淑徳与野中学校 入試対策
2022年度「淑徳与野中学校の社会」
攻略のための学習方法
[試験問題の構成]
大問3つに歴史分野・地理分野・政治経済分野がそれぞれ割り当てられている。総解答数は20~25問ほどで、政治経済分野がやや少なめの出題となっている。
記号選択・適語記入が主で、地理・歴史の各分野で1問ずつ計2問の記述問題が出されるのが通例である。記述問題は70~80字程度で、資料を見てそこから考えられる原因や対策を答えるといった内容が多い。資料を読み取る力と思考力が要求される問題であり、普段から一歩深く考える習慣を持ちたい。
その他は全般的に基本事項の問題が多い、オーソドックスな試験となっている。
[歴史分野]
時代ごとの政権や戦いなど、一つのテーマを題材として各時代について総合的に訊かれている。人物・出来事・文化などの他、歴史に関係した地理なども出題されている。図版などの資料もよく用いられている。資料集などによく目を通しておこう。
この分野で記述問題が1問出されるのが定型である。示された資料から当時の状況を推察し、出来事の理由や社会の様子などを考えるといった問題が多い。各時代の特徴を思い起こし、資料に関連付けてまとめる必要がある。テキストを学習しながら、その人物はなぜそのような行動をとったのか、なぜその出来事が起こりどのような影響を及ぼしたのかなど、よく考える癖をつけよう。選択肢や適語記入の問題は基本事項の質問が多いので、得点源にできる。
[地理分野]
ある県や地域を話題としたリード文を読んで主にその地域の産業や地形について答え、そこに少し一般的な地理の問題も織り交ぜられるという形が多い。和歌山県(2018年度)や埼玉県三富新田(2017年度)などが題材にされた。その地域の地図を使った地図の読み取りの問題が毎年出されている。類似問題でよく慣れておこう。
この分野でも記述問題が1問出される。前述した地図や示される資料などから読み取れることを基に、問題への対策やその地域の特徴などを考える問題が多い。地域の特徴や地形の特色などを知り、それが産業や人々の暮らしにどう影響するのかといったことをよく考えながら学習を進めよう。こちらの分野でも選択肢と適語記入の問題は基本事項が多いので、基本をしっかりマスターして取りこぼしのないようにしよう。
[記述の注意点]
「~を踏まえて」・「~に触れながら」など、必ず条件が示されるので、その指示にしっかり従って記述すること。その条件が解答を書くヒントになっている場合も多い。また、字数指定が無いからといって書きすぎるとまとまらずに収拾がつかなくなる恐れがあるので適度な字数を考えること。「行数×25字」程度を目安にしよう。
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2022年度「淑徳与野中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数22問中、歴史分野8問・地理分野8問・政治経済分野6問という割合であった。
記号選択と適語記入は基本事項の問題が多いのでなるべく早く済ませ、記述に少し多めに時間を残したい。目を通さなければならない資料も多いので、統計の読み取りなどもよく練習しておこう。
【大問1】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:11分
- ★必答問題
貨幣の歴史を話題にして、各時代の人物や出来事について訊かれている。
問1 Aは富本銭。富本銭以前にも文字などが刻まれていない銀銭が使われていた形跡があるが、日本の正式な貨幣としては富本銭が最古と考えられている。日明貿易で輸入されたBは永楽通宝、江戸時代に広く流通したCは寛永通宝である。
問2 エ(紀元前1世紀)・ア(1世紀)・ウ(3世紀)・イ(5世紀)の順。
問3 イは銀閣(室町時代)、ウは鹿鳴館(明治時代)、エは東大寺南大門(鎌倉時代に復興)。
問4 元が2回にわたって攻めてきた文永の役・弘安の役のことで、まとめて元寇と呼ばれる。
問5 選択肢aが、Yの位置にあった生野銀山の説明として合っている。
問6 資料1では、貨幣に含まれる金貨の量を減らして質を下げていることがわかる。その分、資料2のように発行量を増やしたのである。当時の幕府は財政がひっ迫しており金貨の発行量を増やすことで対処しようとしたが、質の悪い貨幣の流通は物価の上昇を招き、経済を悪化させた。
問7 岩倉使節団が派遣されたのは明治時代である。
問8 2000年7月に沖縄県・福岡県・宮崎県の各地で開催された九州・沖縄サミットのことである。首脳会議は沖縄県・名護市で行われた。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:12分
- ★必答問題
伊豆半島・下田の地図を用いて、地形図の読み取りや産業などについて訊かれている。
問1 ウ. 下田港の右側に果樹園や畑の記号が見られ、地形の説明も合っている。
問2 下田は静岡県の伊豆半島の先端近くにある。
問3 太平洋側の気候に属し、梅雨や台風の影響を強く受けて夏~秋に降水量が多い。気候は暖流の影響もあり温暖である。
問4 ① 遠洋漁業に次いで多いのは沖合漁業。比較的大型の船で200カイリの経済水域内で行われる漁業である。
② ウ. 当該期間において、確かに減少しているので正しい。
問5 ① 日米修好通商条約の締結で来日したのはハリス。
② 資料1では3番茶・4番茶の生産はあまり変わりがないが、1番茶・2番茶の生産が減ったこと、資料2では1番茶・2番茶の価格が高いことが示されている。※に書かれているように、ペットボトルの茶飲料などには安い3番茶・4番茶が使用されており、売れても1番茶のように利幅が多くないことが考えられる。
問6 小笠原諸島の西ノ島近くで海底火山が噴火して新島ができ、その後も噴火が続いて西ノ島と一体化した。
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:7分
前年の出来事を中心に、国際関係なども訊かれている。
問1 ① 資料で取り上げられているのは、映画や音楽などの映像作品を定額で好きなだけ見られる(1本ごとに有料の作品もある)サブスクリプションという形式の動画配信サービスである。パソコンやインターネットに接続されたテレビ、スマートフォンなどで視聴できる。
② 「日本の細菌学の父」とも呼ばれる北里柴三郎は、他に破傷風の血清療法の発見などの業績でも知られている。
問2 ① イ. 文化の日が11月3日、建国記念日が2月11日と逆である。
② 都道府県や市町村など、地方公共団体で制定され、その中だけで効力を有するきまりを条例という。
問3 アはインド、ウは中国、エは韓国である。
問4 ア. 水陸稲の減少幅は2分の1ほどになっているので、合わない。
攻略のポイント
問題の多くを占める基本事項で点を落とさないようにすること。
記述問題2問は与えられた材料から読み取れることをもとに、自分で考えて書くタイプの記述なのでやや難しいが、配点はさほど高くないようなのでまずはその他の問題を優先する。その他の問題は基本事項が多いので、記号選択や適語記入の部分で時間と得点を稼ぎ、記述問題は時間をかけてしっかり考えて答えられる余裕を作ろう。
資料の多さと地図の読み取りが頻出であることにも十分な対処を忘れずに。
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