湘南白百合学園中学校 入試対策
2018年度「湘南白百合学園中学校の社会」
攻略のための学習方法
[出題分析]
大問数6~8で総解答数は50~60と、多めの問題量の試験となっている。
試験時間は40分だが、記述問題以外はさほど時間を取られる問題ではないので、時間が全然足りないというほどではないだろう。
歴史・地理分野に比重が置かれ、政治分野からの出題はやや少ない。
用語記入・記号選択がバランス良く出され、これまでは3~6問程度の短文記述が含まれていたが、近年変化が見られる。
年度によって各項目・形式に多少の変動があり、記号選択を多めにしたり地理分野が多めだったりと、変化をつけているようである。極端な難問は出されていないので基本事項のマスターが当面の目標となる。
その上で、地図・統計・資料が多用される傾向を鑑みて、副教材でしっかり補強することが重要となってくる。
理・社の配点が国・算と同じ100点満点であるのも女子校としては珍しく、理・社を重視する方針なので社会の学習にも油断無く取り組みたい。
[地理分野]
地形・気候、各地の産業などが地図や統計を多く用いて出題されている。
産業についての問題が例年出されていて、地形図の読み取りも毎年のように出されているのでよく練習しておくこと。
ある地域を中心として詳しく問う問題も見られる。統計資料も多く使われているので、資料集を活用すると良い。
また、日本だけでなく、世界地図や地理・貿易もよく出されているので、主な国については一通り頭に入れておこう。
基本事項中心の出題で難易度は高くないが、全般から広く出題されており、伝統工芸などポイントを絞って詳しく訊く問題もあるので、抜けが無いよう丁寧な学習が必要である。
白地図や資料集も使ってしっかり知識を定着させておいて欲しい。
[歴史分野]
各時代から幅広く出題されている。
人物・出来事・社会制度などについて一つずつ、一問一答のような形式で出されることが多い。
外交についての質問も多く見られ、欧州・アジア地域などの地図を用いた問題も出題されている。
時代順を問う設問もあり、歴史に関しての広く正確な知識が求められる。
図版などの史料もよく使われるので、資料集なども隅々まで目を通して見慣れておきたい。
問われているのは基本的事項が多いが、広範囲から少し細かい知識も出されるので、各時代に偏りの無いよう、まんべんなく学習しておくこと。
[政治分野・時事問題]
日本国憲法や三権のしくみなどについて出題されている。
地理・歴史分野と比べて分量は少なめであるが、大問一つを使って出されている年度もあるので油断はできない。
また、前年に起こった出来事についても大問で出されたり地理・歴史分野に混ざって出題されたりしているので、特に近い年度で起こった出来事・時事問題は押さえておくこと。
資源とエネルギー問題など、世界各地に関係する問題も扱われているので、世界情勢の大きなニュースにも意識を向けておきたい。
[地図・資料、記述対策]
全体を通して、極端な難問や細かすぎる知識は問われていないが、テキスト・地図・資料集の全般から広く出題があり、問題量も多いので、基本的事項をしっかりマスターし使いこなす力量が求められる。
テキストレベルにおける確かな実力が必要な試験と言えよう。
記述問題についても、以前は用語や出来事について1~2行で説明するものが多かったが、近年は都心部と都心から離れた市部気温の特徴を70字程度で考えさせる(平成30年度)など、やや難しくなる傾向が見られるので、新聞・ニュース等で知識を増やし、自分なりの意見をまとめておくなどの練習もしておいたほうがよいだろう。
抜けや偏りがないよう、まんべんなく丁寧に学習しておいて欲しい。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2018年度「湘南白百合学園中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問7つに総解答数60問と、例年通りの分量である。地理分野34問・歴史分野21問・現代社会分野5問と、地理・歴史に重点が置かれている点も変化は無い。
50~60字の長文記述が1問あり、問題数が多めであるので、記号選択・適語記入の問題は考え込まずにテンポよく解き進めたい。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:11分
- ★必答問題
あ―栃木県・い―新潟県・う―鹿児島県・え―北海道・お―熊本県。
1. A 栃木・群馬・埼玉・長野・山梨・岐阜・滋賀・奈良の8県。
E 北海道は冷帯(亜寒帯)に属する。
3. Ⅰ.栃木・福岡には有名ないちごの品種がある。
Ⅱ.新潟・北海道で米。
Ⅲ.鹿児島・宮崎で豚。鶏なら宮崎・鹿児島の順。
ⅳ.北海道・栃木で生乳。栃木は首都圏への出荷が多い。
ⅴ.熊本が圧倒的に多いトマト。
4. 姫路城は兵庫県。ウは京都府である。
5・6. 新潟県阿賀野川流域では有機水銀を原因とする第二(新潟)水俣病が発生した。
8. 最南端は沖ノ鳥島。最東端が南鳥島。
9. 200カイリの排他的経済水域。
10. 他の場所から土を持ってくることを客土という。土の移植である。
【大問2】地理分野
- 難度:やや難
- 時間配分:7分
- ★必答問題
1 人口は中国・インドがともに13億人を超えて圧倒的に多い。アメリカの3.2億人がそれに続く。
3 資料A・Bから、今後は開発途上国でさらに食料の需要が増えること、社会情勢により食料の生産が不安定になる場合があることがわかる。資料Cにみられるような食料を輸入に頼っている国は、何かあった時には困る事になると予想されるのである。
【大問3】地理分野
- 難度:やや難
- 時間配分:4分
1日のうちで、あるいは夏と冬とでも、朝晩の温度差が少ないAは都市部と考えられる。夜でも人の活動が多く、コンクリートの地面や空調機器の多用によってヒートアイランド現象が起こりやすいので、夜間も温度が下がりにくいのである。
【大問4】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
1~3. 関東大震災(1923年・大正12年)。日清戦争は1894年。
5. 方位記号が無いので、上が北の地図である。Aから南東にあるのはFである。
8. 朱雀大路を挟んで東西に区切られる条里制は平城京や平安京などに見られる造りである。
9. 船着き場や日本橋の文字から、イ。
10. 参勤交代の制により、各藩の大名は領地と江戸に1年交代で住むことが決められていた。
【大問5】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:4分
- ★必答問題
1. ①・②は当時の中国の国名が入る。
2. ウ 将軍が変わるごとに朝鮮通信使が来日した。
オ 国連の安全保障理事会は北朝鮮による侵略と認定し、アメリカ軍を中心とする国連軍が派遣された。
3. ①仏教の伝来は538年。
②大宝律令は701年。
⑤宗氏は対馬藩の大名。松前藩は松前氏。
⑥日清戦争の講和条約は下関条約。ベルサイユ条約は第一次世界大戦。
⑦台湾は日清戦争の講和条約で日本の領土となった。
⑧日本の高度経済成長期とは1954年~1973年までを指す。
【大問6】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:2分
1. 終戦直後の1945年12月に衆議院議員選挙法が改正され、20歳以上のすべての男女に選挙権が与えられた。
3. 市川房江は平塚雷鳥らとともに女性の権利獲得のために働き、後に参議院議員となっている。
【大問7】政治経済分野
- 難度:やや難
- 時間配分:3分
1. ウ 国連平和維持活動はPKO。PKFは平和維持軍。
2. エ 国務大臣の所属する政党に制限は無い。
3. イ 「内閣総理大臣の助言と承認」ではなく「内閣の助言と承認」である。
4. ア ICBMはかならずしも核弾頭を積んでいるとは限らない。
5. ウ 2011年の世界人口は70億人をこえている。
攻略ポイント
難問・奇問は無く、基本的事項がしっかり定着していれば得点できる問題と言える。
本校の偏差値からするとこの試験問題は易しいという印象だが、テキストのレベルでの高い実力が必要だということであろう。
記述問題は、近年は難化の傾向にあるので60~80字ほどで記述の演習をこなしておくこと。
今年度も大問ごとにあるテーマに沿って少し詳しく尋ねる問題が多かった。難易度としては例年の傾向と変わらないので、過去問で頻出の問題はよく練習して特に習熟しておいていただきたい。
また、前年の出来事に関する問題もよく見られるので、重大ニュース集などでチェックしておくと良い。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
湘南白百合学園中学校の科目別
入試対策一覧
中学受験のために
家庭でできること
インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは
リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。