白百合学園中学校 入試対策
2014年度「白百合学園中学校の社会」
攻略のための学習方法
[出題構成]
大問数3~5、総解答数50~60とかなりやりごたえのあるテストである。満点が75点であることからみても、女子校としては理科・社会を重視する校風となっている。
試験時間は30分で、記号選択問題もあるが用語記入が多く、1~2行の記述問題もあるので、速さが必要となる。
地名や人名の漢字表記や、歴史では時代順の並べ替えもあり、簡単なテストではない。
ただし、教科書を超える難解な知識は訊かれないし、いわゆる「考えさせる」問題は少ない。
記述問題も、用語や出来事を説明させるような内容で、知っていれば答えられるものがほとんどである。
しっかりした知識を持ち、てきぱきと答えていくことが必要な試験となる。
分野別では、地理・歴史の方に重点が置かれ、政治は少なめの傾向である。
[地理分野]
各地の地名・地形・気候・産業などについて細かく出題されている。
平野・盆地や河川・湖、半島・湾と、ある範囲の、あるいは日本全国の地図から地名が訊かれ、もちろん漢字で答えなければならない。グラフや統計から産業の特色を問う問題、貿易の問題や地図記号まで、ひろく出題される。
テキストで基本事項を覚えたら、地図と白地図で地名・地形を徹底的に覚える。
位置も正確に覚えて、気候の特色や、資料集の農林水産業のデータなどもまとめて、各県・地域ごとにすぐ頭に浮かぶようにしておく。
基礎的な知識がしっかりあれば答えられるものがほとんどなので、基本を幅広く充実させるという意識で学習に取り組めばよい。
[歴史分野]
各時代、様々な内容が出題されている。
文化史(平成22年度)や中国との歴史的関係(平成21年度)というように、あるテーマに沿って各時代について訊いていくパターンが多く見られる。歴史史料の写真や図版が使われることも多い。
年代順に並べ替える問題が、他の分野と合わせて2問出された年もあった。
人物・出来事や歴史に関連した地名などは漢字で書けるようにしておく。
また、年表で分野ごとの流れをたどっておくことも重要である。
出来事の内容や原因を1~2行で書かせる記述問題も出されるので、覚えた事柄の簡単な説明くらいはできるような知識の深さは必要である。
[ 政治分野]
日本国憲法・政治の仕組みなどがよく出題されている。
憲法前文や重要な条文はよく読み込んでおき、三権のしくみとはたらきは図式などで関係を理解しておく。
また、政治関係はわずかで、その分、歴史や時事問題が多く出される年もある。
近年はどの学校でも時事問題はよく出される傾向があるので、特に前年度の社会的な出来事などに十分注意しておきたい。
[知識・記述]
やはり時間の割に問題量が多いということが本校の特徴であり難しい点でもある。
学校側もそのつもりで、考えるのに時間がかかるような設問は、まず出ない。ほぼ1問1答のように、ぽんぽんとリズム良く答えていく形だが、用語を書く問題が多く、漢字で表記する必要がある。知識の量・幅広さと正確さを確認されているテストであろう。
テキストに載っていないような難しい知識にまで手を伸ばす必要はないので、その分、載っていることについては隅々まで正確に頭に入れておく。単なる重要語句の暗記ではなく、地図・白地図・資料集・年表を活用して、関連事項をまとめてイメージできるくらいまで確かなものにしておく。
記述問題も、その語句や出来事について、教科書に書いてある程度の説明ができるくらいには理解しておく。
記述対策問題集などで1~2行程度の問題をたくさんこなしておけば、類似の問題が出される可能性もある。
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2014年度「白百合学園中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
【大問Ⅰ】【大問Ⅱ】が地理、【大問Ⅲ】【大問Ⅳ】が歴史、【大問Ⅴ】が国際関係と、今年度は政治分野を外してきた。
総解答数は細かく数えると70もあり、例年以上に多くなっている。迷ったり考え込んだりしていたら時間が足りないので、パッパと進み、見直す時間は無いものと思う。
できたはずの問題に手がつけられなかったという事態を避けるためにも、とにかく最後まで一度解き進むことである。
【大問Ⅰ】地理分野(国土)
- 時間配分:5分
「朝鮮戦争休戦から60年」という時事的切り口での「東アジアとの外交史」の問題文からの出題。紀元前から太平洋戦争終結までの通史。以下、いくつかの「設問」を確認してみよう。
【大問Ⅱ】地理分野(国土)
- 時間配分:5分
国土についての問題。
今年度はいつものような地名を多く訊く問題ではなく、国土について問われた。
島と山脈の名前を訊かれているくらいである。いずれも基礎的な知識を問われている。
問4(2)の火山の長所も、1つくらいは思い浮かぶはずである。
[大問Ⅲ]歴史分野(産業・文化)
- 時間配分:6分
各時代の産業・文化について。史料と関連する用語を時代と結びつける問題。
各時代の代表的な事項であり、使われている図版もわかりやすいものが多い。
ここは易しい問題と言う他はない。
[大問Ⅳ] 歴史分野(近現代)
- 時間配分:8分
明治以降の時代について。
文章による資料について答える問題だが、資料bの三・一独立運動の独立宣言は覚えていない人も多かっただろう。
また、答えとなるウィルソン大統領の平和原則も難しく、正解者は少なかったものと思われる。記述問題もあり時間も取られるので、この大問はとりあえずとばして、後回しにすべきであろう。
[大問Ⅴ] 国際関係
- 時間配分:6分
国際連合について。基本事項が多いので、しっかり得点したいところ。
各機関の正式名称と略称はどちらで訊かれるかわからないので、面倒くさがらずに両方覚えておいた方がよい。
攻略のポイント
やはり、この解答数の多さにどう対処するかが問題で、上記【大問Ⅳ】は最後に時間があれば、ということになるだろう。
全体で、短文記述の問題が3問あるので、他の問題を一通り終えた後で、記述3問のうち1~2問にはなんとか手をつけたいところである。
その他の基本事項で答えられる問題は落とせないので、基礎力は徹底して身につけておきたい。
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