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西武学園文理中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「西武学園文理中学校の理科」
攻略のための学習方法

[物理・化学の前半と生物・地学の後半]

得意な分野から手をつけて、余裕を持ってテストを終わろう。というのが、西武文理中学の理科に対する合格必勝法だ。
大問4問のうち、【大問1】【大問2】は物理・化学からの出題、【大問3】【大問4】生物・地学からの出題とテストの形式が決まっている。
前半の大問には計算を要する問題も含まれ、手強い気がするものの受験生によって得意・不得意分野はまちまだと思うので、最初に書いたように、計算上等と手ぐすねを引いている受験生は【大問1】から、どうも計算が入るといけない、という受験生は【大問3】から始めるとテスト時間が有効に使えることだろう。
算数は冒頭の計算問題から、国語は漢字の書き取りからのような基礎からテストに入っていくというルートがある程度見込めるものの、理科の場合ははじめに一行問題でもない限りどの大問が易しくどの大問が難しいとは解いてみないとわからない。【大問1】がもっとも難しく最後の大問がもっとも解きやすいことも往々にしてある。少なくとも当校の場合、2018年度・2017年度とも後半の方が解きやすいと感じた。
分野の好き嫌いは別とすれば、後半から手をつけた方が精神的に余裕が持てるのは間違いない。

[じっくりと、正確さを大切に]

またこの学校の場合、テスト時間が社会と合わせて60分となっており、その半分が理科に使えるとすると30分、その間に大問4つと小問20前後を解いていけば良いことになる。これは単純に比較して他校の問題よりは時間にゆとりが持てる作りになっている。
時間に追われて焦ることはないと言うことだ。
おそらく公開模試と比べても問題文をじっくり読み、よく考えて答えることが出来るはずだ。しかも問題文自体が長くなく、知識問題もシンプルに問われている問題が多いので、30分以内にすべて終えることができる可能性が高いと思う。
しかしそれは他の受験生でも同じことで、解きやすいテストは誰にも解きやすいものだ。そこで正確さが大事になる。理科は分量も少なく問題もあまり難しくない。合格を考えるとき、できれば理科で得点を重ねておきたい。それには、早く解くより正確に解くことを第一義に考えてテストに臨みたい。

[前半計算問題の難易度]

たまにユニークな出題(2018年度【大問4】問2・問4・問5、2017年度【大問1】問5など)があるとはいえ、知識問題はおおよそが過去勉強してきたテキストの域を出ない、履修済みの内容である。ここはしっかりと正解できるのが受験生の義務だろう。
そうなると、ポイントは計算問題の難易度になるわけで、どの程度までおさえておけば良いか、ということだ。
2018年度の問題には、正直これといった設問は一つも存在しない。計算が苦手、という受験生でもこれならば解ける、と愁眉を開かせる問題がほとんどだ。
ところが2017年度になると【大問1】問3・問4【大問2】問3、さらに【大問4】問5、と標準またはそれ以上の難度を持つ問題が結構出ている。
これらの設問にすべて答えなくてはいけないと言うことはもちろんないが理科で点数を積み上げておきたい受験生は、うすくてよいので計算問題に特化した問題集を1冊くらい仕上げておくと良いだろう。本年度のように空振りという可能性もあるが、例年のようなテスト内容であれば必ず得点のアシストをしてくれるはずである。
基本的知識を定着させた上で計算問題への対応力も身につけておけば合格はおのずから手に入るものと確信させられる。

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2024年度「西武学園文理中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

テスト時間は社会と合わせて60分。2教科の時間配分がポイントとなるが、本年度のレベルであれば30分あれば十分に解くことが出来ると思われる。
大問数は4で小問数は20。適語を答える問題・記号選択問題・計算問題が中心で、記述問題は見られなかった。過去にはかなり長めのリード文を読んで答える問題やユニークな内容をテーマにした出題も見られたが、昨年・今年とオーソドックな出題が続いている。

【大問1】物理 浮力

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

問1 「浮力=液体に浸かっている部分の物体の体積×液体の密度」である。100㎤が水(水の密度は1g/㎤)に浸かっているので、働いている浮力は100g。この浮力が物体の重さとつり合っているので、物体Aの重さは100g。

問2 物体が完全に水に浸かったので、200gの浮力が働く。これが重さの合計とつり合っているので、直方体Bの重さは、200-100より100g。

問3 物体Fの重さは150g、働いている浮力は100gなので、150-100より、手で支えている力は50g。

問4 150-40より110gの浮力が働いていることになる。100㎤の物体が完全に食塩水に浸かり110gの浮力が働いているので、110÷100より、1㎤あたり1.1g。

浮力に関する出題。浮力が苦手な受験生にとっては、いきなり浮力の出題で戸惑ったかもしれないが、浮力の問題としては典型的で基本的なものが中心。

【大問2】化学 物質の性質

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

問1・問3 小麦粉・砂糖・塩の判別問題。Aは水に「溶けない」ことから小麦粉。Bは「べとべとしたものが残った」より砂糖、Cは塩と考えられる。

問2・問4 塩の「結晶」は、立方体に近い形状をしている。塩(塩化ナトリウム)・ホウ酸・ミョウバンの結晶の形は覚えること。

問5 デンプン・コーンスターチは水に溶けない。

物質の性質についての出題。基本的な知識を問う問題だが、問5の選択でやや迷う可能性がある。

【大問3】生物 セキツイ動物の分類

  • 難度:
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問1 A:足を持たないので魚類 B:幼生ではえら呼吸を行い、4本足を持つので両生類 C:卵生で肺呼吸を行うのでは虫類。

問2 魚類が足の代わりに持っているものは「ひれ」。

問3 問題に示された進化の道すじに共通いているのは、脊椎動物であること。

問4 卵の殻や母体内の羊水により、乾燥から子を守っている。

問5 「すべての生物」には植物も含まれる。植物には血液がない。

セキツイ動物の分類に関する出題。テキスト等で学習した知識が身についていれば正答可能な内容である。

【大問4】地学 星の動き

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

問1 北の空の動かない星は「北極星」。

問2 円周が12等分しているので、2つ分の角度は60度。

問3 同じ時刻に観測すると、1日で約1度、1か月で約30度反時計回りに動いた位置に見える。

問4・問5 星の日周運動は1時間で15度、年周運動は1か月で30度、いずれも反時計回りに動くことを合わせて考えればよい。

北の空の北極星を中心とした星の動きに関する出題。日周運動と年周運動についての理解と演習の積み重ねによる実戦力が試される内容。

攻略のポイント

今年度の出題は例年通り物理・化学・生物・地学の各分野から大問1題、計4題の構成であった。過去の出題を見ると、問題文が非常に長い、テーマがユニークなど特徴のある問題も見られたが、昨年度・今年度の出題はいずれもオーソドックスな内容の出題であり、塾のテキストや問題集で学習を積み重ねていれば十分に正答できるレベルの問題がほとんどであった。

本校の理科を攻略するためには、各単元をまんべんなく学習し、知識を確実に身につけることが最も大切である。その上で、計算問題やグラフや表を読み取って解く問題の練習も行って欲しい

社会と合わせて60分という時間の使い方が大切になるが、本年度の問題量であれば、30分あれば十分に解答可能であり、特別意識することはない。ただし、一昨年のように問題文が極めて長い問題が復活する可能性もあり、過去問等を使って問題文を読み取って素早く解答するという練習も念のため行うとよいであろう。

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