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淑徳与野中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「淑徳与野中学校の算数」
攻略のための学習方法

図形問題の割合が高いから、学習時間の配分も図形対策をやや多めにしておくとよい。特に、図形の平行・回転・対称移動や動点に関するものや立体の切断など、変化を伴う図形問題への対策が必須である。

 大問1、大問2で出される計算問題、小問で半分程度の配点であるから、なるべく高得点をとっておきたい。普段から10問程度の計算と小問の練習を繰り返し、ほぼ毎回満点をとれる状態にしておくことが重要である。満点を安定的にとれるまでは毎日このような練習を続けた方が良い。

やや発展的な内容も含まれるが、標準~応用程度とされる問題を正答できていれば合格点に手が届くから、テキストの問題を完璧にこなせるようにし、過去問5~10年分を合格点よりも高くとれる状態になるまで繰り返すと良い。過去問でミスをした問題については丁寧に解き方の復習を行い、受験テキストを使った類題の反復練習をすると効率が良い。

以下、頻出単元について対策法を述べる。

【平面図形】

 図形の移動に関する問題が頻出である。平行移動、回転移動、対称移動、折り返しなど描かれている状態から変化する様子を考えさせる問題が出やすいから、これらを集中的に練習しておきたい。頭で思い描くよりも手を動かして作図してから考えることが重要である。したがって、普段から作図の練習をした方が良い。この分野は解法のパターンが絞られているため、比較的対策の効果が出やすい分野であるから、是非、練習を重ねて得点源にしておきたい。

【立体図形】

切断に関する問題が比較的出やすい。切り口の描き方のルールを正しく理解しておきたい。また、切断後の立体の体積や表面積を求められるようにしておきたい。平面図形同様、作図を正しく行うことが重要であるから、普段から図を描いてから考える習慣を持つと良い。

【条件整理】

一見するとゲームのような問題が出やすい。文章からルールを正しく読み取ることが重要である。また、平面図形、立体図形同様、図を描いて考えることが重要である。

【割合、比、速さに関する文章題】

必ず出題されるから確実に得点できる問題を増やしたい。和差算なら線分図、つるかめ算なら面積図、速さなら進行グラフまたは線分図といった具合に、それぞれの問題に応じた図の使い分けが必要である。まずは使うべき図を知るために分野別に学習すべきだが、入試問題になった途端にどれを使えばよいかわからないという人が出てくるのも事実である。これを解決するためには、10問程度の様々なパターンの問題をランダムに出題してくれるタイプの小問集を繰り返し、図の使い分けができるようにしておくことである。

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2024年度「淑徳与野中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は6題で総問題数は20問と、昨年の7題22問から減り、時間数も10分減って50分となった。大問1は計算3つと小問2つ、大問2が図形題5問、大問3が文章題4問、大問4以降は各々のテーマに基づき2問ずつ出題された。本校定番のフリーハンド作図問題も1問含まれていた。制限時間のことを考えると1問に使える時間は2分強。

【大問1】計算3問、小問2問(整数、データ)

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

難易度は標準的なためこの5問は高得点を狙いたい。問題によっては効率良く解くための工夫ができると良い。
(1) 分配法則の利用に気づきたい。
(2) 工夫を見抜けることが理想だが、そうでなくても解ける。2数の積を長方形の面積と思って図示してみると工夫に気づき易い。
(4) 約数の個数についての問題。全て書き出しても良いが、素因数分解した結果を利用できるとなお良い。
(5) 12個のデータの中央値に関しての問題。偶数個のデータの中央値に関しての求め方を知っておく必要がある。

【大問2】小問5問(図形)

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

いずれも標準的な難易度だが、やや経験と慎重さを要すると思われる内容。落ち着いて図形を観察し、方針を見出すことが重要。

(1) 角度。見た目での判断や、早とちりは禁物。比の書きこみと立式を行うことが重要。
(2) 面積。様々な求め方があり得るが、自身で納得のいく方針を立ててから取り組みたい。
(3) 長方形の回転移動についての問題。求めるべき角度が回転角であることに気づけると良い。「全体から白い部分の面積を引く」が基本。
(4) 中級者向け。正8面体と立方体の体積比を考えると良い。

【大問3】小問4問(文章題)

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分

定番の問題が多く、是非高得点を取りたいが、こちらも早とちりは禁物。必要に応じて図を描き、情報を整理してから考えると良い。

(1) 通過算。内容は定番中の定番だが、数値、単位に注意しながら解きたい。
(2) 時計算。問題文が問うている様子を、角度を用いて説明できることが重要。必要なら図を描いてから考えても良い。
(3) 平均算。面積図やてんびん図、方程式などの方法が考えられるが、いずれにしても検算はした方が良い。
(4) 条件整理。表の意味を理解し、各駅間の距離を求めると良い。京浜東北線ユーザーに有利?

【大問4】平面図形-回転移動

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

正方形内で正三角形を転がり移動させたときにできる図形についての問題。正しい作図を行うことが肝要。スピログラフを遊んだことがある人にとって有利かもしれない。

(1) 本校定番のフリーハンド作図問題。中心と弧の関係を見極めながら描くと良い。
(2) (1)が正しくできていないと厳しい。おうぎ形の弧の長さの求め方を理解していれば解ける。

【大問5】文章題-条件整理

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

クラスTシャツの代金についての問題。是非正解したい。特殊な考え方は不要だが、丁寧に情報整理しながら解くことが重要。問題文に示された情報を正しく把握し、利用できるか否かを問う内容だ。

【大問6】立体図形‐回転体の体積

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

定番の内容ではあるが、効率の良い解法の見極めが鍵を握る。

(1) 相似比と体積比の関係を使えると良い。
(2) 気づければ(1)より随分簡単な問題になる。リラックスした気持ちで図を見ると気づきやすいかもしれない。

攻略のポイント

最低点のことを考えると、特進クラスで6割以上、医進では7割以上の得点が欲しいところ。悩みすぎてしまいそうな問題は思い切って捨てるか後回しにして、得点しやすそうな問題を優先して解き進めることが重要だろう。細かな条件を整理する問題や丁寧に図を描く必要がある問題では、問題用紙の余白を上手く使い、見間違えしないよう見やすい大きさで整理することを心掛けたい。また、一通り解き終えた後の見直しも丁寧に行いたい。

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