立教池袋中学校 入試対策
2024年度「立教池袋中学校の国語」
攻略のための学習方法
問題構成
大問5つで問題数は33問。長文読解・詩(短歌・俳句)・漢字という組合せがここ数年のだいたいの定形となっている。
読解問題
物語文・論説(説明)文・随筆文、あるいはこのうちの2種類で3問ほど出題されるのが通例である。
物語文4000~5000字・その他2000~2500字と、全体の文字数は8000~10000字にもなる。読解のスピードをつける練習が必要である。
形式は選択問題と書き抜き問題が主で、自分で考えて書く問題も数問含まれる。
書き抜き問題は注意が必要である。通常、書き抜きの答えを探す範囲を指定する(~行目より後から・・・など)試験も多いのだが、本校ではそうした指示は無い。漫然と探すと本文全体を読み返すはめになる。特に物語文は文量が多めなので、探すのに手間取ると大きく時間を失う。設問と傍線部を最初に確認しておき、読み進めながら使えそうな箇所をチェックしておくという進め方で過去問に慣れておきたい。
自分の言葉で書く問題は、テーマとも関係する部分が多いので、素材文全体をよく考えて傍線部周辺だけにとらわれないように気をつける。
また、第二回試験では、長文の記述問題が出題される場合がある。第二回での受験を考えている人は、長文記述の練習にも取り組んでおくことが肝要である。
漢字・言語事項
大問1つに漢字が割り当てられるのが通例である。合わせて慣用句などの言語事項が出される年度もある。
それほどの難問は見られない。一般的な漢字練習帳やことわざ・慣用句問題集を丁寧に覚えてあれば足りるだろう。問題数は少ないが、あまり差がつかない分野なので確実に得点したい。
詩・短歌・俳句
韻文については生徒の作による詩や俳句を用いた問題が多く見られる。年齢が近い分、内容が理解しやすいものが多い。普段の学習でも、中高生くらいの作者による詩・短歌などに多く触れておくとよい対策になるだろう。
《まとめ》
男子校の国語の問題としてはやりごたえのある試験である。文字数も多く、言葉で記述する問題も多い。50分で終えるには、速さが必要である。
ただ、合格者平均点はさほど高くなさそうでもある(60~65点?)ので、書き抜き問題で答えを探すのに時間がかかりそうなものは諦めるのも一つの方法である。
・文字数が多いので読むスピードをつける。
・書き抜き問題で時間をロスしないように試験の解き進め方を工夫する。
・詩・短歌・俳句などの問題を多くこなし、韻文に対する感覚を磨く。
例年、試験問題の形がほぼ一定なので、できるだけ多くの過去問をこなして慣れておくことが特に有効な試験である。
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2024年度「立教池袋中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
2024年度は、解答数は33問。大問5つは物語文2題・随筆2題・漢字という構成になっている。2024年度の素材文は合わせて7500字ほどである。
抜き出し問題と文中の内容を自分でまとめるような問題が多く探すのに手間取ると時間が足りなくなるので、まず傍線と設問を確認して読みながら抜き出せる部分の目星をつけるなど、手際よく解き進む必要がある。
【大問一】随筆の読解
- 難度:標準
- 時間配分:16分
- ★必答問題
筆者がふと目に留めた名前の土地を訪れた時のことが語られている。
(一) ① 「過去への旅」であるから、Bには「時間」、Aには対となる「空間」が入る。
② 空港で行き先を決めるような旅は自分にはできないと言っている。
(二) 「無人の木造駅舎」が人口の少ない小さな町であることを物語っている。
(三) ・字が美しく、軽やかで楽しげでスマートである点。
・かつての記憶にある強く印象に残った名前であった点。
(四) 「地図を眺めていてにふと目に留まった地名(十九字)」を選んだ。
(五) イ. 登場人物の名前は「遊佐」に決定している。
(六) 「二つの鳥海山」とは実物と水田に映った姿と想像できる。
(七) 予想していなかった素晴らしい風景に出会えたことに感動している。
【大問二】小説の読解
- 難度:やや難
- 時間配分:13分
死後、孫のカメラにとりついた主人公は、見知らぬおじいさんに買われてしまう。
(一) 孫
(二) ・翔太のカメラ
・アタシはねえ、もう一度会いたかったんだよ、翔太。おまえがカメラのレンズで覗くものを、一緒に見てみたかったんだよ。
(三) ① カメラ店の店主の「久しぶりに買っていかないかい」という言葉で、おじいさんが以前にもカメラを買っていたことがわかる。
② ケースから取り出したときの「いらっしゃい」という人に話しかけるような言い方に、おじいさんの気持ちがあらわれている。
(四) おじいさんが「俺もおなじようなこと、しちゃったからなあ」と言うのを受けて、孫のことを思い出しながら「若いとき」にはいろんなことを「なんにも考えないで」してしまうものだと、翔太の行動を許す気持ちになっている。
(五) 自分を買ってくれたおじいさんが「翔太のカメラ」を大事にしてくれていることがわかったので、このままここにいるのもよいと思えたのであろう。
【大問三】小説の読解
- 難度:やや難
- 時間配分:14分
- ★必答問題
バレーボールでかつての自分と同じポジションに就く後輩の活躍をテレビでみる主人公の気持ちの昂りが描かれている。
(一) 娘としては興味のないバレーボールの試合が早く終わって、楽しみにしているドラマが始まってほしいのである。
(二) 身長に10㎝の差があっても「ネット」の高さは等しく一定なので、なんとも不利なのである。
(三) 負けている試合で目を掛けた後輩がサーブを打つ場面であるから、手に汗を握る気持ちであろう。
(四) 「セッターは、自分で得点を決めることがほぼない」のがバレーボールのセオリーであるのに、倉橋がサーブポイントを取ったので驚いた。
(五) 娘の「この人、なんか勝つ気まんまんの顔してる」という言葉がヒントになる。
(六) ① 主人公はかつてチームキャプテンで、周囲の期待を受ける立場であった。
② 自身は世界大会でメダルを獲得できなかったので、後輩には自分以上の活躍をしてほしいと願ってしまうのである。
(七) 「やっぱりこの人、パパと同じじゃないかも」ということがわかるくらいには、バレーボールの試合を見ているということである。
【大問四】漢字の書き取り
- 難度:標準
- 時間配分:2分
- ★必答問題
(一) 考証 (二) 開幕 (三) 提起 (四) 縦 (五) 縄張(り)
【大問五】随筆の読解
- 難度:標準
- 時間配分:5分
雨をめぐる筆者の感慨がつづられる。
(一) ・近年はアーケードや地下道などで、一日中雨に降られずに過ごせるのである。
・雨の音を聞かなくなって久しい。
(二) (例) 空・天など
(三) 冒頭で雨を確かめようと手を出しているのは、「触覚」を用いているということである。
攻略のポイント
書き抜き問題では探す範囲が指定してある試験が多いものだが、本校はそれが無い問題が多い。うっかりすると全文を何度も読み返すはめになる。
本文を読む前にまず設問にざっと目を通し、書き抜き問題で使えそうな箇所をチェックしながら読み進むのが良いだろう。詩や短歌・俳句が好んで出される傾向にあるので、類似問題を多くこなして、慣れておきたい。
また、第二回の試験では長く記述する問題が出されることが多いので、第二回での受験を考えている人は対策を怠らないようにしたい。
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