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湘南白百合学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2019年度「湘南白百合学園中学校の社会」
攻略のための学習方法

[出題分析]

大問数6~8で総解答数は50~60と、多めの問題量の試験となっている。
試験時間は40分だが、記述問題以外はさほど時間を取られる問題ではないので、時間が全然足りないというほどではないだろう。
歴史・地理分野に比重が置かれ、政治分野からの出題はやや少ない。
用語記入・記号選択がバランス良く出され、これまでは3~6問程度の短文記述が含まれていたが、近年変化が見られる。
年度によって各項目・形式に多少の変動があり、記号選択を多めにしたり地理分野が多めだったりと、変化をつけているようである。極端な難問は出されていないので基本事項のマスターが当面の目標となる。
その上で、地図・統計・資料が多用される傾向を鑑みて、副教材でしっかり補強することが重要となってくる。
理・社の配点が国・算と同じ100点満点であるのも女子校としては珍しく、理・社を重視する方針なので社会の学習にも油断無く取り組みたい

[地理分野]

地形・気候、各地の産業などが地図や統計を多く用いて出題されている。
産業についての問題が例年出されていて、地形図の読み取りも毎年のように出されているのでよく練習しておくこと。
ある地域を中心として詳しく問う問題も見られる。統計資料も多く使われているので、資料集を活用すると良い。
また、日本だけでなく、世界地図や地理・貿易もよく出されているので、主な国については一通り頭に入れておこう。
基本事項中心の出題で難易度は高くないが、全般から広く出題されており、伝統工芸などポイントを絞って詳しく訊く問題もあるので、抜けが無いよう丁寧な学習が必要である
白地図や資料集も使ってしっかり知識を定着させておいて欲しい。

[歴史分野]

各時代から幅広く出題されている。
人物・出来事・社会制度などについて一つずつ、一問一答のような形式で出されることが多い。
外交についての質問も多く見られ、欧州・アジア地域などの地図を用いた問題も出題されている。
時代順を問う設問もあり、歴史に関しての広く正確な知識が求められる。
図版などの史料もよく使われるので、資料集なども隅々まで目を通して見慣れておきたい。
問われているのは基本的事項が多いが、広範囲から少し細かい知識も出されるので、各時代に偏りの無いよう、まんべんなく学習しておくこと

[政治分野・時事問題]

日本国憲法や三権のしくみなどについて出題されている。
地理・歴史分野と比べて分量は少なめであるが、大問一つを使って出されている年度もあるので油断はできない。
また、前年に起こった出来事についても大問で出されたり地理・歴史分野に混ざって出題されたりしているので、特に近い年度で起こった出来事・時事問題は押さえておくこと
資源とエネルギー問題など、世界各地に関係する問題も扱われているので、世界情勢の大きなニュースにも意識を向けておきたい。

[地図・資料、記述対策]

全体を通して、極端な難問や細かすぎる知識は問われていないが、テキスト・地図・資料集の全般から広く出題があり、問題量も多いので、基本的事項をしっかりマスターし使いこなす力量が求められる。
テキストレベルにおける確かな実力が必要な試験と言えよう。
記述問題についても、以前は用語や出来事について1~2行で説明するものが多かったが、近年は都心部と都心から離れた市部気温の特徴を70字程度で考えさせる(平成30年度)など、やや難しくなる傾向が見られるので、新聞・ニュース等で知識を増やし、自分なりの意見をまとめておくなどの練習もしておいたほうがよいだろう。
抜けや偏りがないよう、まんべんなく丁寧に学習しておいて欲しい。

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2019年度「湘南白百合学園中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問8つに総解答数53問と、例年通りの分量である。地理分野24問・歴史分野24問・現代社会分野5問と、地理・歴史に重点が置かれている点も変化は無い

50~60字の長文記述が1問あり、問題数が多めであるので、記号選択・適語記入の問題は考え込まずにテンポよく解き進めたい

【大問1】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

日本と世界各国の人口や人口密度について。

 い. 過密の地域では住居や土地の需要が高まり、価格は上昇する。

 大都市から遠く、働く場を作る大きな産業などが少ない東北地方では特に人口減が大きい。

4 問① b. 日本の面積が約38万㎢であることから計算する。

  問② あ. 資料3で見ると、アジア・アフリカ・ヨーロッパ・ラテンアメリカなど・北

アメリカの順で多い。

  お. インドは日本より面積が広いが人口密度は高いので、合っている。

【大問2】地理分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:3分

北海道の農業について。

 さとうきびは南国に適した作物である。

 新潟県と北海道でトップを争っている。

3 ② 年代が進むにつれて気温の高い地域から低い地域へと範囲が広がっている。これは稲の品種改良が進み寒さに強い品種が開発されたことによるものである。

【大問3】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

いろいろな県の特徴についての問題。

――琵琶湖があるので滋賀県(大津市)。

――嬬恋村・キャベツなどで群馬県(前橋市)。

――気仙沼・石巻があるのは宮城県(仙台市)。

――かつて四大工業地帯だったことから、北九州市のある福岡県。

 

1 (C) 半導体などの製造にシリコンが欠かせないことから、シリコンアイランドと呼ばれる。

 湿地や干潟を保護するラムサール条約。

 親潮は寒流である千島海流。

7 問①・問② 川が海に流れ込むところに土砂が堆積して三角州ができる。水はけのよい扇状地と異なり、低湿地となりやすいので水田などに利用される。

【大問4】歴史分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分
  • ★必答問題

土偶・埴輪などの資料について訊かれている。

2 ウは埴輪の説明である。

 埴輪は古墳の装飾として見つかるものなので、が選べる。

【大問5】歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

各時代の資料を用いた問題。

【一】

1・4・6 元は文永の役(1274年)・弘安の役(1281年)と2度攻めてきた。第八代執権・北条時宗の時であった。

3 う・え 鎌倉時代は御恩と奉公で結ばれた主従関係で成り立つ封建社会であり、周囲に塀や堀をめぐらせた武家造の様式がみられた。

 「てつはう」という火薬により破裂する武器が用いられた。

【二】

7・8・9 アメリカの東インド艦隊司令長官・ペリーは、開国を依頼する大統領の親書を携えてシンガポール・香港・沖縄などを経由して浦賀に入港した。

10 あ・うはそれぞれ西郷隆盛・黒田清隆についての説明である。

【三】

12 豊臣秀吉による2度の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)を指している。

13 韓国併合(う)は1910年、朝鮮戦争(い)は1950年~、日韓基本条約(あ)は1965年である。

【四】

14 (あ)は飛鳥時代、(え)(お)は奈良時代の出来事である。

【大問6】歴史分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

五稜郭を題材とした問題。

1・2 五稜郭は函館に建てられた洋式の城郭。

3・4 日米和親条約では、下田と函館の2港を開くこととされた。

 ともに周囲に堀をめぐらせ、戦いに備えた造りになっている。

【大問7】歴史分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:1分

平清盛が太政大臣になったのが1167年なので、(え)が選べる。

【大問8】政治経済・現代社会分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:4分

 災害救助法は、災害対応にともなって発生する地方自治体の応急救助の費用を国が負担することを規定した法律で、復旧・復興の費用は対象外となるので、選択肢(う)が選べる。

3 え. 一日中ではなく、日没後は飲食ができる。

4 う. ユネスコ(国連教育科学文化機関)の本部はパリにあるので正しい。

攻略のポイント

難問・奇問は無く、基本的事項がしっかり定着していれば得点できる問題と言える。

本校の偏差値からするとこの試験問題は易しいという印象だが、テキストのレベルでの高い実力が必要だということであろう。

記述問題は、近年は難化の傾向にあるので60~80字ほどで記述の演習をこなしておくこと

今年度も大問ごとにあるテーマに沿って少し詳しく尋ねる問題が多かった。難易度としては例年の傾向と変わらないので、過去問で頻出の問題はよく練習して特に習熟しておいていただきたい

また、前年の出来事に関する問題もよく見られるので、重大ニュース集などでチェックしておくと良い。

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