慶應義塾湘南藤沢中等部 入試対策
2018年度「慶應義塾湘南藤沢中等部の理科」
攻略のための学習方法
苦手分野の克服
苦手分野を残さないように、演習の量を確保しておきたい。さらに、演習には、さまざまな教材を用いたい。ひとつの教材だけで学習し続けるのは、おすすめできない。
慶応湘南藤沢中等部の試験において、問われている内容は、いずれも標準的な難易度で、小学生の理科の範囲を、逸脱しているわけではない。しかし、1つの知識が、さまざまな角度から問われている点に注目しよう。
設問の問われ方が変わっても、対応できるだけの演習量が、求められている。特に、テストごとに理科の得点が乱高下し、不安定になってしまっている志望者は、気をつけたい。
資料の読解力
資料を読み取る能力は、合否を左右する。
中学受験においては(12歳の段階では)、知識の量に、大きな差があるわけではない。そこで、慶応湘南藤沢中等部では、志望者を選定するために、「知識の量」だけではなく、「知識の活用」を、試験していると考えられる。資料問題の比重を高くして、「ただ覚えているだけの子ども」と「覚えたことが活用できる子ども」を、判断しようとしているのだろう。
例えば、【大問1】の設問は、データを読み取る能力を、求めている。与えられたデータから、実世界がどのような状態のあるのか、きちんと推論できるように、訓練しておきたい。
近年のデータサイエンスの盛りあがりを受けて、今後の中学受験でも、データを扱った出題が、増加するはずだ。どのような演習教材を採用するのか、注意しておきたい。
計算の工夫
計算力には、いくつか確認しておきたい点がある。
まずは、試験時間25分の間、細かな数字を扱い続けても、息切れしないだけの持久力が求められる。設問数が多いので、単純に手を素早く動かしていかなければならない。一問一問を解く速度を上げながら、試験の後半になっても速度が落ちないことが求められる。
また、細かい小数点以下の計算になった場合でも、計算の精度が落ちないかも気になる。この点は、小学校5年生の段階から、計算練習を積んでおけば、準備がしやすい。
最後に、試験時間内に、迅速に見直しができるように、式を整理して書き残しておく習慣が欲しい。もし、間違った解答を見つけても、あらたまって計算式を書き直している時間は、本番にはないはずだ。
志望者に求められる計算力としては、本校において、【大問3】の各設問が、基準になるだろう。過去問の演習において、時間が足りなくなってしまったり、計算式が立てられても、計算結果を間違えてしまった場合は、計算力を改善しておきたい。
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2018年度「慶應義塾湘南藤沢中等部の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
試験時間は25分で、得点は50点満点だ。大問数は4問で、分野ごとに整理して出題される。設問数は例年25問で、そのうちには短い記述形式の設問も含まれている。答案作成の速度を磨いておけば、解答時間に余裕が出る試験構成だ。
【大問1】地学分野(大地の変化)
- 難度:標準
- 時間配分:7分
実世界の観察と、データがどのような関係があるのか、理解できる能力が求められている。近年のデータサイエンスの盛りあがりを受けて、今後の中学受験でも、データを扱った出題が、増加するはずだ。
問2 理科の実験では、条件を同じにするという法則を思い出そう。
【大問2】化学分野(水溶液 気体の性質)
- 難度:標準
- 時間配分:6分
- ★必答問題
慶応湘南藤沢では頻出の、実験の設問だ。受験用の理科の勉強だけではなく、実験授業も家庭教師に依頼すれば手配してくれるので、相談しよう。実体験があると、理解が深まる。
問1 記述の設問だ。文章を短くまとめる訓練をしておこう。
問3から問4 細かな知識を確認する設問だ。すべてを選ぶ必要があるので、消去法では通用しない。日頃からていねいに学習しているかが問われている。
【大問3】物理分野(テコ 天秤)
- 難度:難
- 時間配分:7分
難易度が高く、受験者に差が開く大問だ。また、演習量の目安となる大問でもあり、過去問を解いて、全問正解できるように、実力を養っておきたい。
問1 思考力を試す設問だ。まずはてこを回転させる力が、(重さ)×(支点からの距離)という公式を用いよう。なお解答は、帯分数で答えることになる。
問2 設問の文章に惑わされずに、しっかりと図を描いて、確認しよう。頭のなかだけで、
答えようとすると、ひっかかりやすいの、気をつけて欲しい。
問4 実験の内容が、問われている。実験の器具の操作方法や、実験の手順は、慶応系列中学では、頻出となっている。
【大問4】生物分野(人体のしくみ)
- 難度:易
- 時間配分:5分
- ★必答問題
問1 慶応湘南藤沢では頻出の、図を見て判断する設問だ。小学校の早い段階から、図鑑を見て学習する習慣をつけておこう。
問2 絵を描く設問だ。
問4 人体のしくみとして、活動している時には、交感神経が働き、休息している時には、副交感神経が働く。図から、活動をすると、もっとも血液量の変化が大きいものが、肺であり、血液量が減るのが、じん蔵となる。背景知識をしっかりと身につけておきたい。
攻略ポイント
全体として、丁寧に作業できる受験者が有利な試験構成だ。他人が解けない難問を解いて差をつけるのではなく、むしろ、どれだけ失点しないかを意識したい。言いかえれば、受験本番では、解法がわからない設問があってはいけない。知識に抜けがないか、確認しておきたい。
そこから先は、短い25分という時間で、答案を仕上げていく能力で合否が決まるだろう。したがって、過去問の演習量は、他校よりも多めに設定しておきたい。一問一問を解くというよりは、答案全体の完成度を上げるという心構えで取り組もう。
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