立教新座中学校 入試対策
2020年度「立教新座中学校の国語」
攻略のための学習方法
【長文読解】
物語文1題・説明的文章1題の大問2つという構成がほぼ定形となっている。字数は7000~10000字ほど。総解答数は25~30問前後。
設問は記号選択・書き抜きが中心で、適語補充や30字ほどの記述問題1~2問と漢字・接続詞・慣用句などが加わる。形としてはオーソドックスな試験である。
選択肢問題は答えやすい問題が多い。無理に迷わせるような紛らわしい選択肢にはなっていないので、着実に答えて得点したい部分である。
他方、書き抜き問題は難しいものが見られる。本文が長いことに加えて、探す範囲を指定されていない問題が多数あるので、下手をすると全体を読み返すハメになる。読むスピードとともに、本文を読みながら重要点をチェックし目印をつけておき、解答・手がかりを探しやすくしておく手際の良さが求められる。
説明的文章であれば、まず段落の整理。形式段落と意味段落をまとめ、おおまかな内容をタイトルとしてつけておけば、答えを探す範囲をしぼり込める。各段落の最初と最後に特に注意しながら要点をマーク。求められる解答は要点やその近くにある場合が多い。そして全体の要約。要点と合わせて記述問題で使える箇所が多く含まれているだろう。
文学的文章ならば、まず時間・場所・登場人物の変化などで場面を分けておく。これも書き抜きの答えを探す範囲を考える手がかりになる。人物の言動・情景などを見落とさないようにしながら、気持ちを把握する。文学的文章の問題はやはり心情把握が中心となる。
以上のような長文読解問題の基本的な取り組み方を練習しておきたい。
また、本校の試験は比較的易しい問題と難しめの問題とが混ざっているので、どうしても解けそうにない問題はとりあえず諦める潔さも必要である。探すのに時間がかかりそうな書き抜き問題やまとめるのが大変そうな記述問題は後回しにして、自信のある問題を選んでとにかく最後まで目を通す。
残りの時間をうまく利用して、最後まであきらめずに解答を探る。賢い時間配分をするためにも、可能な限り多くの過去問を、一度だけでなく二度・三度と繰り返し、出題のパターンに慣れておくことが大切である。
【漢字・その他】
漢字は大問それぞれで8~10問程度出題される。中学入試の標準的な問題に、2~3問難しいものが混ざっている印象である。標準レベルの漢字問題集を丁寧に仕上げればよいだろう。
その他、接続詞の問題はよく出されているので、要注意。ことわざ・慣用句・熟語などの言語事項については、知識問題だけでなく長文読解の問題でも、言葉を知らないと答えられない問題が見られるので、語彙を増やす努力は惜しまないようにしたい。
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2020年度「立教新座中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
例年では8000から9000字ほどの文量だが、2020度は設問内の対話文も含めて10300字ほどと多めだった。
まずは本文を読むスピードをつける。問題数は22問と少なめだが、本文が長いだけに書き抜き問題で手間取ると時間切れの恐れがある。できれば15~17分くらいで本文を読み終え、重要点をマークしておく。
記号選択などの問題を先にこなし、時間のかかる書き抜きと記述問題は残った時間で落ち着いて考えたい。
【大問一】論説文の読解
- 難度:やや難
- 時間配分:25分
地域を語る単位の問題として、政治や行政の単位は小さくして地域振興や災害対策にあたるべきだと主張している。
問一 ホ. 募(ったり)――「募集」「応募」などで使われる字である。
問二 イ. 住民から協力を得られないとは述べられていないので、×。
問三 「こうした」は直前の「地域社会の状況を把握できなくなる」を指している。その理由も直前に「自治会の加入率が落ち」そのうえ「広域合併でカバーすべき範囲が広くなる」ことだと、2点説明されている。
問四 〔Ⅰ〕ここでいう「数字」は都会と比べると負けてしまう「数字」であるから、アの有効求人倍率は当てはまらない。「数字(給料)には表れない地元にいるメリット」ということである。
〔Ⅱ〕「感じる」ことなので「ワクワク感」「生きがい」が候補にあがるが、「小さな産業や小さな工夫、地元の交流や家庭の談笑」などで感じられるメリットなのでより広い意味の「生きがい」のほうが良いだろう。
問五 「グローバルに考え、ローカルに行動する」という標語を具体的に説明している箇所がある。前の段落の「経済では国境や~方向をめざしていく」の部分を字数に従ってまとめればよい。
問六 ウ. 「政治や行政の単位は小さくする」という筆者の考えと、「政治単位の人口は一目で全体を見渡せる程度」というアリストテレスの提言が一致している。
【大問二】小説の読解
- 難度:標準
- 時間配分:25分
- ★必答問題
西洋絵画の展覧会で同人誌の編集者とイギリス人が芸術に対する思いをぶつけあう。
問一 イ. 舌戦――激しく議論すること。
問二 雑誌『白樺』の編集者が開催している展覧会である。「紙」は雑誌(同人誌)を、「実際
の展示」は展覧会を指している。
問三 続くリーチの質問や「すべてには賛成できない」という言葉から、柳の話に興味はあ
るが、すべてに同意している様子ではないことがわかる。
問四 リーチが柳を評して言った言葉として、もう少し後で「君は西洋かぶれだ」と述べて
おり、傍線部を言い換えている。
問五 間髪を容れずに――ただちに・即座に。「かんはつをいれずに」が本来の正しい読み
方。
問六 「お互いに」が誰の事・立場なのかをはっきり書く。西洋人・リーチが日本の美術を
認め、日本人・柳が西洋美術に学ぼうとしている。討論しながらも結局相手の国の芸術
を褒めていることになっている点を光太郎は指摘したのである。
攻略のポイント
選択肢問題は無理にミスを誘うような意地悪なものではなく、読解がしっかりできていれば得点できる問題である。記述問題も「自分の意見を述べよ」といった論説タイプではないし、字数も多くないので取り組みやすい。
一方、書き抜き問題は要領よく考えないと全体を読み返す事態になり、時間を取られる恐れがある。文中での手がかりのマークのしかたなど、過去問で十分に慣れておきたい。
また、本文を読むスピードも養って、すべての問題に一通り目を通す時間を確保したい。
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