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巣鴨中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「巣鴨中学校の算数」
攻略のための学習方法

巣鴨中学算数の入試は2019年以降、大問1に独立小問集合、大問2以降は小問を複数含む大問という構成に変わった。それ以前の入試では大問4に平面図形、大問5に立体図形というほぼ固定的な構成であったが、オーソドックスな問題構成に変わった印象が見られ、受験生にとっては、併願校対策も含めて学習しやすくなったのではないか。とは言っても、大幅に難度が下がったわけではなく、巣鴨らしい難度の高い出題も続いている。

ここ数年の巣鴨中学第Ⅱ期入試における出題単元を見ると、大問では「食塩水の濃さ」「割合と比」「円錐」「立体の切断」「正六角形」「反射」「流水算」「約束記号」、小問では「場合の数」「つるかめ算」「速さのつるかめ算」「差集め算」「ニュートン算」「売買損益」「食塩水の濃さ」「相似」等の出題となっている。食塩水の濃さ・平面図形と比・立体図形・約束記号などやや出題頻度の高い単元も見られ、ほぼすべての単元に分布している。特定の単元だけに的を絞った学習は危険であると言えるが、特に力を入れて学習するとすれば、「平面図形」「立体図形」「割合と比」となる。主な単元についての学習法は次の通り。

<単元毎の傾向と学習法>

平面図形

特に「相似」「高さの等しい三角形の面積比」「正六角形の分割」など比を用いて解き進める問題の学習に力を入れること。補助線を引く必要のある問題などレベルの高い問題の演習もしっかり行って欲しい。

立体図形

力を入れるべき単元は「立体の切断」「円錐」「水の深さと容積の変化」である。切断については、立方体の切断を中心に、もし余力があれば錐体の切断の演習にも手を伸ばしたい。

割合と比

「食塩水の濃さ」は今回も小問で出題されており、出題頻度が極めて高い。今後も出題される可能性が高い。面積図やてんびん図を用いて解く問題も含め、基本的な解法はマスターしておきたい。濃さ以外にも、売買損益やニュートン算などこの分野からは毎年必ず出題されており、力を入れて学習したい。

数に関する問題

今回は場合の数について出題され、今回の入試で最も難度の高い出題であった。場合の数・数の性質・規則性に関する問題、いずれも出題されるとしたら難度の高いものになる可能性があることに注意が必要である。

次に時間配分について。今回の小問数は15でここ数年も同程度が続いている。試験時間は50分あるので。慌てず取り組んで欲しい。
まずは大問1の独立小問を確実に正答したいところだが、中には難度高めの問題が含まれている可能性も十分ある。解法がなかなか思いつかない場合は、固執することなく次の問題に進むこと。
大問2以降は前半に易問、逆に後半は難問という構成になっていることが多い。(1)を落ち着いて正答したい。ここでの計算ミスなどによる失点は禁物である。(2)以降で悩むときには、次の大問の(1)に進むという判断も必要になる。各大問の(1)できれば(2)というように各大問の前半で正答数を伸ばすという姿勢が非常に大切になってくる。
過去問については、2019年以降の問題を、時間を意識して取り組んで欲しい。

模試や過去問はまだ仕上がっていない単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。単に得点だけを気にするのではなく、失点の多かった単元については、塾のテキストに戻るなどして、もう一度基本の確認を行うことが必要であろう。なお、苦手分野の分析やその対策については、プロの家庭教師へ是非相談して頂きたい。

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2024年度「巣鴨中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

独立小問が6題、それ以外の大問が3題、小問数の合計は15で、100点満点。試験時間は50分で例年通りであった。50分という試験時間に対して小問数15は決して多くはないので、慌てることなく取り組むことができるはずである。独立小問と各大問の中の前半で確実に得点を積み上げていきたい。

【大問1】 独立小問集合

  • 難度:
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

(1)食塩水の濃さ。混ぜ合わせについての基本的な問題。

(2)過不足算。「最後の1人は4個しかもらえない」は3個不足と考えること。

(3)相当算。もとにする量が変化していくことに注意して線分図を描き考えること。

(4)仕事算。全体の仕事を40として考えること。

(5)つるかめ算。1円玉3枚と5円玉1枚の平均を問って2円と考え、2円と10円が合わせて50枚、合計244円という条件のつるかめ算として考えること。

(6)立方体の切断。切断してできる立体は三角錐台。切断面が辺FGをよぎる点をJAIの延長線とHJの延長線が交わる点をKとする・三角錐K-AEHの体積から三角錐K-IFJの体積を引けばよい。

特殊算から5題、立体図形から1題の小問集合。いずれも、テキストや問題集で取り上げられる典型題であり、ここは全問正解を目指したい。

【大問2】 旅人算と比

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

(1) 中学入試の速さ(旅人算)に関する出題で頻繁に見かける問題。2回目に出会うまでに2人合わせてAB3本分進むので、15×3より、45分後。

(2) 状況図またはダイヤグラムを描いて2人の動きを整理して考えること。A地点と1回目に出会った地点の間を、太郎君は15分で、次郎君は25分で進んでいる。同じ距離を進むとき、速さの比と時間の比は逆比になるので、太郎君と次郎君の速さの比は5:3となる。

(3) 1回目に出会うまでに太郎君が進んだ距離を、次郎君が進んだ距離をとする。1回目に出会った地点と2回目に出会った地点の間の距離はにあたり、これが1200mなので、=300m。AB間はにあたるので、300×8より2400mとなる。

旅人算と比。2人が2地点間を往復し、1回目の出会いと2回目の出会いについて考えるという非常にオーソドックスな内容。似たような問題を経験した受験生も多かったと思われる。

【大問3】 場合の数

  • 難度:
  • 時間配分:14分

(1) 十の位の1から9までに対して、一の位はそれぞれ8通りずつあるので、9×8より72個。

(2) 百の位が3なので、十の位は2、3以外の8通り、一の位は2、3、および十の位で使用した数以外なので、7通り。以上まで考えると、56個の整数ができる。この中で、十の位と一の位の和が5または15になる組み合わせが、6通りあるので、56-6より48個となる。

(3) どの2つを足しても一の位が5になってはいけないので、使ってよいのは5個までの数字、つまり5桁の数が最大になる。万の位を9、千の位を8にすると、百の位には6、7を使えないので5、十の位は4一の位は3として、最も大きな数は、98543となる。
次に条件を満たす5けたの数の個数を考える。まず1万の位は1から9までの5通り。たとえば、1万の位を9とすると、千の位に9と6を使えないので8通り。例えば千の位に8を使うと、百の位は9、6、8、7が使えないので6通り。このように使える数の個数が2個ずつ減っていくので、条件を満たす数の個数は、9×8×6×4×2より3456個となる。

場合の数の出題。条件をどのように計算に結び付ければよいのか悩む問題。特に(3)は難問。(1)は何とか正答しておきたい。

【大問4】 平面図形と比

  • 難度:やや難
  • 時間配分:14分

(1) 三角形BCFは直角二等辺三角形である。従って、4×2÷2より、4㎠。
 
(2) 三角形ABCの面積は6㎠。(1)より三角形BCFは4㎠なので、三角形ACFは2㎠。従って、AFFB=1:2。これより、三角形AGCの面積:三角形ABGの面積=1:3、三角形AGCの面積:三角形:GBCの面積=1:2なので、連比を取ると、三角形ABGの面積:三角形GBC=3:2となる。

(3) 三角形AEFの面積:三角形ABCの面積=1×3:3×5=1:5、三角形EBDの面積;三角形ABCの面積=2×3:3×4=1:2、三角形DCEの面積:三角形ABCの面積=2×1:5×4=1:10 となる。従って、三角形DEFの面積=三角形ABCの面積×(1-1/5-1/2-1/10)=三角形ABCの面積×1/5=6×1/5=1.2㎠となる。    
   
平面図形と比についての出題。比を用いて平面図形の問題を処理する実戦力が試される内容。

攻略のポイント

2019年度入試から続いている大問1が独立小問集合、大問2から大問4が複数の小問を含む大問という問題構成が続いている。今年度の問題においては、独立小問全問と大問2の旅人算と比に関する出題は、得点しやすい内容になっている。一方、大問3大問4はレベルの高い出題であり、特に大問3の後半は難問となっている。
得点しやすい問題で確実に正答していくことが攻略のための絶対条件となる。そのための学習として求められることとして、塾のテキストや問題集の基本問題・標準問題は確実に正答したい。苦手単元を作ることなく、夏休み終了までを目途にすべての単元を確実に定着させておきたい。秋以降は、多少レベルを高めに設定した演習や過去問演習を行える状態に仕上げることが理想である。特に重点を置くべき単元は、割合と比(食塩水の濃さ等)、平面図形(特に比を使って解くもの)、速さ、数の性質、立体図形である。

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