西武学園文理中学校 入試対策
2018年度「西武学園文理中学校の国語」
攻略のための学習方法
[問題構成]
大問は4~5つ。大問1と大問2が論説文の読解と小説の読解、大問3~5が四字熟語・慣用句・漢字の読み書きなどの言語事項という形が、ここ数年続いている。
素材文の字数は計8000~10000字ほど。総解答数は25~30問。設問は選択式と抜き出しが多い。「文中の語を使って」書く問題も数問出される。
[説明的文章の読解]
社会科学・人文科学の分野からの文章が多い。一般に向けた説明的随筆文が多いので、難解な用語などはなく、読みやすい。読解力があれば、十分に得点できるだろう。
説明的文章の読解の基本を身に付けよう。
・段落の整理
形式段落→意味段落へのまとめ。意味段落の内容を短くタイトルにしてつけてしまえば、段落のつながりや論理の流れがわかりやすくなる。
・要点
各段落の最初と最後に特に注意しながら、要点をチェック。自分のやりやすい方法で良いので、傍線を引くなどしてすぐ探せるようにしておくことはやはり有効である。別の言葉で言い換えた部分と線で結んでおくなどするのも良い。
・要旨
要点をまとめれば全体の要約ができる。その中で筆者の最も言いたいことが要旨である。特に記述問題は要点・要旨から字数に合わせて抽出し、まとめて答えとなる場合が多い。説明的文章の読解は結局は要旨の把握が求められている。
[文学的文章の読解]
学生・生徒が主人公で、主人公の視点で描かれた小説が多く用いられている。受験生と年齢が近いので、その言動や気持ちも理解しやすいだろう。適切な読解力があれば答えられる問題がほとんどである。
文学的文章の読解の技を練習しよう。
・人物の整理
人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。性格が違えばその言動の意味するところも違ってくる。
・場面の変化
時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。場面の変わり目を訊かれる問題もある。
・心情の把握
人物の言動・表情や情景などから、気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。多くの文章を読んで様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。
・主題の理解
作者が描きたかったことは何か。人間の成長や葛藤・挫折、戦争の悲惨さなど、よく描かれるテーマがある。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、テーマをとらえる力もより付くことだろう。
[言語事項]
試験の最後にまとめておかれている。まずここから解き終えて読解問題に進むのが良いだろう。
四字熟語・ことわざ・慣用句とその意味などが出題されている。漢字も読みと書きの両方が出されている。いずれもことばの知識や漢字練習帳などで見たことのある内容である。教材をしっかりこなして、ぜひミス無しで満点を狙いたい。
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2018年度「西武学園文理中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は29問。選択肢問題と書き抜きが多く、いわゆる記述問題はここ数年は出題されていない。本文を読むスピードがあれば時間は足りるはずである。分速600~700字くらいで読めれば、考える時間も十分残せるだろう。
【大問1】論説的随筆文の読解
- 難度:やや難
- 時間配分:20分
- ★必答問題
「科学」とは何か、という根本の定義について論じている。
問1 いきなりだが、この質問は「科学と何か」というこの文章のテーマに対する答えを訊いている。必然的に、文章のまとめ・最後の部分にありそうである。「科学」であるためには、「誰にでも再現ができるもの」でなければならないと述べている。同じ内容を10字以内で書いてある箇所があるので、そこを抜き出す。
問2 現代は十分に科学的な時代なのだが、それでも非科学的な事例はたくさんある、という文章の流れである。
問3 (2)「非難するつもりはない」と同じ意味で、「文句を言う筋合いではない」「口を出すつもりはない」と繰り返しの表現がある。それぞれの直前に「群れにおける『安心』の演出法といえるものだろうから」「最終的には個人個人の安心が目的だから」とあり、内容はどちらも良さそうだが、字数から後者が正解となる。
問4 傍線部の次の段落で説明されている。
問5 説明1から「主権在民」や「国民主権」を思いつきそうだが、説明2で「みんな」「多数」とあるので、「民主主義」が候補に挙がり、こちらが答えとして適合する。
問6 イ.自分で見たものでも、真実でない例が挙げられているので×。
ウ.どちらも人間が建設可能だと言っているので×。
エ.「理系の対象には限らない」とはっきり書いてあるので×。
【大問2】小説の読解
- 難度:標準
- 時間配分:21分
- ★必答問題
主人公は補助輪なしの自転車になかなか乗れるようにならなかったが、伯母が他界してか
ら初めての盆の集まりで、伯母の娘たちに手伝ってもらって練習するうち、乗れるようにな
る。
問1 主人公が誰かに起こされた場面(文)がある。その後に入る。
問2 伯母さんの病状が思わしくないときに母親が「ただならぬ気配」で出かけて行ったのである。伯母さんが重体になったことが考えられる。
問3 問2とも関連している。
問5 恵子と美子が伯母さんの子供であることをまず読み取る。自転車の練習を誰に教わったのか、という主人公の質問が、母親のことを思い出させてしまった、という場面である。恵子の発した言葉は?
問6 問5と関連している。
問7 お盆の時期に森の中でうるさく鳴いているものである。
【大問3】四字熟語
- 難度:標準
- 時間配分:3分
(5)朝令暮改――朝に決めたことを夜に改める。制度やきまりがころころ変わること。
【大問4】慣用句
- 難度:やや難
- 時間配分:3分
(1)折り紙をつける (2)水を差す (3)目を皿にする (4)腹が黒い (5)舌を巻く
【大問5】漢字の読み書き
- 難度:標準
- 時間配分:3分
(5)赴く――ある状態にむかう、という意味がある。
攻略のポイント
素材文の文量を考えると、読むスピードは必要である。分速600~700字を目標に練習しよう。この速さで読めるようになれば、他の学校でも困ることは無いはずである。
設問は選択肢と書き抜きが多いので、文の細かい部分を見落とさない注意力や書き抜く部分を素早く見つけられるテクニックを身に付けたい。また、「文中の言葉を使って」まとめる問題では、設問の条件に合った形でまとめる必要があるので、その点を常に意識して問題に取り組もう。
ことばの知識も2割~3割の配点を占めるので、ぜひ全問正解できる力をつけておこう。
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