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巣鴨中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「巣鴨中学校の理科」
攻略のための学習方法

巣鴨中第Ⅱ期入試、理科の満点は50点、問題数が非常に多く、中でも計算問題が多いことが特徴であり、この傾向が毎年続いている。知識問題も多いが、かなり細かい知識を問う問題も見られる。今回は知識問題の中に時事的な内容を問う問題も見られた。
攻略のための学習法としては、夏までを目標に幅広く正確な知識を固めること。計算問題対策としては、力学・化学変化を中心に演習量を十二分に確保して取り組むこと。目標とする問題のレベルは高めに設定して頑張って欲しい。問題の演習においては時間を意識することも必要となる。秋以降の過去問演習等では30分という時間の使い方を意識しながら取り組んでいただきたい。各分野の学習方法は以下の通り。

<分野毎の学習法>

生物分野 本年度は植物のつくりと働きに関する出題で、今年度の入試においては、4つの大問の中で最も得点しやすい標準レベルの内容であった。ここ数年を見ると、花と種子、植物のつくりと働き、動物の生態、ヒトの骨と筋肉、アキアカネの生態など、植物・動物・昆虫・人のからだの働きの各単元から幅広い単元から出題されている。この分野の学習法としては、上記各単元の基本知識を夏までを目途にしっかり身につけること。かなり細かい知識問題も想定されるので、図鑑や資料集も用いながら貪欲に知識吸収を行って欲しい。また、植物の蒸散や光合成、人の呼吸など計算が絡む問題の演習にも力を入れること。

地学分野 本年度は月の動きと見え方についての出題で、無人月面探査機についての時事問題や、ややレベルの高い計算問題も見られた。ここ数年の出題を見ると、太陽の動き・月・惑星など天体に関する出題が多い。今後も天体を中心とした出題が予想される。天体に関しては知識に加え、月や星の動き・月や惑星の軌道についての計算問題の練習にも力を入れて欲しい。天体以外では、昨年出題された地震、地層、岩石、気象についての学習も怠ることなく行うこと。

物理分野 本年は力のつり合いの出題であった。ばねの伸びとてこのつり合いに関する計算問題が中心で、レベルの高い問題も含まれていた。ここ数年の出題を見ても、力のつり合いに関する出題が続いている。今後もこの傾向が続くと思われるので、計算問題の練習に力を注いで欲しい。基本レベルの問題だけでなく、難度の高い問題や過去問と同レベルの問題の演習にも手をチャレンジすること。

化学分野 今年度は金属の化学変化みついて出題された。ここ数年では、水溶液の性質・化学変化、金属と水溶液の反応など気体や水溶液の化学変化についての出題が多くなっている。今後も同様の出題傾向が続くと思われる。この分野の学習としては、気体・水溶液・指示薬の色の変化などの知識は確実に身につけること。その上で、水溶液と金属の反応、中和反応、燃焼など計算を必要とする問題の演習を徹底的に行って欲しい。

本校の入試では30分というタイトな時間の中での解答の進め方が重要になってくる。過去問演習は時間を意識して取り組んで欲しい。その上で、できなかった問題についてはしっかりその原因分析を行い、同じ間違いをしないように対策して欲しい。分析や対策については、プロの家庭教師を是非活用して頂きたい。

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2024年度「巣鴨中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は4、小問数は約40で50点満点、試験時間は30分で例年通りであった。記号選択問題、適語を答える問題、計算問題が中心で、記述問題も見られた。
設問数が非常に多く、計算問題も多いことから、30分という試験時間はかなり短く感じられるであろう。できる問題からてきぱきと解答欄を埋めていくという姿勢が求められる。また、過去問演習など時間を意識した演習も大切になってくる。

【大問1】 生物 植物のつくりと働き

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

問1 図で示された葉脈は双子葉類の「網静脈」。

問2 (1)細胞(孔辺細胞)の中の緑色の粒は「葉緑体」。
     (2)孔辺細胞の中のすき間は「気孔」。
     (3)蒸散作用についての選択問題。
 
問3 (1)光合成の実験でエタノールに入れるのは、葉の緑色を抜くため。
     (2)日光に当たった葉は光合成を行いでんぷんができるので、ヨウ素液が反応して青紫色になる。

問4 (1)葉で作られたでんぷんの通り道は「師管」。
     (2)ジャガイモはでんぷんを地下の茎に蓄える。根ではないことに注意。

問5 二酸化炭素の吸収量が放出量の方が多い時、呼吸より光合成が盛んにおこなわれており、植物は生育する。1klxと2klxの間を見ると、植物Xは放出量の方が多いが、植物Yは吸収量の方が多い。

問6 0klxと3klxの間では、植物X、植物Yともに光合成による二酸化炭素の吸収量が5mgで同じになる。

問7 植物Xは呼吸により1時間に10mgの二酸化炭素を放出するので、1日では240mgの二酸化炭素を放出する。7klxの光を当てたとき、植物Xは30mgの二酸化炭素を吸収するので、240÷30より、少なくても8時間光を当てる必要がある。
   
植物のつくりと働きに関する出題。後半の光合成における補償点に関する問題は中学入試頻出問題。グラフの読み方、陽性植物と陰性植物の違い等について理解を深めて欲しい。

【大問2】 物理 力のつり合い

  • 難度:
  • 時間配分:10分

問1 ばねAの自然長は20㎝、100gで2.5㎝伸びるので、20+2.5より22.5㎝。

問2 Lの重さは180g。このうち100gは手で支えているので、残りの80gは、ばねBを上から押すことになる。ばねBの自然長は20㎝で、80gで3.2㎝縮むので、20-3.2より16.8㎝になる。従って、H=22.5+16.8より、39.3㎝。

問3 ばねAが26㎝伸びていることから、26÷2.5×100より、手で支えている力は1040g。

問4 Lの重さは180gで、この重さは棒の中心(棒の左端から50㎝)にあると考えられる。棒の右端を支点と考えると、棒の重さによる回転力は50×180より9000。これが、手で支えることによる回転力と等しい。ばねAの真下には800gのおもりWがあることも考慮すると、9000÷(1040-800)より、ばねAの位置は棒の右端から37.5㎝となる。

問5 1040-(180+800)より、ばねBに加わる力は60gである。ばねBは60gで2.4㎝伸び、22.4㎝になる。

問6 おもりMは70gなので、70-60より、台には10gがかかる。

問7 棒が傾く直前は台の右端ですべての重さを支えることになる。棒の右端を支点と考えると、反時計回りの回転力は、15×800+50×180より、21000。従って、棒の右端から台の右端までの長さは、21000÷(180+800+70)より20㎝。

問8 おもりWとおもりMの重さの関係から、棒は台の右端から50㎝以上出ていることになる。従って、棒が台の右端から□㎝出ているとすると、反時計回りの回転力は800×5より4000。時計回りの回転力は70×□+180×(□-50)となり、これが4000となることから、□=52㎝となる。

力のつり合いの計算問題。棒のつり合いとばねの伸びについての計算問題で、特に後半はレベルの高い問題が並んでいる。テスト全体の時間が30分と短いことから、計算に長時間化かけることもできないので、後半の何問かは後に回して次の大問に進むという決断もあり得る。

【大問3】 地学 月の動きと見え方

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分

問1 (1)太陽に2番目の近い惑星は「金星」。
     (2)2番目に大きな惑星は「土星」。最も大きな惑星は「木星」。
 
問2 (1)時事問題。2023年にインドの無人探査機が月の南極に着陸した。
     (2)時事問題。2024年1月、つまりこの入試が行われた直前に、日本初の月面探査機が着陸に成功したので、正解は「」。

問3 図を見ると、重なっているクレーターの中で最も上にあるイが一番新しい。

問4 月の見え方と月の位置の関係についての選択問題。月食が起こる可能性があるのは、満月の日のみである。
 
問5 (1)半径1億5千万の円の円周に半径38万の円が何個並ぶかを計算すればよい。1億5千万×2×3.1÷(38万×2)より四捨五入して、1220個並ぶ。
     (2)(1)で求めた1220個の長さを1年で1周するので、1か月では、1220÷12より四捨五入して、102個分。
     (3)月が1年間に地球の周りを動く様子を図で表すと、地球の通り道に沿って蛇行しているようになる。
 
月の動きと見え方に関する出題。知識問題の中には。無人探査機についての時事問題が含まれる。問5の計算問題は難度が高い。

【大問4】 化学 金属の化学変化

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問1 X:金属と結びついてさびを作ることから酸素 
     Y:鉄鉱石を炭やコークスと混ぜて加熱したときに発生するので二酸化炭素 
     Z:鉄に塩酸を加えたときに発生するので水素

問2 (1)塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を混ぜた時の中和反応。酸性→中性→アルカリ性と変化するので、BTB液の色の変化は、黄→緑→青。
     (2)塩化ナトリウムのみが得られたことから、余ったのは塩酸であることに注意。水酸化ナトリウム水溶液Nは400×3/5より240g、500-240より、塩酸Mは260g。

問3 (1) 気体Zの1.4Lは0.09×1.4より0.126g。気体Zが1.26g発生したので、マグネシウムの重さは15g。
     (2)混合物19gがすべて亜鉛だとすると、発生する気体Zは7.6L。実際には14Lの気体が発生したので、6.4L少ない。亜鉛1gをマグネシウム1gに変えると、発生する気体は8/15L多くなる。従って、6.4÷8/15より、マグネシウムの重さは12g。

問4 (1)タンパク質の分解で生じる物質はアミノ酸。
     (2)記述問題。水酸化ナトリウムとアルミニウムの反応で水素が発生し、この圧力で破裂したと考えられる。
 
問5 記述問題。アルミニウムは銅に比べて電気抵抗が大きく、効率的な電力利用ができない。
  
金属の化学変化に関する出題。水溶液との反応等、本校頻出単元でもある。計算問題はややレベルが高く、化学計算の実力が試される内容。記述問題も含まれるが、これは難問ではない。

攻略のポイント

今年度の巣鴨中第Ⅱ期入試は例年通り4分野からの出題であった。30分というテスト時間に対して問題数が非常に多いこと、その中でも計算問題が多いことが本校理科入試の特徴である。

生物分野・地学分野を中心に知識問題も多く含まれているので、ここで確実に正答することが第1の攻略ポイントである。かなり細かい知識問題も見られるので、正確で幅広い知識吸収が必要となる。夏までを目途に知識固めを行いたい。
今回の出題では生物分野・地学分野を含めて、すべての大問で計算問題が見られた。計算問題のレベルは標準またはそれより高めで、今年度の出題では力のつり合いの計算問題はかなりレベルの高いものであった。計算問題対策が第2の攻略ポイントとなる。力学を中心に、想定される計算問題の演習には十分過ぎるくらい時間をかけて欲しい。試験中の対応としては、計算に手間取りそうな問題は後に回すといった判断も必要であろう。

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