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桐朋中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2014年度「桐朋中学校の理科」
攻略のための学習方法

 [計算問題]
理科の計算問題は、そのほとんどが典型問題である。算数のように思考力を問われたりする問題は非常に少ない。
つまり、どこかで必ずやったことのある問題がそのまま出てくるのである。そのあたりは、計算とはいえ算数の準備とは違うのである。非常に準備はしやすい。
原則的には、基本テキストの計算問題をこなしてほしい。そして、それはそんなに時間はかからないはずだ。
知識系の問題は、やはり数をこなして、どんどん知識を頭に入れていかないといけない。
一方、計算問題は、難しくて、あまり見ないような問題をやることは時間も無駄だ。難しい問題はみんなできない。理科の計算問題は特にそうだ。
そして、できなくても点数差はつかない。点数差がついてしまうのは、いつもよく見る典型問題を失敗してしまうときだ。
典型問題だけであれば、一か月もあれば終わってしまうであろう。準備にさほど時間もかからない。秋くらいからでも十分挽回できる。
計算問題が不得意な受験生は是非対策を立ててほしい。実際は成績の上がりやすい分野といえる。
 
[知識問題]
 理科で合格平均点を上回れるかどうかの分かれ道は、やはり「知識問題」である。
結局、時間をかけてしっかりと理解し、憶えてきたかどうかというところである。
計算問題や、実験・観察からのデータの読み取り問題はあるが、今年度の問題もそこでは大きな差はつかない。そもそもそんなに問題数がない。
文系科目以上に知識を理解し、憶えているかがポイントなのである。
対策としては、一問一答式の問題集を1冊用意してほしい。
毎日毎日の繰り返しが重要だ。
毎週塾で配られるテキストや、各季ごとのテキストではその期間が終わってしまえば使われなくなってしまうのであまり適していない。
受験の最初から最後まで使えるテキストが欲しいのだ。
ただ、この一問一答式の問題集だが、使い方には注意してほしい。
小学生にこれを渡すと、全く理解もせず、丸暗記で対処しようとする小学生が少なくないのだ。
ひどい場合だと、ページの一番上の答えが○○で、その次の答えが△△だ、といった感じで終えてしまう。そこまでではなくとも、例えば、「低気圧は天気が悪い」ということを問う問題があったとすると、それだけ憶えていても入試には使えないのだ。「なぜ、低気圧だと天気が悪くなるのか?」そこを理解していないと、桐朋が欲しいと考える生徒にはならない。
一問一答式の問題集を使うときは、鳥の絵から鳥の名前などを答えるような、本当に暗記すればよいようなものを除けば、やはり教えていかなければならない。そのうえで、受験生自身の言葉で、例えば先ほどの低気圧の説明などができないといけない。
よく、「基本問題はできるが、応用問題が解けない」という受験生がいるが、そのような場合、結局、単に理解をしていないというだけのことが多い。
「理解する」ということが、どういう状態を指すのかがわかっていない、と言えばわかるだろうか。
「記憶した」=「理解した」ではない。
「理解した」というのは、受験生の自分自身の言葉で説明ができるようになったということである。

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2014年度「桐朋中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

全体的に難易度に差がなく、フラットな感がある。合格者平均点までの「マイナス18点」にあたるであろう問題を、難易度からはかって必答から外した。
よって、必答と書かれた問題ができれば、合格者平均点に届く計算である。すると、理科知識はほとんど出来ていないといけないレベルのものばかりだ。
少しでも外したり、ミスすると痛い。

【大問1】 物理分詞(振り子)

  • 時間配分:7分

問3を除けば、どこかで必ずやっている典型問題。もしできなければ、まだ基本テキストがマスターできていないということ。
問1 基本問題。必答。
問2 基本問題。必答。
問3 重心が下がるわけだが、やはり難易度は上がるであろう。
問4 基本問題。必答。
問5 基本問題。聞いていることは振り子の周期についての基本問題なのだが、突然算数っぽい問題がでてきた。あまり解いたことがないといえばないが、難しくはないであろう。必答。
問6 振り子の速さ。必答。

【大問2】化学分野(気体の発生)

  • 時間配分:7分

すべて基本問題と典型問題
問1 基本問題。必答。
問2 ムラサキキャベツ液。細かな変化まで言えないとだめ。基本問題。必答。
問3 典型問題である。あまりにもよくやる問題といえる。理科の計算問題はそのほとんどが典型問題。知識のように細かいことが聞かれるわけではない。どこかで必ずやったことのある問題が出されるのである。準備はしやすい。よってできないといけない。この問題くらいが今年の合否を分けるところかもしれない。
問4 基本問題。必答。

【大問3】生物分野(消化)

  • 時間配分:7分

一応、実験・観察・データの読み取りとして出した問題であるが、その結果も含め、有名すぎる実験であるので、知識だけで解けてしまう。難易度は低い。
ここが今年の合格者平均点の上昇の原因だろう。
問1 基本問題。人体は似たようなものが多く、覚えにくいところがある。どのくらい理科知識が入っているかがよくわかる分野だ。必答。
問2 基本問題。必答。
問3 基本問題。必答。
問4 基本問題。本来的には、図3の読み取り問題であるが、結論は当然知っていないといけない問題。
問5 40℃付近でゆるやかな曲線を描くのは少し難しいであろう。
問6 これも図4から読み取り実験観察問題であるが、結論は知っていないといけないレベル。必答。

【大問4】地学分野(気温)

  • 時間配分:9分

4つの大問の中では意外ではあるが、もしかすると一番難しいかもしれない。最後のデータの読み取りも少し難しい。
問1 基本問題。必答。
問2 地温ではなく気温のデータというところが実は難しい。間違えやすい。
問3 [a]はやはり間違えやすい。
問4 データ読み取りであるが、難しくはない。必答。
問5(1) 基本問題。必答。熱帯夜。夏日・真夏日・猛暑日、また冬日・真冬日、間違えなく覚えておこう。夏のほうは憶えやすいはず。
(2) 難易度からして、この問題がぎりぎりできなくともOKくらいになるであろう。しかし、データの読み取りなので、答えは表にある。できてはほしい。

攻略のポイント

大問の後半に進むほど、実験観察問題の読み取りなど時間がかかるものが並んでいるので、大問1から順番に解いていく形がよいであろう。理科はえてしてそのような順番に並べてくれている。あまり解く順番は気にしないでよい。あえて選ぶならば、得意な分野からくらいでいい。
合格者平均点が高めである。出題されている知識などはほとんどできていないと合格は厳しいと思われる。
時間はさほどかからないと思うので(当たり前すぎることではあるが)時間終了まで何度も見直しをしよう。

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