麗澤中学校 入試対策
2022年度「麗澤中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問は5つ。【大問1・2】が地理分野、【大問3・4】が歴史分野、【大問5】が政治経済分野という形式がここ数年続いている。総解答数は45問前後。地理・歴史が各20問弱、政治経済が10問弱と、地理・歴史にやや重点が置かれている。設問は記号選択と適語記入が多く、10~60字程度の記述問題が2問ほど出される。地図・グラフ・写真などの資料が使われているが、あまり多くはない。
地理分野
地形・地名・産業など、ひろく訊かれている。世界地理についての問題もある。特に、各都道府県の特徴を見分ける問題がここ数年よく出題されている。地理的な位置についての質問もある。各都道府県の主な地形・産業・気候の特色・関係の深い人物など、その場所を見分ける手掛かりになるような事物をよく覚えておこう。また、地図帳を活用して、各地域の位置関係なども正確に思い出せるようにしておこう。
歴史分野
各時代の人物・出来事などについてひろく訊かれている。歴史上重要な地理についての問題もある。政治・文化・外交など項目もさまざまである。時代順の並べ替え問題も出されている。時期の近いものは正確に覚えていないと答えられない。年号で覚えてしまうのが確実である。
政治経済分野
日本国憲法と政治の仕組みについてよく訊かれている。外交など、国際関係と関連する場所・人物の質問も多い。特にこの分野では直近1~2年の出来事が題材とされている。最新の重大ニュース集・時事問題集などで、前年に起こったことなどは特によく調べて詳しくなっておこう。
記述問題
10~60字程度で、2問ほど出題される。
金貨と銀貨の両替のしかた(2020年度)といった知識で答えられる問題が多いが、ある時期インフルエンザの流行が記録されなかった理由(2021年度)といった、思考力を要する問題も見られる。まずは1~2行程度の短文を記述問題集などで練習し、慣れておこう。類似問題を多くこなせるはずである。そして新聞・ニュースなどで目にした社会的な出来事について、原因やその後の推移などを自分なりに考えてみれば、社会への理解も深まり、記述問題に役立つだろう。
まとめ
ここ数年は設問の形式が一定である傾向が見られる。過去問でよく慣れておこう。
全体としては基本事項の問題が多い。難問集などに手を出す必要はないので、使っているテキストを丁寧に学習し、着実に覚えていこう。
難しい語句についてはひらがなでもよいという指定があるので、自信が無ければむりに漢字で書かずにひらがなで書けばよい。
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2022年度「麗澤中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問5つで解答数は47問。記号選択・適語記入が大半で記述問題が1問出されている。
2022年度はやや長いリード文があるが、下線部だけ読めば答えられる問題も多く、一問一答形式でテンポよく進められるだろう。問題数はやや多いが、わかる問題をどんどん解いていこう。資料などもさほど多く出されてはいないので、時間は取られない。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:【大問1】【大問2】合わせて11分
- ★必答問題
東北から中部地方にかけての地図を用いた問題。
問1 A. 青森県 C. 宮城県 G. 長野県 K. 愛知県
問2 ① リンゴや三内丸山遺跡についての記述から、A・青森県。
② 横浜・川崎・相模原の3つの政令指定都市があり、鎌倉大仏もあるI・神奈川県。
③ 石巻・気仙沼や七夕祭りから、C・宮城県。
④ 天竜川が流れ、牧之原台地があるJ・静岡県。
問3 (1) キャベツの2位はK・愛知県。
(2) なしで1位、キャベツで3位なのでH・千葉県。
(3) 米が1位でE・新潟県。
(4) なしが4位で、ももが2位はD・福島県。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:【大問1】【大問2】合わせて11分
- ★必答問題
貿易や世界の民族についての問題。
問1 (1) 石油(原油)
(2) アメリカに次いで石油の消費が多いのは、中国。
(3) イ. 消費量より生産量が多く、1人当たりの消費量も少ないので、正しい。
(4) 温室効果(ガス)
(5) イ. 植林などで森林面積は増加しており、水力発電などの自然エネルギーも使われているので、×。
問2 石炭や鉄鉱石など、製鉄に必要な資源をオーストラリアから多く輸入している。
問3 イがAサウジアラビアの風俗を説明している。アはD南米、ウはBベトナム、エはCカナダ北部のことである。
【大問3】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:【大問3】【大問4】合わせて13分
各時代の人物や出来事について訊かれている。
問1 租庸調のうち、稲を納めるのは租。
問2 国分寺や大仏建立の詔を出したのは聖武天皇。
問3 北条義時を討とうとした(承久の乱)後鳥羽上皇だったが、敗れて隠岐に島流しとなった。
問4 室町幕府を滅ぼしたのは織田信長。
問5 オランダの書『ターヘルアナトミア』を翻訳して、和名は『解体新書』とされた。
問6 イ. 卑弥呼が授かった金印には「親魏倭王」と刻まれていた。
ウとエ. 縄文時代の説明である。
問7 大化の改新(飛鳥時代)→鑑真の来日(奈良時代)→藤原道長の摂政就任(平安時代中期)→院政の始まり(平安時代後期)。
問8 エ. 元寇で褒美(領地)を得られず困窮した御家人を救うため、借金帳消し令(徳政令)を出した。
問9 X. 日明貿易を始めたのは足利義満である。
Y. 和同開珎ではなく、永楽通宝の説明である。
問10 (1) 親戚筋が親藩、関ヶ原以前からの味方は譜代、関ヶ原後に従ったものは外様と、扱いに差をつけていた。
(2) 井伊直弼はのちに桜田門外で暗殺された。
問11 (1) 寛政の改革をおこなったのは松平定信。
(2) 新田開発や農器具の改良などでコメの生産が増え、価格が下がった。
【大問4】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:【大問3】【大問4】合わせて13分
明治時代~戦後の歴史について訊かれている。
問1 イ. 授業料が必要であったことや、農家にとっては労働力である子どもを学校に行かせること・女子に教育を受けさせることへの理解があまりなかったため、就学率は低かった。
問2 5月15日に起こったので、五・一五事件と呼ばれる。
問3 X. 関税を自主的に決める権利を「得た」のであるから、「撤廃」は間違い。
Y. 天皇が国民に与える形の「欽定憲法」であった。
問4 ア. フランスではなく、ドイツに宣戦布告した。
ウ. 日英同盟を理由に、第一次世界大戦に参加している。
エ. 第二次世界大戦の説明である。
問5 ウ. 沖縄の返還は1972年である。
【大問5】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:6分
- ★必答問題
「多様性と調和」という話題で、人権や世界の国々について訊かれている。
問1 アイヌ(民族)
問2 Y. 日本に住んでいたり、留学で来たりしている外国人も、日本の学校で学んでいるので、誤り。
問3 (1) アボリジニーはオーストラリアの先住民族である。
(2) イギリスの植民地であった香港は1997年に中国に返還された。
問4 どちらも正しい。
問5 男女が共同で参画できる社会を目指すという意味の「男女共同参画社会基本法」。
問6 ジェンダーは社会的・文化的といった役割としての性という意味で、ジェンダー平等が目指されている。
問7 Bは人口が世界1位であるから中国。Aは経済規模1位でアメリカ、Cは日本である。
攻略のポイント
問題数では地理・歴史が多めの構成となっている。
地理分野の都道府県の特徴を訊く問題や、政治経済分野の最近の起こった出来事についての問題など、ここ数年よく出されている問題には特に注意しておこう。歴史分野では時代順の並べ替え問題が毎年出されている。
問題の難易度はそれほど高くないので、テキストを丁寧に学習してあれば十分な得点が狙えるだろう。
記述問題は標準レベルの記述問題集で練習して慣れておこう。内容の似た類似問題が出る可能性もある。
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