芝浦工業大学柏中学校 入試対策
2024年度「芝浦工業大学柏中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問は4つ。それぞれに歴史・地理・地図の読み取り・政治経済の各分野が割り当てられるのがここ数年の定型となっている。問題数は歴史分野・地理分野が各13~14問・地図の読み取り3問・政治経済11問の計40問前後となっている。
設問は選択肢・適語記入が中心で記述も数問出題されている。
歴史分野
リード文を読んで下線部について答えていく形である。ここ数年は旅行のルートに沿った地域の関連する歴史について問題が出されている。
古代から近・現代まで範囲は各時代に及ぶ。人物・出来事・関係の深い場所など、項目も幅広く出題されている。時代順の並べかえの問題も毎年出題されている。この分野では資料はあまり用いられておらず、文章による出題が多い。
地理分野
歴史分野と異なり、さまざまな資料が用いられている。地図・グラフ・統計などが数多く示され、各地の地形・産業を中心に気候・人口・貿易などさまざまな内容が問われている。また、大問1つを用いて地図の読み取りが毎年出されている。
地図・資料集などを活用し、抜けの無いよう丁寧に学習しておきたい。
政治経済分野
憲法と政治のしくみを中心に、現代社会の問題点に関する質問なども出されている。政治経済の基本事項を頭に入れたうえで、近年問題とされている社会の出来事などについて時事問題集などで詳しく見ておこう。
設問の特徴
特に歴史分野・地理分野において、選択肢問題が組み合わせ問題になっている点に注意が必要である。いくつかの質問の答えとして正しい組み合わせになるものを1つ選ぶ形式である。複数の正解をまとめて1つの正解となるため、より正確な知識が求められる。
また、複数の選択肢から正解を「あるだけ」選ぶ形式の問題も多い。1つでも選び間違うとまるまる不正解になってしまうので厳しい。
問題自体はテキストをしっかり学習してあれば答えられる難易度なのだが、この設問の形式により、あいまいな知識では正解できなくなっている。幅広く正確な知識が求められているのである。
なお、政治経済分野は通常の選択肢問題になっている。
記述問題
2018年度から、それまでより記述問題が重視されるようになった印象である。前年までは1行程度の説明記述だったが、2018年度からは30~50字と字数も増えている。内容は出来事や用語の説明が主だが、今後はさらに記述が重視される可能性もある。単純な暗記ではなく、自分が学んだことについて大まかに説明できるような覚え方を意識して行おう。一般的な記述問題集で練習するのも役に立つだろう。
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2024年度「芝浦工業大学柏中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
例年、総解答数は40問前後。
リード文がつくが、下線部だけ読んでも答えられる問題が多い。地理分野の資料の多さに時間を取られる可能性がある。資料の読み取りをよく練習しておいて、時間がかかり過ぎないように慣れておく必要がある。
【大問1】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:15分
- ★必答問題
女性の歴史という話題で、各時代の人物や出来事について訊かれている。各カードは〈あ〉江戸時代・〈い〉奈良時代・〈う〉鎌倉時代・〈え〉古墳時代・〈お〉大正時代〈か〉昭和時代となっている。
問1 時代順に並べ替えると、え→い→う→あ→お→か、になる。
問2 近松門左衛門
問3 (1) B
(2) 賤民(せんみん)身分は幕府や藩がおいたと書かれているのが、資料Cの指摘と食い違っている。
問4 遼東半島の返還(1895年)→二十一カ条の要求(1915年)→南京占領(1937年)
問5 ア) 特産物を納めるのは調である。
イ) 防人は21~60歳の男子に課された。
ウ) 徳政令は借金を帳消しにするものである。
カ) 農地改革ではなく、地租改正である。
キ) 政府開発援助は発展途上国に対する援助である。
問6 X. 鎌倉殿 Y. 北条義時
問7 ア) 箸墓古墳は卑弥呼の墓ではないかという説がある。
イ) 大仙古墳は大阪府にある。
エ) 東北地方にも前方後円墳はある。
問8 イ) 『一遍上人絵伝』は鎌倉時代の絵巻物である。
ウ) 寝殿造ではなく、書院造。
オ) 義務教育は小学校4年間とされた。
カ) 破傷風の血清療法を発見したのは北里柴三郎である。
キ) 『一握の砂』は石川啄木の歌集である。
問9 イ
問10 A. 自由党の結成は建白書の提出より後である。
B. 第一次護憲運動が始まったのは第一次世界大戦の前である。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:14分
- ★必答問題
日本各地の気候や地形、産業などについて訊かれている。
問1 エ) 日本海側からではなく、太平洋側から吹く季節風である。
問2 ア) 山口県・鳥取県・広島県・岡山県の4つである。
イ) 山口県と兵庫県の2つである。
エ) 日本標準時子午線が通るのは兵庫県である。
問3 夏に降水量が多いという特徴から太平洋側のウと考えられる。
問4 ア
問5 A. 火山灰が積もってできた地層である。
B. 津波ではなく、高潮である。
問6 すべて正しい。
問7 A. 自給率はその後増加に転じている。
問8 (1) フードマイレージ
(2) B. 地産地消が進めば距離が短くなるので、フードマイレージは低くなる。
問9 かつて生産で世界1位になったこともあるが、現在は中国・アメリカについで3位である。また、自動車組み立て工場は太平洋ベルトに多く集まっている。
問10 繊維業の輸出入が多いBが1960年の、自動車が多いDが輸出のグラフである。
問11 イ
問12 エ) 用語の説明が逆である。
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:11分
選挙を話題に、憲法や政治のしくみについて訊かれている。
問1 ① 知事 ③ 4 ⑥ 投票率
問2 ア) 権力分立ではなく、平和主義(戦争放棄)である。
ウ) 自衛隊についても日米安全保障条約についても憲法に規定はない。
エ) 最高裁長官と天皇の賛成は必要ない。
問3 ア) 4月ではなく、1月である。
イ) 弾劾裁判所は不適切な言動のあった裁判官を裁くために国会内に設置される。
ウ) 合同ではなく、それぞれの院で議決される。
問4 首長が民意に反したことや不正などをしないように、議会からも目を光らせるため、議員も選ぶ必要がある。
問5 ウ) 1%は超える計算になる。
問6 ア) 日本はNATOには加盟していない。
問7 ア) 最低賃金は引き上げられている。
イ) ストライキは団体行動権で保障されている行動である。
ウ) 合計特殊出生率は近年も下がり続けている。
攻略のポイント
答えの組み合わせを選ぶ選択肢問題と地理分野の資料の多用は大きな特徴と言える。一つ一つの知識を正確に覚えること、選択肢問題の鉄則である細部にまで注意を払うことを徹底しよう。統計やグラフの読み取りを素早く正確に。難問が出されるわけではないので、基本的な教材でよいから資料の読み取り・暗記を十分にこなしておこう。
記述問題はこれまでの出題では用語や出来事を説明するタイプなので、類似問題を多くこなして慣れておくこと。
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