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慶應義塾湘南藤沢中等部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「慶應義塾湘南藤沢中等部の算数」
攻略のための学習方法

[傾向]
本校の問題は、平成20年度入試あたりから難度が控え目の傾向になり、比較的高得点(75点~80点程度か?)での争いが予想されている。
そして今年は、近年よりもさらに易しい。
本校では、計算の処理能力も問われるという特徴があったが、今年は計算処理も楽であった。したがって、今年は極めて高得点での争いになったと思われる。
来年以降は、もう少し難化するかもしれない(これ以上易しくなるとは考えにくい)。そのことをふまえて学習法を考えたい。
本校の入試は、解法が分かっても手間のかかる問題が比較的多く、処理能力が要求されている。
また、試験時間がやや短いので、手際の良さも必要である。計算力や手を動かして調べる力は、素早く正確でなければならない。
日常から、スピードと正確性を意識した学習を心がけたい。模試でも、「考え方は正しいし、単なるミスだから……」というような言い訳は禁物である。
最後の答えまできっちり正解するということに強くこだわってほしい。もちろん「正解までの過程はどうでもよい」などというつもりは全くないが。

[解答形式は全問答えのみ]
全ての問題について、答えのみを書くスタイルである。
途中点は存在しないので、くれぐれもミスには気をつけたい。
また、後半の大型問題は、はじめの小設問を間違えると、連動して大型問題を1題すべて落としてしまうケースが多いことを知っておきたい。

[規則性の対策]
本校では、規則性の出題が非常に多い。
難度は、標準的なものから高度なものまで出題されている。
規則性が苦手な受験生は、問題集や過去問などで十分に練習しておくことが、本校の対策として欠かせない。

[速さの対策]
速さは、終盤の大型問題としての出題が多い。
ほとんどの場合、グラフを利用しながら考える問題なので、グラフには十分に慣れておく必要がある。
難度が高い問題にも積極的にふれておきたい。
なお、本校の速さの問題では、流水算が多い傾向がある。

[立体図形の対策]
体積の求積、水量とグラフに関する問題がよく出題されている。
体積の求積は面倒なものが多い。
特に、回転体の体積に関する問題は、慣れていないと解きにくい問題が多いので、十分に練習をしておきたい。

[割合の対策]
本校の大型問題では、仕事算、ニュートン算、食塩水に関する出題が目立つ。
少なくとも標準的な問題は、正解できるようにしておきたい。
 
[過去問演習]
本校のかつての入試問題は、近年よりも高難度であった。
いたずらに難しいのではなく、良問でもある。
平成19年度以前の問題(全問でなくてもよい)にも触れておくとよいだろう。
特に、規則性、速さ、立体図形などの頻出分野はよい練習になる。

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2015年度「慶應義塾湘南藤沢中等部の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

本校は、全問とも解答のみを答える形式で、試験時間は45分という設定になっている。手間がかかる問題が多めであることを考えると、試験時間は短い。前半の易しい問題を素早く済ませて、後半に時間を残すことが必要になる。

昨年度は試験時間にゆとりがあったが、今年は試験時間にゆとりはあまりなかった。

【大問1】計算と一行問題

  • 時間配分:4分

(1)は計算問題。
(2)は、最大公倍数・最小公倍数に関する問題。
(3)は、単位換算と平均に関する問題。
いずれも易しい問題である。

【大問2】小問集合

  • 時間配分:9分

(1)は比を利用する文章題。すぐに方針が立つだろう。
(2)は水位の高さに関する問題。水の入っていない部分に注目すると楽に求められる。
(3)について。2つの正六角形の面積比を求めてしまえば、その先は難しくない。しかし、正六角形の面積比を求められなかった受験生が少なくなかっただろう。経験の差が出やすい問題である。

【大問3】規則性

  • 時間配分:8分

手を動かしてみれば、階差数列になっていることに気づくことができる。
(1)は、とりあえず手を動かして作業すればよい。
(2)では階差数列を利用することになる。規則さえ分かれば、そのまま計算するのみ。
(3)は、階差数列の逆算。あてはまる数字を推測しながら求めることになる。区切りのよい数字になるので、比較的楽に解答にたどり着くことができる。

【大問4】平面図形

  • 時間配分:6分

ミスに注意しながら解けば、3問とも正解できるはずの問題である。
(1)(2)は基本の確認レベル。
(3)は、コとサの面積が等しいことを利用して考えていく問題。標準的な問題である。

【大問5】流水算

  • 時間配分:10分

本校ではおなじみの流水算。方針は立つが、意外と時間がかかる。
(1)はすぐに求められる。
(2)では船の動きをグラフで表してみるとよい。問題文をよく読み、条件を見落とさないように注意したい。
(3)は、各船の往復する回数を考えればよい。

【大問6】立体図形

  • 時間配分:8分

影に関する問題。本校らしい問題設定である。
(1)は、よく見かけるタイプの問題である。
(2)では、電球が四隅にあるときの影の図をそれぞれ書いてみるとよい。
(3)は考えにくい問題であるうえ、試験時間もあまり残されていないだろう。ここは、正解できなくても気にする必要はない。

攻略ポイント

昨年は問題が易しかったので、その反動からなのか、今年の問題は難易度が上がっている。正解できる問題を確実に正解していきたい。問題文をよく読み、注意深く解き進めていくことが重要である。

序盤の【大問1】【大問2】について。
【大問2】(3)以外は、正解しておきたい。【大問2】(3)は、経験していないと分かりにくい問題である。早めに他の問題に移る決断も必要だろう。

中盤の【大問3】【大問4】について。
6問中4問以上は正解しておく必要がある(5問以上が理想的)。中盤での正解・不正解が、結果に大きな影響を与えることになる。ミスにはくれぐれも注意したい。

終盤の【大問5】【大問6】について。
終盤では無理をせず、正解できる問題を確実に解いていくことが求められる。多少時間がかかっても、着実に解いていくとよい。

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