淑徳与野中学校 入試対策
2021年度「淑徳与野中学校の算数」
攻略のための学習方法
図形問題の割合が高いから、学習時間の配分も図形対策をやや多めにしておくとよい。特に、図形の平行・回転・対称移動や動点に関するものや立体の切断など、変化を伴う図形問題への対策が必須である。
大問1、大問2で出される計算問題、小問で半分程度の配点であるから、なるべく高得点をとっておきたい。普段から10問程度の計算と小問の練習を繰り返し、ほぼ毎回満点をとれる状態にしておくことが重要である。満点を安定的にとれるまでは毎日このような練習を続けた方が良い。
やや発展的な内容も含まれるが、標準~応用程度とされる問題を正答できていれば合格点に手が届くから、テキストの問題を完璧にこなせるようにし、過去問5~10年分を合格点よりも高くとれる状態になるまで繰り返すと良い。過去問でミスをした問題については丁寧に解き方の復習を行い、受験テキストを使った類題の反復練習をすると効率が良い。
以下、頻出単元について対策法を述べる。
【平面図形】
図形の移動に関する問題が頻出である。平行移動、回転移動、対称移動、折り返しなど描かれている状態から変化する様子を考えさせる問題が出やすいから、これらを集中的に練習しておきたい。頭で思い描くよりも手を動かして作図してから考えることが重要である。したがって、普段から作図の練習をした方が良い。この分野は解法のパターンが絞られているため、比較的対策の効果が出やすい分野であるから、是非、練習を重ねて得点源にしておきたい。
【立体図形】
切断に関する問題が比較的出やすい。切り口の描き方のルールを正しく理解しておきたい。また、切断後の立体の体積や表面積を求められるようにしておきたい。平面図形同様、作図を正しく行うことが重要であるから、普段から図を描いてから考える習慣を持つと良い。
【条件整理】
一見するとゲームのような問題が出やすい。文章からルールを正しく読み取ることが重要である。また、平面図形、立体図形同様、図を描いて考えることが重要である。
【割合、比、速さに関する文章題】
必ず出題されるから確実に得点できる問題を増やしたい。和差算なら線分図、つるかめ算なら面積図、速さなら進行グラフまたは線分図といった具合に、それぞれの問題に応じた図の使い分けが必要である。まずは使うべき図を知るために分野別に学習すべきだが、入試問題になった途端にどれを使えばよいかわからないという人が出てくるのも事実である。これを解決するためには、10問程度の様々なパターンの問題をランダムに出題してくれるタイプの小問集を繰り返し、図の使い分けができるようにしておくことである。
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2021年度「淑徳与野中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問数は昨年の6つから7つに増えたが、総問題数は18問(昨年19問)と、ほぼ変わっていない。大問1は計算3つ、大問2は小問2つ、大問3~7は食塩水、平面図形(4と5)、時計算、立体図形と各々のテーマが与えられており、それぞれ2、3問ずつ出題された。恒例の、フリーハンド作図問題も1問含まれていた。時間は60分であるから、1問に使える時間は約3分だ。
【大問1】計算
- 難度:標準
- 時間配分:6分
計算問題3問。是非正解しておきたい。それぞれ工夫も考えたい。
(1) 0.125=1/8を使いたい。
(2) 四則の通りに計算すれば解ける。2021=43×47を利用しようと思えればツワモノか。
(3) 逆算。かたまりを作って考えていくのが定石。答えが出たあとの確かめ算をお忘れなく。
【大問2】小問
- 難度:標準
- 時間配分:6分
小問2問。いずれも標準的な難易度だが、(1)は(2)より整理に労力を要する点でハードルが高いと思われる。
(1) 様々な解法が考えられるが、与えられている、「A及びBの、速さと時間の積」の差について考察することが肝要だろう。
(2) 確実に正解したい。並び方のルール、分母と分子の差のルールに気づければ良い。
【大問3】食塩水
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
食塩水についての問題。文章の長さがややこしそうな印象を与えるかもしれないが、良く読めば標準的な内容だから、正解したい。面積図またはてんびん図を使いこなせるようにしておけば心強い。
【大問4】平面図形-角度、面積
- 難度:標準
- 時間配分:9分
円をテーマとした平面図形の問題。(1)角度及び(2)面積の求積についての出題。
(2) 誘導付きの問題。誘導無しだとなかなか難しい。共通テストを意識したものか。会話の流れに沿って考えることに徹するべし。
【大問5】平面図形-平行移動、面積
- 難度:標準
- 時間配分:9分
こちらも平面図形。ただし、平行移動がテーマ。条件文に合致する図を自分で描くことさえできれば、アッサリ正解できるのではないか。
(1)確実に正解したい。図さえ描ければ見覚えのある問題に早変わり。
(2)(3) こちらも図が命。描ければ易しい。角度に気を配って考えよう。
【大問6】時計算
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
特別な時計の時計算。÷5.5をしてはダメということにいち早く気づきたい。ただし、1分あたりに動く角度、目盛りが変わるだけで考えるべき内容は大きく違わない。
【大問7】立体図形-体積、表面積
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
二方向くり抜かれた直方体に関する問題。(1)体積と(2)表面積を求める定番問題だが、苦手な人が多い単元でもあるから、落ち着いて解きたい。図の内部の構造を正確に捉えることが重要。
攻略のポイント
試験時間が60分とやや長めの試験時間であるから、一つ一つ丁寧に解くイメージで取り組むと良いだろう。細かな条件を整理する問題や丁寧に図を描く必要がある問題では、問題用紙の余白を上手く使って、落ち着いて作業して欲しい。式や図は見やすい大きさで書くことを心掛け、一通り解き終えた後の見直しも丁寧に行いたい。問題の難易度が必ずしも番号順にはなっていないので、悩みすぎてしまいそうな場合は一旦飛ばして進めていくと良い。
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