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芝中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「芝中学校の国語」
攻略のための学習方法

〇出題傾向と特色

ここ数年は漢字・語句の問題が2題、読解問題が2題という構成が定型となっている。素材文は文学的文章と説明的文章が1題ずつ、文量は計7000~8000字ほど。文学的文章は、受験生と世代の近い登場人物が悩みや葛藤を乗り越えて成長していく話が多い。説明的文章は科学・自然・哲学など、扱われる題材が幅広い。年齢的にあまり馴染みの無い分野だと、内容も難しく感じられる。説明的文章については、やや難しい文章にも触れて見慣れておきたい。

〇読解問題・記述問題

2015年度より、読解問題の設問はすべて記述式となった。昨年・今年とも設問数は大問二つにそれぞれ四題ずつ、計八題。記述問題で求められる総字数は2024年度では440字で、30~100字で書く形になっている。記述問題に特化した形式に気後れしてしまう人もいるかもしれない。直近の5年間では合格者平均点が5~6割ほどと以前よりは難しくなっているが、記述問題で6割の部分点を得られればよいのだという考え方もできる。

「自分で考えて書きなさい」・「自分の意見を答えなさい」といった論述タイプの記述ではない。特に説明的文章の問題では、本文から適切な部分を抽出し、まとめることで解答をつくることができる場合が多い。文学的文章も年齢や舞台の設定が受験生にも馴染みやすいものが多いので、登場人物の心情も理解しやすい。読解力が適切についていればそれほど難しくは感じないはずである。まずは説明的文章・文学的文章の読解の技術をしっかり身に着けよう。説明的文章なら形式段落と意味段落の整理、各段落の要点と細部の見分け、全体の要約と要旨など。文学的文章なら登場人物の整理、時間・場所・人物の入退場による場面分け、人物の言動や情景などから心情の読み取り、物語のテーマなど。基本的な読解力をつけた上で、記述に慣れておく。説明的文章では要点をそのまま記述に使える場合が多いだろう。文学的文章では人物の気持ちや行動の理由が訊かれることが多い。それぞれの文章を多く読んで、一定の字数でまとめる練習を積んでおこう。

最初から最後まで記述が続く試験なので、書く事への抵抗感があるようだと辛い。完璧な解答を目指さなくて良いので、部分点は取れるようにまずは一定の字数を書き込めるよう、過去問を多くこなしてまとめ方のコツをつかみたい

〇漢字・語句

漢字も毎年10問ほど出題されている。読みを明らかにせず文脈から当てはまる漢字を考えさせるような問題もある。難しい問題も見られるが、普段からの語彙を増やす努力がモノを言う分野でもあるので、漢字テキストと同様、読書などからも漢字を吸収するよう心がけてほしい

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2024年度「芝中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

漢字+言葉の知識の問題が10問、読解問題の記述が8問という記述問題に特化した構成である。漢字・言語事項は4~5分で済ませて、残りは読解と記述に充てることになる。素材文の字数は計8000字ほど。重要箇所を傍線・印などでマークしながら読み終え、ひととおりすべての記述の必要字数を満たして最後まで書けるスピードが欲しい。完璧な解答を目指して時間が足りなくなる事態は避けたい。

【大問一・二】漢字・慣用句

  • 難度:標準
  • 時間配分:【大問一・二】合わせて4分
  • ★必答問題

【大問一】漢字の書き取り

 臨(場感)

 批(判)

 馬(力)

 歴(然)

 幹(線道路)

【大問二】漢字・慣用句

 類まれな――数が少なく、珍しい。

 荷が重い――力量に比べて責任や負担が大きい。

 (思案に)暮れる――迷って考えがまとまらない。

 行き届いて

 導いた

【大問三】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:22分
  • ★必答問題

自分のしたいことを自覚し主体的に行動できる人間になるためには、幼少期や思春期に「したい」ことに没頭できる時間が必要であると、筆者は述べている。

問一 「それが適度にできれば」の「それ」にあたる部分が答えとなる。直前の二行を指しているので、「自分のしたいことだけに没頭せず、他人の迷惑にならないように周囲と協力して生きること」のようにまとめればよい。

問二 そうなる条件として、「たとえば、親の期待や要求、命令が多すぎれば」と挙げているので、ここを「誰が、誰に対して、どうすること」という条件の形式にまとめる。

問三 次段落の「ところが」以降に、現実の学校の問題点が指摘されている。現在の学校は「多様性より同一性が重視され」て「同じような考え、行動、価値観が求められ」同調せざるをえない雰囲気に満ちており、価値観や感受性の多様なあり方を学ぶ場ではなくなっているのである。

問四 幼少期と思春期に分けて考えるとまとめやすい。幼少期には、親密な大人による親和的承認がもたらす安心感のもとで「したい」ことを存分にすることが、本当にしたいことを自覚していく力になる。思春期では、社会的な配慮も必要になるので最低限のルールや価値の共有をしながら、過度に周囲に合わせずに「したい」ことに没頭する時間を持つ。そうすることで、人は自分が本当にしたいことを自覚し、主体的に行動できるようになるのである。

【大問四】小説の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:24分

本命の入試の前に受けた学校が不合格だった主人公は、志望校の変更を促す母親に反発するが、過去に入試に失敗して不登校になっている姉の本心を聞き、自分も姉と同じ気持ちであることに気づく。

問一 直前の一文を受けている。「受験は最終的にメンタルに左右されるので、無理し過ぎるとダメ」である、とくに中学受験は「そう」であると母親は言っているのである。

問二 直前の「頑張らせてよ・勝手にブレーキかけないでよ」は母親が志望校あるいは第二志望を変更してはどうかと言い出したことを指している。受験に失敗した姉と同じように思われている気がして、頑張っている自分に「無理するな」などと諦めさせるような言い方をされたのが辛かったのである。

問三 姉の杏珠の話から拾えばよい。杏珠は自分のために勉強していると思っていたが、本当はお母さんが喜んでくれるのが嬉しくて、お母さんに期待してほしかったのだと、本心を吐露している。妹も自分と同じなのだと、姉は見抜いていたのである。

問四 以前は自分のために受験勉強をしていると主人公は思っていたが、姉が実は母親に期待されることを望んでいたという話を聞いたことで、自分も同じで母の思いに応えようと頑張っていたのだと気づいたのである。

攻略のポイント

記述問題には必ず手をつけて規定の字数(9割)を埋めて、部分点を得る。無理に綺麗な答案を書こうとしなくて良い。適切な読解力があれば、合格点に到達できるように作られている。思った答えをテキパキ書き進めよう。とは言え、100字もの記述をまとめるのには経験が必要なので、過去問や類似問題で十分に練習しておくこと。合格者平均点と受験者平均点の差が小さい、差がつきにくい試験なので、2割の配点がある漢字もミスしたくない。丁寧に学習しておこう

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