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立教新座中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2017年度「立教新座中学校の国語」
攻略のための学習方法

【長文読解】

物語文1題・説明的文章1題の大問2つという構成がほぼ定形となっている。字数は8000~12000字ほど。総解答数は30問前後。

設問は記号選択・書き抜きが中心で、適語補充や30字ほどの記述問題1~2問と漢字・接続詞・慣用句などが加わる。形としてはオーソドックスな試験である。

選択肢問題は答えやすい問題が多い。無理に迷わせるような紛らわしい選択肢にはなっていないので、着実に答えて得点したい部分である。

他方、書き抜き問題は難しいものが見られる。本文が長いことに加えて、探す範囲を指定されていない問題が多数あるので、下手をすると全体を読み返すハメになる。読むスピードとともに、本文を読みながら重要点をチェックし目印をつけておき、解答・手がかりを探しやすくしておく手際の良さが求められる。

説明的文章であれば、まず段落の整理。形式段落と意味段落をまとめ、おおまかな内容をタイトルとしてつけておけば、答えを探す範囲をしぼり込める各段落の最初と最後に特に注意しながら要点をマーク。求められる解答は要点やその近くにある場合が多い。そして全体の要約。要点と合わせて記述問題で使える箇所が多く含まれているだろう。

文学的文章ならば、まず時間・場所・登場人物の変化などで場面を分けておく。これも書き抜きの答えを探す範囲を考える手がかりになる。人物の言動・情景などを見落とさないようにしながら、気持ちを把握する。文学的文章の問題はやはり心情把握が中心となる。

以上のような長文読解問題の基本的な取り組み方を練習しておきたい。

また、本校の試験は比較的易しい問題と難しめの問題とが混ざっているので、どうしても解けそうにない問題はとりあえず諦める潔さも必要である。探すのに時間がかかりそうな書き抜き問題やまとめるのが大変そうな記述問題は後回しにして、自信のある問題を選んでとにかく最後まで目を通す。

残りの時間をうまく利用して、最後まであきらめずに解答を探る。賢い時間配分をするためにも、可能な限り多くの過去問を、一度だけでなく二度・三度と繰り返し、出題のパターンに慣れておくことが大切である。

 

【漢字・その他】

漢字は大問それぞれで8~10問程度出題される。中学入試の標準的な問題に、2~3問難しいものが混ざっている印象である。標準レベルの漢字問題集を丁寧に仕上げればよいだろう。

その他、接続詞の問題はよく出されているので、要注意。ことわざ・慣用句・熟語などの言語事項については、知識問題だけでなく長文読解の問題でも、言葉を知らないと答えられない問題が見られるので、語彙を増やす努力は惜しまないようにしたい。

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2017年度「立教新座中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

12000字超(2016年度)という字数はさすがに例外だと思いたいが、例年でも8000から9000字ほどはある。

今年度は7800字ほど。まずは本文を読むスピードをつける。問題数は25問と少なめだが、本文が長いだけに書き抜き問題で手間取ると時間切れの恐れがある。できれば20分以内で本文を読み終え、重要点をマークしておく。

記号選択などの問題を先にこなし、時間のかかる書き抜きと記述問題は残った時間で落ち着いて考えたい。

【大問1】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:23分

戦争とは何か・戦争と人間社会の関わりなどを論じている。

問一 漢字は大問2と合わせて10問ほど出題される。

問二 「端的に表している語」ということなので、一言で書き抜ける箇所である。近代国家の要件を一語でまとめた部分がある。

問三 ここは「ヨーロッパ」と「西洋」という語を対比させている。「ヨーロッパ」は地名である→「西洋」は単なる地名ではない、という流れである。

問四 「歴史的には単に地名というより」の語から、時代の流れが感じられたり地名よりも重みのある言葉という印象もあったりで、「文明」が選べそうである。

問五 「それはなぜでしょう?」の問いに答えて、次の段落で戦争の要件を述べている。ここが、人間にはあって犬にはない部分であり、「戦争」は人間特有の行為であると言えるのである。

問六 狩猟採集生活では奪い合い・喧嘩にとどまり、戦争とまでは言えないと述べている。農耕が始まって集団での武器を使った戦いへと発展したのである。

問八 戦争非難の詩については文中では言及されていない。

<時間配分目安:23分>

【大問2】物語文の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:27分
  • ★必答問題

悩みを抱える主人公と、転職した父親との対話の場面が描かれる。

問三 使えそうな部分は二箇所あるが、「一続きの二文」という条件から、本文後半にある方が選べる。

問四 ここで使われている「折れて」は、最初は頼まれごとを拒否していたのに何度も頼まれて根負けして受け入れたという意。父が望んでいたことを具体的に答える。

問五 父のほうは転職して打ち込める職を得て充実している様子が描かれている。他方、主人公は部活動の悩みに加えて、家族のことでも不満があることがこのあと書かれている。その対比に着目する。

問七 「いや、そうじゃなくて」という言葉が二度繰り返されている点が大きなヒントになっている。

問八 《F》の言葉に注目。父は自分の仕事のことばかり考えていたのに気づき、息子の話を詳しく聞こうという体勢を取っている。傍線⑥は、明日の仕事のためだと言って今すぐ席を立ってしまうのがはばかられたのだと思われる。

問九 夢中になって取り組める職を得て充実している気持ちを語った父の言葉があるので、そこに入れる。

<時間配分目安:27分>

攻略のポイント

選択肢問題は無理にミスを誘うような意地悪なものではなく、読解がしっかりできていれば得点できる問題である。記述問題も「自分の意見を述べよ」といった論説タイプではないし、字数も多くないので取り組みやすい。

一方、書き抜き問題は要領よく考えないと全体を読み返す事態になり、時間を取られる恐れがある。文中での手がかりのマークのしかたなど、過去問で十分に慣れておきたい。

また、本文を読むスピードも養って、すべての問題に一通り目を通す時間を確保したい。

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