洗足学園中学校 入試対策
2019年度「洗足学園中学校の算数」
攻略のための学習方法
学習方法
・一般的に、算数の合格者平均点と受験者平均点の差は他教科より大きくなる傾向があるが、本校ではその傾向が比較的強い。したがって、算数の強化が非常に重要である。
・問題の難度は年によってかなり変化している。
算数の難度は年度によって、ややばらつきが見られる。学習状況によっては、少し前の過去問に触れておくのもよいだろう。なお、本校のホームページからは、過去問がダウンロードできるので、利用してみるとよい。ただし、2008年度以前の問題にはかなり難しい問題も含まれるので注意したい。
・本校では、条件や状況を整理しながら考える力が強く求められる。かつては、ひらめきや発想力が必要な問題がいくつか出題されていたが、近年では、条件を整理しながら考える力を問われる問題が多い。複雑な問題でも、図や表にしてみることで、解法が見えてくることが多い。日頃から図や表を書いて考える学習を心がけたい。
・過去問の類題が出ることがある。
本校は、過去問の類題が出題されることがあるので、過去問対策はしっかり行う必要がある。正解できなかった問題はよく復習しておくとよいだろう。例えば、【大問4】(3)のような、同じ比率の図形に注目するような問題は、過去に(近年も含めて)何度も出題されている。
・【大問2】【大問3】の一行問題対策
一行問題とはいえ、一部ではあるがやや難しい問題もある。しかし、標準的な内容をきちんと理解していれば、正解すべき問題には対応できる。まずは、分野を問わず、標準レベルの問題が解けるように練習しておくことが重要である。
・グラフ問題の対策
本校の入試では、後半の大型の問題でグラフを利用する問題が頻出である。ダイヤグラム・水そうグラフ・グラフを絡めた点の移動などに対しては、力を入れて学習しておく必要がある。やや難しめの問題にも触れておきたい。速さの問題では、グラフが与えられていない問題でも、日頃からダイヤグラムを利用しておくとよい練習になるであろう。
・数の性質の対策
この分野を苦手にする受験生は少なくない。苦手な受験生は、一度基本にもどって原理からしっかり理解してみるのもよいだろう。
・解答形式は一部記述式
式や考え方を記述する問題が一部ある。本校では、答えが正しければ正解と判定されるが、途中式もきちんと書いて部分点を得られる練習を怠らないように注意したい。本校の教員によると、高得点者の答案ほど、しっかりポイントをおさえて説明が書かれているようである。
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2019年度「洗足学園中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
試験時間は50分で、【大問1】が計算問題、【大問2】【大問3】が一行問題、【大問4】以降が大型問題という例年通りの形式である。
今年度の問題は、近年の本校の問題にしては易しめなので、平均点はやや高めである。
試験時間は適切であり、慌てて取り組まなくても最後の問題まで取り組むことができるだろう。
※試験時間が余る設定になっています。見直しなどに使おう。
【大問1】四則計算
- 難度:易
- 時間配分:1分
毎年恒例の計算問題。確実に正解すべき問題である。
【大問2】一行問題
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
(1)~(3)は基本的な一行問題だが、(4)はやや難しい。
(1)は規則性の問題。
(2)は分配算。
(3)は速さの問題。つるかめ算を利用するタイプである。
(4)は平面図形。まずは、正八角形を八等分(8つの二等辺三角形)するとよい。小さい方の面積が、二等辺三角形の面積の何倍になるかを考えると答えにたどり着ける。
【大問3】一行問題
- 難度:標準
- 時間配分:14分
引き続き一行問題だが、【大問2】よりは難易度が高くなっている。算数が得意な受験生と苦手な受験生で差が付きやすい問題が目立つ。
(1)は分母が135の既約分数についての問題。典型的な問題である。
(2)は3つの食塩水を混ぜる問題で、様々な解法が考えられる。初歩的に解くなら、5%の食塩水に何%の食塩水を加えるべきかを考えればよい。溶けている食塩に注目するなら、つるかめ算であっさり解決させることもできる。
(3)は立体図形を分割したときの体積・表面積に関する問題。算数の土台がしっかりしているかをチェックするのにうってつけの良問である。
(4)は4進数(変則タイプ)の問題である。初めの0を数え忘れないように注意したい。
【大問4】売買算
- 難度:標準
- 時間配分:11分
設問が3問あるが、お互いに独立した問題である。
(1)(2)は、それほど難しい問題ではない。
(3)は、やや難易度が上がる。利益が27000円多くなることと、売り上げが27000円多くなることは同じである。売り上げ金額に注目すると考えやすくなる。
【大問5】平面図形
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
長方形を正方形に分割していく問題。
(1)は各正方形の辺の長さの比に注目すればよい。
(2)は正方形の個数を調べる問題。計算してみれば難なく求められる。
(3)では、正方形が4個作れる場合について考える。(2)が多少は手がかりになるだろう。しかし、4個になるような図形を力づくで調べてしまった方が解きやすくも感じられる。
攻略のポイント
問題構成は例年通り。一行問題の中に、やや解きにくい問題が混ざっている点も本校らしい。一行問題の中で注意が必要な問題は【大問2】(4)である。この問題は、考え込んでしまうと、いたずらに時間が過ぎてしまう可能性がある。
その他の問題は、本校としてはそれほど難しくないので、8割程度の得点を目指したいところ。解きやすい問題は確実に正解しておくことが重要である。
【大問5】(3)はすべての答えを見つけられなくても、いくつかを見つければ部分点がもらえる(学校公式ページより)ので、粘り強く取り組むことが重要である。
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