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巣鴨中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「巣鴨中学校の算数」
攻略のための学習方法

2019年2月、巣鴨の算数は大きく変わった。テストの構成は刷新され、【大問4】には平面図形、【大問5】には立体図形と固定編成もなくなった。
はじめに計算問題を含む一行問題が並び、そのあとに大問が4問という、印象としては以前よりも質・量ともに軽くなったという感じである。今まで受けてきた模試などの延長線上にある問題構成なので、巣鴨特有であった過去問対策に気をとられることなく、オーソドックスに学力をつけていけば十分に対応できる。
ただし、出題されている分野は前年度とあまり変化はなく、頻出分野は「規則性」「数の性質」「場合の数」「速さ」「特殊算(割合と比をふくむ)」「平面図形」「立体図形」などである。
2019年度だと、【大問2】が「場合の数」、【大問3】が「平面図形」、【大問4】が「速さ」で、【大問4】(1)まではいたって標準的なレベルであり、受験生たちも取り組みやすかっただろう。しかし2020年度は【大問2】【大問3】【大問4】の後半の設問などに難度の上昇が見られ、往年の「巣鴨の算数」にわずかながら近づいた感がある
そのような難度変更も頭に置いて、出題されやすい分野をしぼり、攻略法を書いていくことにする。

「平面図形」は、相似形関連のものが中心で、相似の関係にある図形を使って辺や面積を求めるもの、「与えられた特殊な辺比を持つ三角形」を利用して問題にあたるものなどが見られる。本年度は2年続けて相似形は無縁な辺比を使う問題だったが、相似形のすぐ隣に住む問題で対策が無駄になることはなかったと思う。
往年の「立体図形」はラスボスとして【大問5】に君臨したわけだが2年続けて一行問題に顔を出す程度で、ショッカーの戦闘員のように軽く倒されたことだろう。今後大問として復活する可能性もあるわけで、その際にはやはり切断や体積・表面積など頻出内容には強くなっておこう。
「場合の数」「規則性」などでは、問題自体の難易度というよりは細かい作業を要求されることが多いので、ここは一発公式使って~みたいな態度だけでなく、ひとつひとつ数え上げていくようなていねいなもののあつかいもできるように準備しておこう。

次に、おおよその「時間配分」だが、一行問題集を除くとどの問題も10分はかけられる。まだ路線が変更されたので一概には言えないがこの2年間並みの難易度で推移するとすると10分は十分な時間である。じっくり腰を据えて解いても時間に余裕は持てるだろう。まさかの難問に遭遇したときには「見切る」時間に気をつけよう。3・4分考えていい解法が浮かばなければ前に戻って見直しをした方がよい。
設問数は15問前後である。このうち、10~12問を目安に正解できる力をつけてテストに臨みたい。スタイルは変わったものの難易度に大きな変動があったわけではないので、普段の勉強の中で同水準の問題にどの程度あたれているかを客観的に判断すれば、ある程度の点数も推察できる。また、2018年度以前の過去問にもしっかりあたり、出やすい分野の問題にはしっかり対応できるように腕を磨いておこう。
以上、「巣鴨」の入試問題対策についてまとめてみた。2月本番、一問目から出せる力を存分に発揮し,合格できることを臨んでやまない。

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2020年度「巣鴨中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

昨年度(2019年度)から変更されたテスト形式が継続されていて、【大問1】には一行問題が6題、【大問2】~【大問4】は設問数が複数ある大問である。今後はこの形式が続くものとすると、時間は50分で十分に間に合う分量である。前半の【大問1】を20分以内に消化し、後半の大問にそれぞれ10分ずつあてればよい。後半の大問は設問によって難易度の差があるので少なくても前半の設問は正解し得点を積み上げていきたい。

【大問1】循環小数・数の性質・速さのつるかめ算・食塩水・ニュートン算・サイコロの展開図

  • 難度:標準
  • 時間配分:20分
  • ★必答問題

循環小数…「1÷13」の計算をして小数点以下の数に周期性が見つけられればよい。典型的な基本問題。
数の性質…まさか83を4回かける生徒はいないと思うので、83を9でわったときのあまりをかけ合わせればよい。
速さのつるかめ算…ふだんの歩く速さを1として、家から野球場までの距離を30とし、2つの速さとかかった時間、これら4つの数によるつるかめ算を行い答えを求める。これも典型題であり、やり方がわからない、はありえない。
食塩水…この問題のみ難度が若干上がる。食塩水の面積図か比を用いて水を加えてから20秒後の食塩水の重さを求めればよい。20秒後の食塩水を求めるところがカギ。
ニュートン算…まさに「ニュートン算」という名前にふさわしいニュートン算で、ひねりもなにもない。解き方はさまざまだと思われるが、解けなかった生徒は猛省してニュートン算をすぐさま復習せよ。
サイコロの展開図…サイコロの目の方向に気をつけて作図をするという問題ではないので、向かい合った面の和が7になるような展開図を選択肢から求めればよい。平易な問題。
本年度は全問正解が求められるレベルである。

【大問2】割合と比

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

ちょっと読むと簡単そうだが、これが意外と手強いという、おそらく本年度の大問の中ではここが最も差がつく問題になっていると思われる。(1)が解けないと(2)に進めないからだ(後半の大問ははじめ設問はかなり平易である)。
(1)線分図だけでは条件をこなしきれないので、たとえば理科の点数をx、社会の点数をyなどとおいて、式を立てて関係をまとめていくことになる。
そうすると、算数の点数はx+⑤、国語の点数はy+③とおける。
このことから、算数と社会の点数の和はx+y+⑤、国語と理科の点数の和はx+y+③とおけて、これが10:9になるように比1あたりの値を求めていけばよい。処理を誤ると時間ばかりかかってしまい墓穴を掘ることになる。
(2)(1)の結果を利用していけばよい。
ここをクリアできると、合格への視界は一気に開けてくる。

【大問3】約束記号

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

与えられている約束記号の計算は単純なので、(1)終了時に、どのようなきまりがあるかを発見できるかどうかで(3)までの見通しが立てられることになる。
(1)は仕方ないから言われたとおり計算を行う。ウを求めるのはたやすくはないが1の位に目をつけるとなんとか見つけられる。そして、この結果からの関係式が見つけられれば(2)(3)も容易に求められることがわかる。(1)以外にもに小さな数(たとえば3や4など)をあてはめてそのことに対する確信を強めてみるとよい。
考えられる関係というのは、「ア×イ+1=ウ」というものだ。これがわかればあとは、与えられた数を代入するだけで答えが求まっていく。
小学生の場合、式を自在に変形することは難しいので、このように別の関係を見つけられるかどうかに情熱を傾けた方が良い。
見つけられなくても、(2)まではなんとか求められるだろうが…

【大問4】正六角形の面積の応用

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

最後の大問も難問と言うほどではない。は「易」では「標準」、は「やや難」というところだろうか。
解き方としては、それぞれの図形を変形して、正六角形の中にできるだけあてはめていくという解き方か、②③限定ではあるが、三角形全体を大きな長方形で囲って求めていくという解き方になるだろう。
いずれにしてもまでは正解を求めたい。

攻略のポイント

新テスト形式2年目、【大問1】は変わらず典型題の集合であるが【大問2】以降の難易度は少し上がった感がある。特に点数が取りにくいのは【大問2】で、他の大問に比べると(1)の難易度が高く、両設問とも落とす危険性がある。4科目の合格最低点から見て、算数では70点を目指して勉強を進めれば良い。上記の【大問1】は全問正解、【大問3】は最低2問、【大問4】も図形までは正解しておきたい。そのためには、やはり基本問題は確実に解ける学力が必要だ。そのための勉強法を下に記す。

・塾の教材や市販の問題集などでは標準問題を中心に勉強し,典型題の解き方を定着させるとともに,やや難しめの問題にもチャレンジして難問への耐性も身につけておく。
・問題を解くための技術(式・作図・グラフの作成など)を書かされる学校なので、答えを出すだけのような速読即解の練習だけでなく、少し時間がかかってもいいから記述式の解答になれておくこと

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