現代社会に存在する心と身体を使わずに済むような便利さに疑問を呈し、何事も「ほどほど」で留めておくことで、大切な感性が養われて人としての豊かさにつながると説いている。

問一　刺す―差す―指すや特徴―特長など、同音異義語を意味から判別して正確に書き分けられるようにしておこう。

問二　同じ段落にまとめがある。「ほどほど」とは～なことである、という形でわかりやすく書いてくれている。

問三　ここも同じ段落内によい箇所がある。「空き」こそ～である、とこちらもわかりやすくまとめてくれている。

問四　フォーク・ナイフのデザイン性と比べて、箸は素材のままの素っ気ない二本の棒だと表現している。シンプルな構造である点をとらえる。

問五　設問の「二本の棒であること」は二つ目の空欄③の「日本の棒である(単純)さ」と同一である。また、その直後の「それ以上の進化～」の「それ」も同じことを指している。つまり、「二本の棒であること以上の進化による便利さは求めて」こなかったのである。

問六　「考える力や適応する力」であるから、ただの正方形に過ぎないふろしきをさまざまに工夫していろいろなものを包むことできる、といった点を表現していると思われる。

問七　本文最後にまとめられている。

富岡製糸場に紡績の技術を学ぶため働きに行く主人公たちの、就業前の不安や人間関係の葛藤が描かれている。

問一　難しい漢字ではないので、ぜひ全問正解で。

問二　泣いているしな子に主人公も何か言わなければと考えている場面である。皆が話しかけたり慰めたりしているのを見て、「どう声をかければいいのかわからなかった」と困惑している。

問三　空欄②のあとの「みんな一緒だ」や「大丈夫」は、皆がしな子にかけていた言葉である。②には残る一つ、「これから姉妹だから」が入ると思われる。「～だ」につながる形で書き抜くこと。

問四　最初は慰めるように声をかけていたが、しな子が泣き止まないのでもう言うこともなくなり少しあきれて困っている。そこに英が声をかけたので、これ幸いとしな子の相手を英に押し付けたのである。翌日・翌々日には皆まともにしな子の相手をしていない。

問五　気心の知れた人ばかりの家庭から外に出れば、これまで出会ったことのない性質の他人ともつきあわなければならないのだ、という現実を突きつけられた。

問七　このあと英を非難する時の表情なので、不快な思いを表す「眉をひそめる」がよい。

問八　まず、しな子の相手を押し付けられたことがある。さらに、経験のない女工として働くことの不安に加えて、何かあったら英に頼めばよいと頼りにされていることも重荷に感じているようである。解答欄の大きさから、２行くらい―40～50字ほどでまとめればよいだろう。