白百合学園中学校 入試対策
2015年度「白百合学園中学校の国語」
攻略のための学習方法
[分析]
読解問題は、例年、文学的文章と説明的文章の組み合わせである。文章量はそれほど長くはない。読みやすい程度の量である。
設問形式で目立つのは、記述式問題。50字から80字程度の記述問題を中心に、6題程度出題される。(字数指定がない場合もある。) そのため記述対策は、必須である。
また、読解問題の中に、さまざまな言葉の知識を問う問題がある。言葉の知識関連の問題は、必ず出題される。意識して、おさえておきたい。
物語文の素材文は、受験生と同年代の女子を題材にしたものが目立つ。そういった問題は、
入試を終えた受験生たちから、読みやすかったという声をよく聞く。例年、物語文は、高得点勝負になると思われる。
説明的文章は、文化論、人生論、科学など、題材は多彩である。説明的文章の読み方の基本をしっかりおさえて、記述問題を含め、できる限り得点してほしい。
素材文の総字数は、4000~5000字程度のことが多い。上位難関校として、多い字数ではない。
ただし、制限時間が短く、記述問題が複数出題されているため、スピードが必要になる。文章は、10分程度以内に読み終えたい。
[記述]
記述問題で問われる内容は、多彩である。
文章中に書かれた内容をまとめ上げることで処理できそうなものもあれば、文脈から深い類推が必要なものも出題される。
読解記述の基本の型をおさえた上で、高度な類推が必要な記述問題にも取り組んで、対策を進めていきたい。
雙葉中、桜蔭中の記述問題や、学習院女子中、鴎友中の記述問題も、練習として役立つであろう。
[知識]
語句問題、漢字問題は、例年、それなりの数の出題がある。
年度によって、独立問題、読解問題の小設問、という違いはある。ただし、どのような形式であっても、語句・漢字が出題されるということはおさえておきたい。
語句に関して、特に、ことわざ・慣用句、四字熟語、和語など、知識としておさえられるものは、かなりの数を身につけておきたい。
漢字に関しては、学習している漢字テキストを確実にマスターしておきたい。
[過去問演習]
過去問演習に入る際には、以下の点に留意したい。
・40分という制限時間内で、答案をすべて埋めつくす癖をつける。(空欄をつくらない)
・初めに、解答用紙、問題用紙の全体に目を通す。その時、内容を簡単に確認する。(素材文の長さ、解答欄の枠の大きさ、など)
・漢字問題は、素早く終わらせる。ただし、表記のていねいさは意識する。
・書き上げた答案は、必ず、中学受験専門の国語の先生に目を通してもらう。先生に添削指導してもらい、今後の白百合学園中対策を考えるようにする。
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2015年度「白百合学園中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
論説文、物語文の大問二題構成である。設問形式は、選択式、書き抜き、記述式。解答欄を確認すると、記述式のボリュームが目立つ。今年度は、語句問題は、文章題の中で出題されている。全体的に、どんどん解き進めるスピード感が大切。また、全体で六題ある記述問題は、空欄にせず、確実に取り組むことが大切である。
[大問1]論説文
- 時間配分:
【問一】 漢字の書き取り。短答式。確実に得点したい。<時間配分目安2分>
【問二】 言葉の意味。選択式。手ごわい内容のものもある。<時間配分目安2分>
【問三】 細部表現。選択式。基礎的なものが多い。<時間配分目安1分>
【問四②】 指示語。短答式。直前部分から見つかる。<時間配分目安1分>
【問四⑥】 指示語。記述式。字数制限なし。直前の表現をまとめる。<時間配分目安2分>
【問五】 内容理解。記述式。80字以内。解答の手がかりは見つけやすい。<時間配分目安3分>
【問六】 内容理解。選択式。傍線部の後に、解答の手がかりがある。<時間配分目安1分>
【問七】 内容理解。書き抜き。表現が見つからないと時間がかかる。<時間配分目安2分>
【問八】 要旨関連。記述式。50字以内。ポイントは二点。段落ごとにまとまっている。<時間配分目安3分>
[大問2]物語文
- 時間配分:
【問一(1) 】 心情関連。書き抜き。読み進めていくとわかる。<時間配分目安1分>
【問一(2) 】 心情理解。記述式。字数指定なし。後半まで読み進めると解きやすい。<時間配分目安3分>
【問二】 場面理解。選択式。「イ」の選択肢の後半に着目。<時間配分目安2分>
【問三(1) 】 品詞。選択式。基礎的な内容。確実に得点したい。<時間配分目安1分>
【問三(2) 】 表現理解。記述式。字数指定なし。文章中の表現を活用して書ける。<時間配分目安2分>
【問四】 言葉の意味関連。書き抜き。キッドの素直な様子をとらえ、言葉を探していく。<時間配分目安1分>
【問五】 心情理解。記述式。 40字以内。解答のポイントは二点。ただし、問われているのは、基礎的な内容。<時間配分目安3分>
【問六】 場面理解。書き抜き。書き抜き部分は、傍線部からかなり遠い。<時間配分目安1分>
【問七】 表現効果。選択式。それぞれの選択肢の内容をていねいに分析したい。<時間配分目安1分>
【問八】 主題関連。選択式。クマタカが何をしようとしているのかをふまえて解く。<時間配分目安1分>
【問九】 同音異義語。選択式。基礎的な選択式問題。すべて正解したい。<時間配分目安1分>
攻略のポイント
合格者平均点が、69.7点と高い。
漢字・語句がすべて正解。記述部分の得点が半分。各大設問の選択式問題の誤答が二つ程度。
これが、合格者平均点のレベルと推定される。
素材文を読む時間は、10分以内にする。残りの30分程度を解く時間だと考える。
完璧な記述答案を書くことができなくとも、できる限りの内容を記述すること。部分点をねらうことができる。
記述答案の中の、誤字脱字は減点される。文字は、正確にていねいに書く。
※上記の「時間配分目安」は、設問ごとに目安を設けているため、合計すると30分を上回ります。実際には、問一が解決すれば、問二が解決するということがあり、合計した時間は短くなります。
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