麗澤中学校 入試対策
2019年度「麗澤中学校の算数」
攻略のための学習方法
麗澤中、算数の満点は１００点満点、合格者平均点は例年６割～７割程度である。満点は算数、国語が１００点、理科、社会が５０点で、算数と国語の比重が高くなっている。
標準的な問題が多く、計算問題と小問で全体のほぼ半分を占める。試験時間は５０分、問題量に対して十分な時間は用意されているので、慌てる必ことなく、落ち着いて取り組んで欲しい。各単元の出題傾向と学習法は次の通り。
<単元毎の傾向と学習法>
計算問題
整数、小数、分数の計算が８題程度出題される。基本的なものが中心である。毎日１０題程度の計算練習を行って欲しい。素早く解くことも大事だが、落ち着いて丁寧に解く練習を心がけて頂きたい。１/４＝０．２５ １/８＝０．１２５など、基本的な分数と小数の変換は覚えること。また、工夫を行うことにより計算時間はかなり短縮できる。日頃から、計算の工夫を意識して欲しい。
文章題
ここ何年かの出題傾向を見ると、速さ、濃さ、相当算、売買損益算、つるかめ算、平均算などの出題が見られた。奇をてらったような難問は出題されないので、テキストや問題集での練習を行えば正答できる問題が中心である。特に、食塩水の濃さに関する問題はほぼ毎年出題されているので、練習をしっかり行って欲しい。
数に関する問題
場合の数、数列、割り算のあまりに関する問題などから出題される。この領域においても極端な難問は見られないが、場合の数では丁寧な調べ上げが必要な問題も出題されているので、この単元では幅広くいろいろな問題を練習して頂きたい。
また、約束記号についての出題が多いのも特徴である。これについても練習をしておきたい。
平面図形
面積や角度を求める問題は毎年出題さている。等積変形などの工夫を必要とする問題、比を利用する問題（相似・高さの等しい三角形）、正六角形の分割、図形の折り曲げ、図形上の点の移動、図形の移動等からの出題が見られる。今年の出題では、大問としてやや難度の高い問題が見られた。まずは、基本的な問題の練習を十分に行い、多少レベルの高い問題の練習も行いたい。また、日頃から、等積変形・円周率の計算はできる限りまとめて１回だけ行う、といった工夫を考えて問題に取り組んで欲しい。
立体図形
今年度は小問で求積問題が１題。大問では水の深さの変化とグラフに関する出題が見られた。水の深さの変化のグラフ問題は過去にも何回か出題されており、特に重点的に学習しておきたい。今回は見られなかったが、回転体の求積も多く出題されている。
立体図形の問題では計算量がやや多くなるので、正確な計算を心がけて欲しい。そのためにも、日頃から工夫する意識を持って問題に臨む姿勢が大切になる。
模試や過去問はまだ仕上がっていない単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。単に得点だけを気にするのではなく、失点の多かった単元については、塾のテキストに戻るなどして、もう一度基本の確認を行うことが必要であろう。なお、苦手分野の分析やその対策については、プロの家庭教師へ是非相談して頂きたい
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2019年度「麗澤中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
計算問題が８題、小問が６題、大問が３題で１００点満点、試験時間は５０分で例年通りであった。合格者平均は例年６割程度である。
解答用紙に答えのみを記入すればよい問題が中心だが、【大問５】は記述式の問題になっている。計算問題と小問の割合が高く、ここでミスなく得点できるかが合否の鍵を握る。大問においては、立体図形、平面図形など思考力を必要とする出題も見られた。問題数に対して十分に時間はあるので、慌てることなく落ち着いて取り組んで欲しい。
【大問１】計算問題
- 難度：易
- 時間配分：10分
- ★必答問題
（１）～（２）整数の加減乗除混合計算
（３）～（５）小数・分数の加減乗混合計算
（６）～（８）工夫を必要とする計算問題
計算問題８題で、全体の中で大きな比重を占める。ここで確実に得点を稼ぎたい。
ここでしっかり得点できない場合は、今まで以上に丁寧な計算を心がけるとともに、計算した後の見直しを行う習慣を身につけて欲しい。 特に、工夫を必要とする計算問題の練習には時間をかけたい。
【大問２】小問集合
- 難度：標準
- 時間配分：12分
- ★必答問題
（１） 食塩水の濃さ
濃さの標準的な計算ができれば、面積図等を使わなくても解答可能。
（２） 速さ
周回の旅人算。最後の答えに、Ｂさんが止まっていた３分間を足すことを忘れないように。
（３） 売買損益算
６８０００× ×１．０８＝４９７５２ より ＝０．６７５
したがって３２．５％引き。
（４） 四捨五入
小数第２位を四捨五入して４．５になる数は４．４５以上４．５５未満であることに注意。
（５） 約束記号
約束記号に関する問題は、本校入試では頻出。
（６） 立体の体積
底面積４㎠高さ８cmの三角柱から、底面積１２㎠高さ２cmの四角錘を切り取った体積を求めればよい。
割合の文章題、速さ、立体図形などの小問集合で標準的な問題が中心である。間違えた問題がある場合には、その問題のやり直しを行うだけでなく、テキスト等を使ってその単元の問題演習を多めに行って欲しい。
【大問３】水の深さの変化とグラフ
- 難度：やや難
- 時間配分：10分
（１）仕切りの左側に１L×６＝６L＝６０００㎤の水が入ることから、
仕切りの高さは、６０００÷（２０×２０）より１５ｃｍ。
（２）仕切りの左側と右側の体積の比が２：３であることを利用。
（３）Xだけで入れると１３分かかる体積にXとYを使うと１０分で入れている。
このことから、Xからの給水量：XとYの給水量の合計＝１０：１３
したがって、Yからの１分あたりの給水量は０．３L
（４）排水口から水を排水しても、仕切りの右側の水は排水されないことに注意。
仕切りのある水槽に給水したり、水槽から排水した時の水の深さの変化に関する出題。２か所から給水するために、やや複雑になっている。（２）（３）では有効的に比を利用したい。
【大問４】平面図形と比
- 難度：やや難
- 時間配分：10分
（１） 三角形ACDと三角形ABCが相似であることを利用。砂時計型やピラミッド型などテキスト等でよく見かける相似とは異なるので、やや迷う可能性がある。
（２） 三角形ABG、CEG、CDH、AFHが合同であることから、四角形AGCHはひし形とわかる。ひし形の性質より、２本の対角線はそれぞれの中点で直角に交わる。対角線の交点をIとすると、三角形ABCと三角形CIGは相似の関係になる。従ってGIの長さが求まり、ひし形の面積を求めることができる。
（２）は難問。合同、相似、補助線を引いて考えるといった平面図形の問題への解答力が試される。
【大問５】分数の計算（記述問題）
- 難度：標準
- 時間配分：8分
（１）分数の計算方法の説明問題。通分して分子を足せばよいことを説明すればよい。
（２）基準になる量をそろえて（通分して）計算していないことの誤りを説明すればよい。
内容としては決して難しくはないが、どのように説明すればよいかに迷う出題。
本校入試では例年１題の記述問題が見られる。過去問等を用いてある程度の練習が必要になろう。
攻略のポイント
前半は計算問題、小問の集合で、後半に大問が３題の構成になっている。
大問３題の中には、やや難度の高い問題も含まれているので、前半でどれだけミスなく得点できるかが、合否を分ける大きなポイントになる。
計算問題はいずれも基本的なものであり、日々の計算練習の成果を発揮して欲しい。小問集合では、食塩水の濃さ、売買損益、立体の求積などが出題されており、いずれも標準的な内容になっている。塾のテキストや問題集の例題や基本レベルの問題演習をしっかり行い、苦手単元を作らないことが攻略のポイントになる。
大問３題では、水の深さの変化とグラフ・平面図形と比・分数計算に関する記述問題が出題された。例年、立体図形（求積問題・水量変化とグラフなど）・数論（場合の数・数の性質・規則性）・平面図形・割合の文章題などから大問が出題されることが多く、工夫を必要とする問題や、ややレベルの高い問題も出題されることがある。入試に向けての心構えとしては、まずはミスなく前半で得点を取ること。多少時間をかけてもよいので、あせることなく落ち着いて取り組んで欲しい。大問では、例えば、各大問の（１）を確実に正答するといった心構えが必要である。
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