麗澤中学校 入試対策
2023年度「麗澤中学校の算数」
攻略のための学習方法
麗澤中、算数の満点は100点、合格者平均は8割以上で、昨年度と比べてかなり易化している。それだけに、計算等のミスは許されない入試になっている。満点は算数、国語が100点、理科、社会が50点で、算数と国語の比重が高くなっている。
計算問題と小問で配点の7割を占めているのが大きな特徴。試験時間は50分、問題量に対して十分な時間は用意されている。レベルの高い問題も含まれているので、できる問題を確実に正答できるかがポイント。慌てる必ことなく、落ち着いて取り組んで欲しい。各単元の出題傾向と学習法は次の通り。
<単元毎の傾向と学習法>
計算問題
整数、小数、分数の計算が8題程度出題される。基本的なものが中心である。対策としては、毎日5~10題程度の計算練習を行って欲しい。素早く解くことも大事だが、落ち着いて丁寧に解く練習を心がけて頂きたい。1/4=0.25 1/8=0.125など、基本的な分数と小数の変換は覚えること。また、工夫を行うことにより計算時間はかなり短縮できる。日頃から、計算の工夫を意識して欲しい。
文章題
ここ何年かの出題傾向を見ると、速さ、濃さ、相当算、売買損益算、つるかめ算、平均算などの出題されており、今年度も例年通りの内容であった。奇をてらったような難問は出題されないので、テキストや問題集での練習を行えば正答できる典型題が中心である。特に、食塩水の濃さに関する問題はほぼ毎年出題されているので、練習をしっかり行って欲しい。
数に関する問題
場合の数、数列、割り算のあまりに関する問題などから出題される。今年度は小問で数列、大問で数の性質に関して出題された。数の性質は記述問題であったが、難しい内容ではなかった。この領域においても極端な難問は見られないが、場合の数の丁寧な調べ上げが必要な問題も出題された年度もある。幅広くいろいろな問題を練習して頂きたい。
また、分数数列・約束記号について出題が頻繁に見られるので、力を入れて学習すること。
平面図形
面積や角度を求める問題は毎年出題さている。等積変形などの工夫を必要とする問題、比を利用する問題(相似・高さの等しい三角形)、正六角形の分割、図形の折り曲げ、図形上の点の移動、図形の移動等からの出題が見られる。今年度は小問で「半径×半径」を利用する求積問題、大問では比を使って解く問題が出題され、難度の高い設問も含まれていた。この分野の対策として、基本的な問題の練習を十分に行い、多少レベルの高い問題の練習も行いたい。また、日頃から、等積変形・円周率の計算はできる限りまとめて1回だけ行う、といった工夫を考えて問題に取り組んで欲しい。
立体図形
今年度は小問集合の中で回転体の求積が出題された。ここ何年かを見ると、水の深さの変化のグラフに関する問題および回転体の求積が多く出題されているので、特に力を入れて練習すること。
立体図形の問題では計算量がやや多くなるので、正確な計算を心がけて頂きたい。そのためにも、日頃から工夫する意識を持って問題に臨む姿勢が大切になる。
模試や過去問はまだ仕上がっていない単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。単に得点だけを気にするのではなく、失点の多かった単元については、塾のテキストに戻るなどして、もう一度基本の確認を行うことが必要であろう。なお、苦手分野の分析やその対策については、プロの家庭教師へ是非相談して頂きたい
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2023年度「麗澤中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
計算問題が8題、独立小問が6題、大問が2題で100点満点、試験時間は50分で昨年と同様であった。合格者平均点を見ると、昨年と比べて10点以上高くなっており、大幅に易化している。
問題数に対して試験時間は十分にあるので、前半の計算問題と小問を慌てることなく落ち着いて取り組み、ミスをしないで失点を最小限に留めることが最大のポイントになる。
【大問1】計算問題
- 難度:易
- 時間配分:12分
- ★必答問題
(1)~(3)整数の計算
(4)小数の計算
(5)小数・整数混合計算
(6)~(7)分数の計算
(8)分数・小数混合計算
計算問題8題で、全体の中で大きな比重を占める。ここで確実に得点を稼ぎたい。
ここでしっかり得点できない場合は、今まで以上に丁寧な計算を心がけるとともに、計算した後の見直しを行う習慣を身につけて欲しい。
【大問2】小問集合
- 難度:標準
- 時間配分:16分
- ★必答問題
(1) 数列
隣り合う2数の積が次に並ぶ。
(2) 食塩水の濃さ
食塩水Aの重さを200g、食塩水Bの重さを300gとすると、Aに含まれる食塩とBに含まれる食塩の重さの比は、200×3:300×1 より②:①で、
③=500×0.045=22.5gとなる。②=15gなので、15÷200×100より、食塩水Aの濃さは7.5%。
(3) 旅人算
9分後の兄と弟の間の道のりは560m。560÷(80+200)+9より、11分後。
(4) 売買損益算
25個値下げしたことにより売上金額が750円減少したので、1個につき30円値下げしたことになる。30÷150=0.2 より、20%引き。
(5) 平面図形
12×12÷2 より、正方形の面積は72㎠。円の半径×半径は正方形の面積の1 /4にあたることを利用すると、円の面積は18×3.14 より、56.52㎠。
半径がわからないが半径×半径を利用できるという中学入試頻出の内容。
(6) 立体図形(回転体)
底面の半径が2cm、高さが4cmの円すい2つ分から、底面の半径が1cm、高さが2cmの円すい1つ分を引いた体積となる。
2×2×3.14×4×1/3×2-1×1×3.14×2×1/3=(32/3-2/3)×3.14=10×3.14=31.4㎤ となる。3.14の計算は最後に1回だけにすること。
例年通り大問2は濃さ、売買損益算、旅人算、平面図形などの独立小問集合。出題単元も昨年と全く同じであった。(2)がやや難しいが、その他は標準レベルの内容。
【大問3】平面図形と比
- 難度:やや難
- 時間配分:12分
(1) 台形の面積計算。(3+8)×10÷2 より、55㎠。
(2) 三角形DEFの面積は三角形AEDの面積に等しい。10×5÷2 より、25㎠。
(3) 三角形EBFと三角形GCFは相似であり、相似比は2:3。従って、EF:FGも2:3である。EF=5cmなので、FG=7.5cm。
(4) 三角形DFEにおいて、FE:FD=1:2。三角形DHJと三角形GDHは三角形DFEと相似なので、HJ=①とすると、HD=②、GH=④となる。これよりJH:GJ=1:3
GE=GD=12cmなので、三角形GDEは二等辺三角形となる。従って、角EGH=角DGH。これより三角形FGJと三角形CGIは相似。この2つの三角形の相似比は7.5:4.5=5:3。よって、GI:IJ=3:2。
以上のことより比を揃えると、GI:IJ:JH=9:6:5
平面図形と比の出題。(3)までは易問。(4)は難しい。(3)までを確実に正答しよう。
【大問4】数の性質
- 難度:標準
- 時間配分:10分
1から2023までの5の倍数の個数を計算するためには2023÷5 をすればよい。という日頃当たり前のように行っている計算について、何故この計算をすればよいのかを記述する問題。
1,2,3,4,⑤)(6,7,8、9,⑩)のよう1から2023までを5個ずつのグループに分けて考えると、各グループの中に5の倍数は1個ずつ入る。2003÷5より、404のグループに分かれて3つの数字があまる。各グループの最後の数が5の倍数なので、あまった3つの数字の中に5の倍数はない。従って5の倍数は404個となる。
問題文の中に1行5列で数字が並んで書かれてある。これをヒントに記述すること。
攻略のポイント
前半は計算問題、小問の集合で、後半に大問が2題の構成になっている。昨年と同じ構成であった。計算問題と小問の比重が高くなっており、ここでしっかり得点できるかが大きなポイントになる。計算問題はいずれも基本的なものであり、日々の計算練習の成果を発揮して欲しい。小問集合では、食塩水の濃さ、売買損益算、速さ、平面図形の求積などから出題されており、中学入試における典型題が中心である。
なお、今回小問集合で出題された単元は昨年と全く同じであった。塾のテキストや問題集の例題や標準レベルの問題演習をしっかり行い、苦手単元を作らないことが攻略のポイントになる。
大問2題では、平面図形と比、数の性質について出題された。数の性質は記述式の問題であった。
例年、立体図形(求積問題・水量変化とグラフなど)・数論(場合の数・数の性質・規則性)・平面図形・割合の文章題などから大問が出題されることが多い。工夫を必要とする問題や、レベルの高い問題も出題されることも多いので、十分な練習が必要である。
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