洗足学園中学校 入試対策
2016年度「洗足学園中学校の算数」
攻略のための学習方法
・一般的に、算数の合格者平均点と受験者平均点の差は他教科より大きくなる傾向があるが、本校ではその傾向が比較的強い。したがって、算数の強化が非常に重要である。
・問題の難度は年によってかなり変化している。
算数の難度は年度によって、ややばらつきが見られる。学習状況によっては、少し前の過去問に触れておくのもよいだろう。なお、本校のホームページからは、過去問がダウンロードできるので、利用してみるとよい。ただし、2008年度以前の問題にはかなり難しい問題も含まれるので注意したい。
・本校では、条件や状況を整理しながら考える力が強く求められる。かつては、ひらめきや発想力が必要な問題がいくつか出題されていたが、近年では、条件を整理しながら考える力を問われる問題が多い。複雑な問題でも、図や表にしてみることで、解法が見えてくることが多い。日頃から図や表を書いて考える学習を心がけたい。
・過去問の類題が出ることがある。
本校は、過去問の類題が出題されることがあるので、過去問対策はしっかり行う必要がある。正解できなかった問題はよく復習しておくとよいだろう。例えば、【大問4】(3)のような、同じ比率の図形に注目するような問題は、過去に(近年も含めて)何度も出題されている。
・【大問2】【大問3】の一行問題対策
一行問題とはいえ、一部ではあるがやや難しい問題もある。しかし、標準的な内容をきちんと理解していれば、正解すべき問題には対応できる。まずは、分野を問わず、標準レベルの問題が解けるように練習しておくことが重要である。
・グラフ問題の対策
本校の入試では、後半の大型の問題でグラフを利用する問題が頻出である。ダイヤグラム・水そうグラフ・グラフを絡めた点の移動などに対しては、力を入れて学習しておく必要がある。やや難しめの問題にも触れておきたい。速さの問題では、グラフが与えられていない問題でも、日頃からダイヤグラムを利用しておくとよい練習になるであろう。
・数の性質の対策
この分野を苦手にする受験生は少なくない。苦手な受験生は、一度基本にもどって原理からしっかり理解してみるのもよいだろう。
・解答形式は一部記述式
式や考え方を記述する問題が一部ある。本校では、答えが正しければ正解と判定されるが、途中式もきちんと書いて部分点を得られる練習を怠らないように注意したい。本校の教員によると、高得点者の答案ほど、しっかりポイントをおさえて説明が書かれているようである。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2016年度「洗足学園中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
・特徴
【大問1】が計算問題、【大問2】【大問3】が一行問題、【大問4】以降が大型問題という構成は例年通りである。問題の傾向もほぼ例年通りであり、中盤以降は差が付きやすい問題が目立つ。
・時間配分
試験時間は50分で、問題数もほぼ例年通りであった。一部であるが、やや手間のかかる問題も出題されているため、例年よりは試験時間に余裕がなかっただろう。
【大問Ⅰ】四則計算
- 難度:易
- 時間配分:1分
確実に正解すべき問題である。
【大問Ⅱ】一行問題
- 難度:標準
- 時間配分:8分
いずれも基本的な一行問題である。
(1)は単純な流水算の問題。
(2)は割合・消去算に関する問題。状況を整理しながら解いていけば、難しくない。
(3)は通過算の問題。
(4)は平面図形の問題。三角形の面積から辺の長さの比を考えていけばよい。
【大問Ⅲ】一行問題
- 難度:標準
- 時間配分:18分
- ★必答問題
引き続き一行問題だが、【大問2】よりは難易度が高い。算数が得意な受験生と苦手な受験生で差が付きやすい問題が目立つ。
(1)は既約分数の和を求める問題。経験の差が、解答時間の差に表れやすい問題である。
(2)は立体図形の問題。考え方自体は難しくない。式の処理の仕方によって、解答にたどり着くまでの時間に差が出るだろう。
(3)はニュートン算の問題。ニュートン算を苦手とする受験生は多いが、考え方をきちんと理解していれば対応できる問題である。
(4)は食塩水のやりとりに関する問題。食塩の量に注目して考えると解きやすいだろう。やや手間がかかるので、場合によっては後回しにしてもよいだろう。
【大問Ⅳ】図形上の点の移動
- 難度:やや難
- 時間配分:12分
- ★必答問題
長方形の辺上を動く3点の位置関係を考える問題。定石通り、グラフが曲がっている部分での状況を図示していけばよい。
グラフを読み取る分析力、平面図形と速さに関する総合力が問われる良問である。
(1)は、15秒後と24秒後における2点の位置関係に注目すればよい。
(2)は、P,Q,Rの3点がどこにあるのか考えていけばよい。
(3)は、(2)が解ける受験生には難しくないだろう。
【大問Ⅴ】論理と調べる問題
- 難度:やや難
- 時間配分:11分
土台がしっかりしていないと解きにくく感じるだろう。勘違いしやすいポイントも多く、慎重さも問われる。
(1)は、調べてみればすぐに答えにたどり着くだろう。
(2)は、物と一緒に乗せるおもりに注目して場合分けするとよい。丁寧に作業すれば、正解できる問題である。
(3)について。考え方を記述する欄が用意されているが、考え方をどのように書いてよいか迷ってしまった受験生も少なくないだろう。用意したおもりではかることができる最大の重さに注目すると、考え方を書きやすくなるだろう。
攻略ポイント
今年の問題は、例年よりも時間配分と問題選択に注意が必要であった。
【大問1】【大問2】
いずれも易しいので、短時間で終わらせる必要がある。
【大問3】
(1)(2)を手際よく処理したいところ。
(3)(4)は難問ではないが、解きにくく感じたり、時間がかかりそうだと感じた場合は、後回しにしてもよいだろう。
【大問4】
差がつきやすい問題である。
解法が思いつかないようであれば、早めに切り上げて【大問5】に移った方がよいだろう。
方針が分かった場合も、油断は禁物である。序盤でミスすると、大問をすべて失うことになるので、落ち着いて取り組むようにしたい。
【大問5】
この問題を解くための時間を十分に残せたかどうかがポイントになる。少なくとも(1)(2)は正解しておきたいところ。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
洗足学園中学校の科目別
入試対策一覧
中学受験のために
家庭でできること
インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは
リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。