淑徳与野中学校 入試対策
2019年度「淑徳与野中学校の社会」
攻略のための学習方法
[試験問題の構成]
大問3つに歴史分野・地理分野・政治経済分野がそれぞれ割り当てられている。総解答数は20~25問ほどで、政治経済分野がやや少なめの出題となっている。
記号選択・適語記入が主で、地理・歴史の各分野で1問ずつ計2問の記述問題が出されるのが通例である。記述問題は70~80字程度で、資料を見てそこから考えられる原因や対策を答えるといった内容が多い。資料を読み取る力と思考力が要求される問題であり、普段から一歩深く考える習慣を持ちたい。
その他は全般的に基本事項の問題が多い、オーソドックスな試験となっている。
[歴史分野]
時代ごとの政権や戦いなど、一つのテーマを題材として各時代について総合的に訊かれている。人物・出来事・文化などの他、歴史に関係した地理なども出題されている。図版などの資料もよく用いられている。資料集などによく目を通しておこう。
この分野で記述問題が1問出されるのが定型である。示された資料から当時の状況を推察し、出来事の理由や社会の様子などを考えるといった問題が多い。各時代の特徴を思い起こし、資料に関連付けてまとめる必要がある。テキストを学習しながら、その人物はなぜそのような行動をとったのか、なぜその出来事が起こりどのような影響を及ぼしたのかなど、よく考える癖をつけよう。選択肢や適語記入の問題は基本事項の質問が多いので、得点源にできる。
[地理分野]
ある県や地域を話題としたリード文を読んで主にその地域の産業や地形について答え、そこに少し一般的な地理の問題も織り交ぜられるという形が多い。和歌山県(2018年度)や埼玉県三富新田(2017年度)などが題材にされた。その地域の地図を使った地図の読み取りの問題が毎年出されている。類似問題でよく慣れておこう。
この分野でも記述問題が1問出される。前述した地図や示される資料などから読み取れることを基に、問題への対策やその地域の特徴などを考える問題が多い。地域の特徴や地形の特色などを知り、それが産業や人々の暮らしにどう影響するのかといったことをよく考えながら学習を進めよう。こちらの分野でも選択肢と適語記入の問題は基本事項が多いので、基本をしっかりマスターして取りこぼしのないようにしよう。
[記述の注意点]
「~を踏まえて」・「~に触れながら」など、必ず条件が示されるので、その指示にしっかり従って記述すること。その条件が解答を書くヒントになっている場合も多い。また、字数指定が無いからといって書きすぎるとまとまらずに収拾がつかなくなる恐れがあるので適度な字数を考えること。「行数×25字」程度を目安にしよう。
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2019年度「淑徳与野中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数23問中、歴史分野8問・地理分野9問・政治経済分野6問という割合であった。
記号選択と適語記入は基本事項の問題が多いのでなるべく早く済ませ、記述に少し多めに時間を残したい。目を通さなければならない資料も多いので、統計の読み取りなどもよく練習しておこう。
【大問1】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:11分
- ★必答問題
元号を話題として各時代の出来事や人物について訊かれている。
問1 645年の中大兄皇子・中臣鎌足らによる政治改革(乙巳の変)の後に定められた「大化」が元号の始まりである。「大化の改新」という呼び方にもなっている。
問2 聖武天皇は国分寺・国分尼寺や大仏などの建立によって仏教で世の中を治めようとした。背景には、度重なる飢饉や疫病の発生、戦などの社会情勢の不安定があった。
問3 アが正倉院に収められている「五弦の琵琶」である。
問4 島原・天草一揆は島原・天草地方(長崎県・熊本県)のキリシタンが天草四郎時貞を頭として起こした。
問5 ①イは大正7年の出来事。
②・③地租改正により、米による物納ではなく土地の価格に応じた現金での納税となった。所有を証明する「地券」が発行された。
問6 元号は、いくつかの候補を有識者に選んでもらい、その中から閣議でひとつに決定する。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:12分
- ★必答問題
城県に焦点を当てた問題。
問1 日本で2番目に広い湖の霞ケ浦と北浦が目印になる。
問3 キャベツは冷涼な高原の気候が適しており、愛知県や群馬県で栽培が盛んである。
問4 ①新橋――横浜間で初めての鉄道が開通した。日本初のホテルは万延元年にオランダ人が開業した「横浜ホテル」。
②新皇を名乗り関東一円を支配したが、平貞盛らによって倒された平将門。
問5 納豆は大豆を蒸した後、納豆菌を付けて発酵させたもの。
問6 地図右下部に紺屋は確認できるが大工町・鍛冶町などは見らないのでエは×。
問7 地図に示された地域の標高はおよそ30m。茨城県は北部を除いて山地は少なく、平地で人が住みやすい地域が多くなっている。
【大問3】政治経済分野
- 難度:やや難
- 時間配分:7分
新聞の見出しを題材に、政治や国際社会での出来事などについて訊かれている。
問1 ① ウ. 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)委員長と韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領による南北首脳会談で板門店宣言が署名された。
② ア 「ソ連」ではなく「フランス」が正解。
イ 「田中角栄」ではなく「佐藤栄作」。
ウ アメリカの核の傘の下にあるNATO加盟国や日本などは参加しなかった。
問2 ①夫婦のみ・夫婦と未婚の子ども・父親または母親と未婚の子どもからなる家族を核家族という。これに単身者も含める場合もある。
② ア・イ・ウは社会保険にあたる。
問3 ① リコール――欠陥のある製品を製造者が無料で回収・修理すること。
クーリングオフ―― 一定の契約に限り、期間内に無条件で契約を解除できる制
度。
オンブズマン――国政監察官制度。国民の訴えに応じて行政を審査し、起訴などの手続きを取る。
② 選挙については公職選挙法に規定されている。
攻略のポイント
問題の多くを占める基本事項で点を落とさないようにすること。
記述問題2問は与えられた材料から読み取れることをもとに、自分で考えて書くタイプの記述なのでやや難しいが、配点はさほど高くないようなのでまずはその他の問題を優先する。その他の問題は基本事項が多いので、記号選択や適語記入の部分で時間と得点を稼ぎ、記述問題は時間をかけてしっかり考えて答えられる余裕を作ろう。
資料の多さと地図の読み取りが頻出であることにも十分な対処を忘れずに。
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