淑徳与野中学校 入試対策
2019年度「淑徳与野中学校の算数」
攻略のための学習方法
図形問題の割合が高いから、学習時間の配分も図形対策をやや多めにしておくとよい。特に、図形の平行・回転・対称移動や動点に関するものや立体の切断など、変化を伴う図形問題への対策が必須である。
大問1、大問2で出される計算問題、小問で半分程度の配点であるから、なるべく高得点をとっておきたい。普段から10問程度の計算と小問の練習を繰り返し、ほぼ毎回満点をとれる状態にしておくことが重要である。満点を安定的にとれるまでは毎日このような練習を続けた方が良い。
やや発展的な内容も含まれるが、標準~応用程度とされる問題を正答できていれば合格点に手が届くから、テキストの問題を完璧にこなせるようにし、過去問5~10年分を合格点よりも高くとれる状態になるまで繰り返すと良い。過去問でミスをした問題については丁寧に解き方の復習を行い、受験テキストを使った類題の反復練習をすると効率が良い。
以下、頻出単元について対策法を述べる。
【平面図形】
図形の移動に関する問題が頻出である。平行移動、回転移動、対称移動、折り返しなど描かれている状態から変化する様子を考えさせる問題が出やすいから、これらを集中的に練習しておきたい。頭で思い描くよりも手を動かして作図してから考えることが重要である。したがって、普段から作図の練習をした方が良い。この分野は解法のパターンが絞られているため、比較的対策の効果が出やすい分野であるから、是非、練習を重ねて得点源にしておきたい。
【立体図形】
切断に関する問題が比較的出やすい。切り口の描き方のルールを正しく理解しておきたい。また、切断後の立体の体積や表面積を求められるようにしておきたい。平面図形同様、作図を正しく行うことが重要であるから、普段から図を描いてから考える習慣を持つと良い。
【条件整理】
一見するとゲームのような問題が出やすい。文章からルールを正しく読み取ることが重要である。また、平面図形、立体図形同様、図を描いて考えることが重要である。
【割合、比、速さに関する文章題】
必ず出題されるから確実に得点できる問題を増やしたい。和差算なら線分図、つるかめ算なら面積図、速さなら進行グラフまたは線分図といった具合に、それぞれの問題に応じた図の使い分けが必要である。まずは使うべき図を知るために分野別に学習すべきだが、入試問題になった途端にどれを使えばよいかわからないという人が出てくるのも事実である。これを解決するためには、10問程度の様々なパターンの問題をランダムに出題してくれるタイプの小問集を繰り返し、図の使い分けができるようにしておくことである。
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2019年度「淑徳与野中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問6つで計20問の出題、時間は60分だった。
大問1は計算2つと文章題・規則などの小問3つ、大問2は平面図形・場合の数の小問3つの出題だった。
大問3~6はそれぞれ、容器と水量、速さ、平面図形、立体図形のテーマが与えられており、2~4問ずつ出題された。内1問はフリーハンドで行う作図問題だった。
【大問1】計算、小問(文章題、規則)
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
この5問はいずれも基本~標準程度の問題である。見直しを丁寧に行い、確実に正解したい。
(1) 分母が□にされている逆算。出た答えを当てはめて検算しておきたい。
(3) 13と11の和である24を足した場合を考える方法が最も効率的だろう。これが思いつかない場合でも、一方の条件を成り立たせる数をいくつか書き出し、もう一方の条件も満たす数を調べるという方法で答えにたどり着きたい。
(5) 分母と分子の和が常に一定でることに着目すると良い。
【大問2】小問(図形、場合の数)
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
難易度はいずれも標準的と言えるが、それぞれ丁寧な処理を必要とする問題であるため、ケアレスミスに十分注意したい。
(1) どの部分の角度を求めたのかが見て分かるようにメモをしながら解くと良いだろう。三角形の外角の定理も使いこなしたい。
(2) 半径の取り違えに十分注意したい。また、円周率をかける計算は最後に一回のみ行う習慣を持つようにしておきたい。
(3) 与えられた条件を正しく捉えることが重要。かけ算をすべき部分とたし算をすべき部分の区別ができる必要がある。場合の数の単元は、似たような文章でもすべきことが異なることがあるから、練習を積んで区別をつけられるようにしておきたい。
【大問3】容器と水量
- 難度:やや難
- 時間配分:9分
正面から見た図を描いて考えるのが定石だろう。
(2) しきり板Pを外した直後すなわちCの深さが4㎝になる2分前の様子を考えると良い。1分あたりに増えるCの部分の深さを求めておくのも手。
【大問4】速さ、条件整理
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
表の数値の意味するものを正しく掴みたい。ポイントとなる時刻をメモしていくと良いだろう。
(1) 停車の回数、速さの変化に注意したい。
(2) ある駅を下り列車が出発する時刻の方が、同じ駅に上り列車が到着する時刻より早ければその駅より下側(F側)ですれ違うと言える。逆に、遅ければその駅より上側(A側)ですれ違ったと言える。
(3) ポイントとなる時刻を正しく求める必要がある。与えられた条件の読み飛ばしに注意したい。また、30分間隔で発車するので、C駅発上り列車の時刻表も30分間隔であることに気づくと良い。
【大問5】平面図形
- 難度:やや難
- 時間配分:9分
計算自体はさほど複雑ではないが、求める部分を間違えないように慎重に処理したい。
(1) 小さい正方形を対角線で2分割したときにできる直角二等辺三角形の枚数を用いて大小の正方形の面積比を考えると良い。
(2) 正方形の面積が対角線×対角線÷2で求められることを利用することで、半径×半径の値を求めると良い。
(3) ①作図、②面積の計算ともに丁寧な作業を行いたい。半径×半径の値を求める場面では特に注意深く計算したい。
【大問6】立体図形
- 難度:やや難
- 時間配分:9分
正四面体の切断の問題であるが、切り口の描き方については立方体の切断と同様の考え方を用いればよい。
(1) 平面で囲まれた図形の切り口なので曲線部があるものは消去したい。切り口の図形の向かい合う辺の関係、線対称・点対称か否かといった点を判断基準にすると良い。
(3) 切断面は全く同じ面積であるからそれ以外の面の面積の差を考える。相似比と面積比の関係を正しく使いたい。
攻略のポイント
試験時間が60分とやや長めの試験時間であるから、一つ一つ丁寧に解くイメージで取り組むと良いだろう。
細かな条件を整理する問題や丁寧に図を描く必要がある問題では、問題用紙の余白を上手く使って、落ち着いて作業して欲しい。式や図は見やすい大きさで書くことを心掛け、一通り解き終えた後の見直しも丁寧に行いたい。
問題の難易度が必ずしも番号順にはなっていないので、悩みすぎてしまいそうな場合は一旦飛ばして進めていくと良い。(204字)
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