中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

渋谷教育学園幕張中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2018年度「渋谷教育学園幕張中学校の社会」
攻略のための学習方法

問題構成

大問は3つがほぼ定形となっている。一つはさまざまな分野を含んだ総合問題・一つは歴史分野である場合が多い。残る一つは地理分野であったり、地理に絡めた資料の読み取りや分野をはっきり分類できない問題であったりと多彩である。

記述問題が多いのも特徴的である。総解答数の半分ほどが記述問題で占められている。2018年度でも3分の1ほどが記述問題である。字数指定はあるものと無いものが混在する。

また、選択肢問題も正誤の組み合わせを選ぶ形で、一問で2つの文について考えなければならないので、その分、難易度も高くなっている。

総合問題

リード文を読んで一問一答で様々な分野の問題に答えていく。テキストに沿った基本レベルのものから、直接テキストには書かれていないような内容まで、難易度もさまざまである。

用語を答えたり、出来事を簡単に説明したりといった単純な問題は出ない。教科書の暗記に加えて、さらにもう少し詳しい周辺事項まで統合して覚えておかないと自信を持って答えられない。テキストだけでなく、もう少し詳しく解説してある参考書なども活用して勉強する必要があるだろう。

歴史分野・地理分野

大問1つが独立して割り当てられ、総合問題でも歴史に関する問題は出されるので、配点比率からも歴史分野の比重は重くなっている。

選択肢問題に関しては比較的答えやすい問題も多く得点源としたいところであるが、ここでもただ用語を知っていれば答えられるといった簡単な問題とはなっていない。その出来事や人物について、だれでも覚えているような代表的な知識だけでなく、さらに詳しい細かい情報まで問われている。

基本レベルは覚えていて当たり前で、その先の理解を求められているようである。単にテキストに留まらず、意識的にさらに詳しく補強・学習する意欲が無いと厳しい。

また、地理分野では例年、地図・地形図・統計資料などが用いられている。過去には都道府県別の面積・島嶼数・海岸線距離・耕地面積・森林面積など、さらに都道府県章やシンボルマークなどが使われた年度もあった。多彩な形態で地理に関する広い知識が問われるので入念に準備しておく。歴史分野でも歴史史料・図版などが多く用いられるので、よく練習してデータの読み取りにも慣れておこう。

記述問題

出来事や人物の説明ならば知識だけでも答えられるが、本校の記述問題は他の問題と同様、そう単純ではない。その物事の背景・理由を問うものがほとんどである。単に用語を覚えるだけの学習か、なぜ・どうしてそうなったか、その後どんな影響が他方面にあったのか、そういったことを常に考えながらの学習か……。

普段から社会的なさまざまな出来事に関心を持ち、思考を巡らせるといったいわば「社会的考察力」とも言える力を問われているようである。その能力の土台となるのは地理・歴史・政治経済分野での基本的知識であることは言うまでもない。自分の知識を用いてさまざまに考えを巡らす習慣を持ち、思考力を高めておきたい。

他校に類を見ない出題

2017年度を例にとると、大問3では日本の各地域を郵便番号・電話番号などのコード番号で区分していることが題材として取り上げられている。そしてなぜそのような番号の分類になっているのかという理由なども訊かれている。2018年度では飛行機の揚力といった理科のような問題も出されている。

およそ通常の社会の学習でこんな内容まで学ばないし、考えることも無いはずである。試験問題で初めて目にしてその場で考えなければならない。かなりの難問である。上記のような記述問題で培った思考力を発揮したいところである。

一方で、リード文も含めると問題量は少ないとは言えない。時間との兼ね合いもあるので、難し過ぎると判断した問題は諦めて、他の問題に時間を回す判断も必要となるだろう。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2018年度「渋谷教育学園幕張中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

問題数は32問と控えめだが、リード文も多く、資料の読み取りや記述問題など考える時間が必要な問題も多い。他の学校ではあまり見られない珍しいテーマの出題もあり、全ての問題に100%解答するのはかなり難しい。
手に負えないと判断したら後回しにして、他の問題を優先したほうが良い。選択肢問題をてきぱきこなして得点を稼ぎたい。

【大問1】総合問題

  • 難度:やや難
  • 時間配分:13分
  • ★必答問題

ランドセルを話題に、地理・歴史・現代社会と幅広く出題されている。

問一 X ロシアでは大統領選挙は行われていない。

問二 Y 武士が責任者として任命されているので×。

問三 Y オランダは主要7ヶ国に含まれていない。

問四 X 官立学校の時期もあったが、現在私立学校であるのは皆さんもご存じだろう。

   Y 皇族の多くは学習院で学ぶが法律で決まっているわけではない。最近の例だと秋篠宮家の眞子さまや
              悠仁さまはそれぞれICUやお茶の水女子大付属校に通われた。

問五 X 当時は内閣に摂政任命の権限はなかった。

   Y 天皇が象徴とされたのは昭和憲法(日本国憲法)においてである。

問九 第二次大戦までの日本は国が編集した教科書で教育を行っていた。それが軍国主義の偏った教育につな
          がった原因のひとつでもあるという反省から、現在では民間の出版社の教科書を採用している。

問十 A版は国際規格、B版は日本独自の規格である。グローバル化が進んだ昨今、用紙の規格も世界基準に統
         一した方が混乱もなく効率も良い。

問十一 大型化したことによる不都合を考える。小学生、特に低学年には重量が増すのは負担になる。軽い皮革
           を使ったり、金属の部品を減らしたりといった工夫が考えられる。

問十二 背中に背負うことで両手が自由になる利点がある。転んだ時に受け身が取りやすいし、後ろに転倒した
           場合は頭部を直接打たずに済む。

<時間配分目安:13分>

【大問2】歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:16分
  • ★必答問題

資料をもとにして各時代について訊かれている。

問二 X たて穴住居や土器はみつかっていない。

問三 Ⅰは1世紀、Ⅱは5世紀、Ⅲ3世紀のできごととされている。

問四 木簡は当時の文書や荷札として使われたもの。これは各地の特産品を都に収める「調」として若狭国から
   平城京に塩が運ばれていたことを示している。

問五 X 栄西が広めたのは臨済宗。曹洞宗は道元。

   Y 法然は浄土宗の開祖。「南無阿弥陀仏」という念仏を唱える。「南無妙法蓮華経」という題目を唱え
     るのは親鸞が開祖の浄土真宗。

問六 図で男子がかぶっている帽子のようなものは「烏帽子」。

問七 Y 鎌倉時代は月3回、室町時代は月6回の定期市が立つようになるが、常設ではなかった。

問八 日本橋は海が近く、魚河岸が設けられた。

問九 文中に、従者の人数が多く経費がかかるのは領民の無駄な負担になると書かれている。人数を減らして財
   政の負担を減らすべきだとしている。

問十 X 人物は佐藤栄作のことであるが、東京オリンピックは1964年10月、佐藤栄作は同年11月から総理大
     臣に就任しているので重なっていない。佐藤栄作の前は池田勇人。

   Y サンフランシスコ平和条約は1951年、吉田茂の時である。

問十一 (2) 1の三国干渉は1895年。2は国際連合ではなく国際連盟、3はテレビではなくラジオ。

<時間配分目安:16分>

【大問3】地理分野

  • 難度:
  • 時間配分:16分

風を話題にして主に地理について訊かれている。

問一 (1)アは群馬県、イは三重県、ウは兵庫県で有名な風。六甲おろしは阪神タイガースの応援歌で覚えてい
   る人も多いだろう。

   (2)フェーン現象というと熱い風を思い浮かべてしまうが、表の1と2は「季節風の方向」と「受ける住
     民の居住地」の方向が逆になってしまっておかしい(北西の季節風ならば太平洋側に吹き下ろすはず
     ……など)。4は夏の季節風で熱風が吹き下ろすので間違い。

問二 (1)写真1の火事は新潟県糸魚川市で起こったもの。料理店の揚げ物の火が原因だという。風下に向けて
     細長く被害が拡大した。海側に向けて風が吹いているのがわかる。

   (2)図3から西から東に向けて風が吹いていたことがわかる。天気図の矢のしるしは矢がさしている方か
     ら風が吹いていることを示しているので、図4から新潟・山形付近で北西の強風が吹いていたことが
     わかる。

   (3)ナウマンはナウマン象という名前の由来にもなった人物。フォッサマグナの名付け親であることも覚
     えておこう。

   (4)文字のとおり、水が左右に分かれて流れる山の尾根の部分。日本を日本海側と太平洋側に分ける境界
     線である。

問三 生糸と風穴の利用を結びつけるのが難しいが、自然の状態とは時期をずらせることに気がつけば得点でき
   ただろう。

問四 理科か物理のような問題である。設問で説明されていることを利用して、気温が高い時や標高が高い=空
   気が薄い時には、圧力差が生じにくいということを述べれば得点できたものと思われる。部分点が得られ
   ればよしとしよう。

<時間配分目安:16分>

攻略ポイント

正誤の組み合わせ選択肢問題・問題のおよそ3分の1を占める記述問題・本校独自のユニークなテーマの問題……と難易度の高い問題が並ぶ。単純な用語の暗記だけでは十分な得点を得られない。基本レベルの高い実力とともに、思考力が求められる。広く社会的な出来事に関心を持ち、その背景・原因や予想される結果・他への影響など、深く考える習慣をつけよう。

また、現実的な問題として全ての問題に解答するのは無理とも思えるので、答える問題を選ぶ選択眼も必要となろう。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

渋谷教育学園幕張中学校の科目別
入試対策一覧

中学受験のために
家庭でできること

インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは

リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。

TOP

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。