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白百合学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「白百合学園中学校の国語」
攻略のための学習方法

[分析]
読解問題は、例年、文学的文章と説明的文章の組み合わせである。文章量はそれほど長くはない。読みやすい程度の量である。
設問形式で目立つのは、記述式問題。50字から80字程度の記述問題を中心に、数題出題される。(字数指定がない場合もある。) そのため記述対策は、必須である。
また、読解問題の中に、さまざまな言葉の知識を問う問題がある。言葉の知識関連の問題は、必ず出題される。意識して、おさえておきたい。
物語文の素材文は、受験生と同年代の子供を題材にしたものが目立つ。そういった問題は、入試を終えた受験生たちから、読みやすかったという声をよく聞く。例年、物語文は、高得点勝負になると思われる。
説明的文章は、文化論、人生論、科学など、題材は多彩である。説明的文章の読み方の基本をしっかりおさえて、記述問題を含め、できる限り得点してほしい。
素材文の総字数は、4000~5000字程度のことが多い。上位難関校として、多い字数ではない。
ただし、制限時間が短く、記述問題が複数出題されているため、スピードが必要になる。文章は、10分程度以内に読み終えたい。

[記述]
記述問題で問われる内容は、多彩である。
文章中に書かれた内容をまとめ上げることで処理できそうなものもあれば、文脈から深い類推が必要なものも出題される。
読解記述の基本の型をおさえた上で、高度な類推が必要な記述問題にも取り組んで、対策を進めていきたい。
雙葉中、桜蔭中の記述問題や、学習院女子中、鴎友中の記述問題も、練習として役立つであろう。

[知識]
語句問題、漢字問題は、例年、それなりの数の出題がある。
年度によって、独立問題、読解問題の小設問、という違いはある。ただし、どのような形式であっても、語句・漢字が出題されるということはおさえておきたい。
語句に関して、特に、ことわざ・慣用句、四字熟語、和語など、知識としておさえられるものは、かなりの数を身につけておきたい。
漢字に関しては、学習している漢字テキストを確実にマスターしておきたい。

[過去問演習]
過去問演習に入る際には、以下の点に留意したい。
・40分という制限時間内で、答案をすべて埋めつくす癖をつける。(空欄をつくらない)
・初めに、解答用紙、問題用紙の全体に目を通す。その時、内容を簡単に確認する。(素材文の長さ、解答欄の枠の大きさ、など)
・漢字問題は、素早く終わらせる。ただし、表記のていねいさは意識する。
・書き上げた答案は、必ず、中学受験専門の国語の先生に目を通してもらう。先生に添削指導してもらい、今後の白百合学園中対策を考えるようにする。

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2016年度「白百合学園中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

説明文、物語文の大問二題構成。設問形式は、選択式、書き抜き、記述式とバランスがとれている。ただし解答欄を確認すると、記述式のボリュームが目立つ。今年度も、語句問題は、文章題の中で出題されている。どんどん解き進めるスピード感が大切。全体で三題ある記述問題は、空欄にせず、確実に取り組みたい。

【大問1】説明文

  • 難度:標準
  • 時間配分:19分

[問一] 内容理解。書き抜き。文章の前半部分に目を向けて、「タイヌビエ」の具体例に着目する。イネに紛れる様子をおさえる。<時間配分目安2分>

[問二] 内容理解。記述式。100字以内。草むしりをしている行為が、生えてしまう原因になっていることは記載したい。<時間配分目安5分>

[問三] 内容理解。選択式。傍線前後の内容をおさえることで、解答できる。すぐに生えてくるが、競争力に弱いのだ。<時間配分目安1分>

[問四] 慣用句関連。選択式。文脈を正確におさえて,解答して欲しい。似たような草が生えているところに、隠れるのである。<時間配分目安1分>

[問五] 要旨関連。記述式。50字以内。記述のポイントは三点以上。文章の後半部分を意識すれば書ける。
<時間配分目安5分>

[問六] 漢字の知識。選択式。言葉自体は、基礎~応用レベル。時間をかけずに素早く終わらせたい。
<時間配分目安3分>

 

【大問2】物語文

  • 難度:標準
  • 時間配分:21分
  • ★必答問題

[問一] 心情関連。記述式。80字以内。純也の心情に加えて、淑子の病気に関する事情もおさえて記述する。
<時間配分目安5分>

[問二] 場面理解。書き抜き。「具体的」がポイント。書き抜き部分は、文章後半の母の言葉にある。
<時間配分目安2分>

[問三] 場面理解。選択式。一生懸命に取り組むということ。言葉の意味と文脈から考える。文脈から考えるともっともらしい選択肢もあるが、言葉の意味が異なる。
<時間配分目安1分>

[問四] 場面理解。選択式。場面から類推することで解答できる。それぞれの選択肢の内容も、正確におさえたい。<時間配分目安1分>

[問五] 場面理解。選択式。傍線部前後の母に関する記載から、疲れ切った様子を読み取る。選択肢の中の「思い詰めた」という表現にも注意。
<時間配分目安2分>

[問六] 場面理解。選択式。注意しないと時間がかかる。最初に、正解の五つを見つけるとよい。
<時間配分目安3分>

[問七] 内容真偽。選択式。文章全体から解答の手がかりを注意して見つけたい。選択肢のキズは比較的見つかりやすい。<時間配分目安3分>

攻略のポイント

・合格者平均点が、69.0点と高い。
・漢字・語句がすべて正解。記述部分の得点が半分。各大設問の選択式問題の誤答が二つ以内程度。これが、合格者平均点のレベルと推定される。
・素材文を読む時間は、10分以内にする。残りの30分程度を解く時間だと考える。
・完璧な記述答案を作ることができなくとも、できる限りの内容を記述する。部分点をねらう。
・記述答案の中の、誤字脱字は減点される。文字は、正確にていねいに書く。
上記の「時間配分目安」は設問ごとに目安を設けているため、合計すると30分を上回る。実際には、問一が解決すれば問二が解決するなどということがあり、合計した時間は短くなるだろう。

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