淑徳与野中学校 入試対策
2024年度「淑徳与野中学校の社会」
攻略のための学習方法
[試験問題の構成]
大問3つに歴史分野・地理分野・政治経済分野がそれぞれ割り当てられている。総解答数は20~25問ほどで、政治経済分野がやや少なめの出題となっている。
記号選択・適語記入が主で、地理・歴史の各分野で1問ずつ計2問の記述問題が出されるのが通例である。記述問題は70~80字程度で、資料を見てそこから考えられる原因や対策を答えるといった内容が多い。資料を読み取る力と思考力が要求される問題であり、普段から一歩深く考える習慣を持ちたい。
その他は全般的に基本事項の問題が多い、オーソドックスな試験となっている。
[歴史分野]
時代ごとの政権や戦いなど、一つのテーマを題材として各時代について総合的に訊かれている。人物・出来事・文化などの他、歴史に関係した地理なども出題されている。図版などの資料もよく用いられている。資料集などによく目を通しておこう。
この分野で記述問題が1問出されるのが定型である。示された資料から当時の状況を推察し、出来事の理由や社会の様子などを考えるといった問題が多い。各時代の特徴を思い起こし、資料に関連付けてまとめる必要がある。テキストを学習しながら、その人物はなぜそのような行動をとったのか、なぜその出来事が起こりどのような影響を及ぼしたのかなど、よく考える癖をつけよう。選択肢や適語記入の問題は基本事項の質問が多いので、得点源にできる。
[地理分野]
ある県や地域を話題としたリード文を読んで主にその地域の産業や地形について答え、そこに少し一般的な地理の問題も織り交ぜられるという形が多い。和歌山県(2018年度)や埼玉県三富新田(2017年度)などが題材にされた。その地域の地図を使った地図の読み取りの問題が毎年出されている。類似問題でよく慣れておこう。
この分野でも記述問題が1問出される。前述した地図や示される資料などから読み取れることを基に、問題への対策やその地域の特徴などを考える問題が多い。地域の特徴や地形の特色などを知り、それが産業や人々の暮らしにどう影響するのかといったことをよく考えながら学習を進めよう。こちらの分野でも選択肢と適語記入の問題は基本事項が多いので、基本をしっかりマスターして取りこぼしのないようにしよう。
[記述の注意点]
「~を踏まえて」・「~に触れながら」など、必ず条件が示されるので、その指示にしっかり従って記述すること。その条件が解答を書くヒントになっている場合も多い。また、字数指定が無いからといって書きすぎるとまとまらずに収拾がつかなくなる恐れがあるので適度な字数を考えること。「行数×25字」程度を目安にしよう。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2024年度「淑徳与野中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数26問中、歴史分野9問・地理分野11問・政治経済分野6問という割合であった。
記号選択と適語記入は基本事項の問題が多いのでなるべく早く済ませよう。2024年度では記述問題の出題がなかった。目を通さなければならない資料も多いので、統計の読み取りなどもよく練習しておこう。
【大問1】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
- ★必答問題
学校教育の歴史を話題に、各時代の人物や出来事について訊かれている。
問1 701年、唐の律令を参考にしてつくられたと考えられている大宝律令が制定された。
問2 資料1・2から、光源氏の嫡子であれば自動的に従五位下の地位につけることがわかる(A)。また、紫式部の時代には遣唐使はすでに廃止されているので、Dは当てはまらない。
問3 ① ザビエルはカトリック修道会のイエズス会を結成した。
② 野田・銚子は江戸時代から醤油の生産が盛んな地域である。
問4 ① 寺子屋では男女の区別なく学ぶことができた。「読み・書き・そろばん」が主な内容だが、図ではそろばんを使っている子は見られない。また、スペイン風邪は明治~大正時代にかけて流行した流行性感冒。よって正解はイとなる。
② 鳴滝塾の創設者はドイツ人医師シーボルト。
問5 自分が選択したい職業の第3位で、雑誌にもしばしば取り上げられているが、社会的な評価ではランク外であることから、選択肢イが合う。
問6 奉安殿(ほうあんでん)は戦前の日本において、天皇・皇后の御真影(写真)と教育勅語を収めた建物のことで、小学校などに設置された。
問7 ア. 第一次オイルショックは1973年。
イ. 東日本大震災は2011年。
ウ. 日韓ワールドカップの開催は2002年。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:13分
- ★必答問題
高知県を話題の中心として、産業や貿易などについて訊かれている。
問1 高知県の東部で太平洋に突き出し土佐湾を形成しているのが室戸岬。
問2 夏の温暖多雨という太平洋側気候の特徴が表れている、図エ。
問3 茨城・宮崎が上位を占めるのはピーマン。高知県では、なすの生産が盛んである。
問4 ① 二つの山の標高差は200mに満たないので、ウが誤り。
② 下流に目を向けて鉄道橋の向こうに国道が通っているのが見えるのは、AかBの位置。右下が下流となるため、流れが左から右になるのはBの位置ということになる。
問5 ① ア. カツオは暖流に乗って北上してくるので、×。ウ. マングローブでカツオを養殖している事実はない。
② B. 高知県の漁獲量を増やすためということなら、カが当てはまる。C. カツオ全体の資源確保という大きな枠で考えればクがよい。
問6 X. 明治時代に日本が海外に輸出していた「割れ物」であるから、磁器・陶器。
Y. 梱包材に使われるくらいであるから、当時の浮世絵の価値は低かったと考えられる。
問7 過疎。逆に都市部は過密になってしまう。
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:7分
前年の出来事や政治のしくみ・選挙などについて訊かれている。
問1 広島
問2 ア. 日本国籍を持たない人には選挙権は認められていない。
イ. インターネットを通じた選挙運動は一部認められているが、投票は行われていない。
ウ. 謝礼を渡すことは公職選挙法で禁じられている。
問3 時代とともに候補者に占める女性の割合は増えている(B→A→C)。
問4 a. 硬貨を発行するのは財務省造幣局である。
b. 日本銀行は政府と銀行とのみ取引を行い、一般の企業との取引は行わない。
問5 新聞社やテレビ・ラジオ局などの報道機関にはメディアを通じて国民に事実を伝える「報道の自由」が認められている。
問6 エ. 電気の供給は民間企業である電力会社が行っている。
攻略のポイント
問題の多くを占める基本事項で点を落とさないようにすること。
2024年度では記述問題の出題がなかった。例年出されていた記述問題は与えられた材料から読み取れることをもとに、自分で考えて書くタイプの記述でやや難しかった。次年度に記述問題が再出されることも予想して準備しておこう。
その他の問題は基本事項が多いので、記号選択や適語記入の部分で時間と得点を稼ぎ、配点の高い記述問題を時間をかけてしっかり考えて答えられる余裕を作ろう。
資料の多さと地図の読み取りが頻出であることにも十分な対処を忘れずに。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
淑徳与野中学校の科目別
入試対策一覧
中学受験のために
家庭でできること
インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは
リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。