中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

早稲田中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「早稲田中学校の国語」
攻略のための学習方法

【問題構成】

大問は物語と論説文の2題というのが定形となっている。文章量は2018年度では約12000字にもなったが、2023年度は約8400字であった。

問題数は最新年度では18問であった。そのうち、記号選択10問・記述2問・書き抜き3問と漢字・その他という構成である。例年、記述問題は30~50字ほどでまとめるものだが、制限字数の幅が5~10字ほどしかないので、指定の字数にうまく収める難しさが生じてしまっている。

時間は50分なので十分足りるのだが、素材文自体がやや難しかったり、設問にも難しいものが織り交ぜられていたりと、簡単な試験ではない。時間を充分使ってやや難しい問題をじっくり考える試験であると言える

 

【文学的文章の読解】

家族や友人との関わりを描いたものが多く見られる。また、フィクションとしてユニークな設定の物語も用いられる。

例えば2017年度では、主人公は車である。車の目から、その所有者家族やその友人の言動・隣家の車との会話などを通して、周囲の人間、さらには車の気持ちまでもが描かれている。多分に想像力を要する問題である。読書経験の中でも、現実に近い設定のものやSF・ファンタジーのような時空を超えた壮大なものなど、様々な書物や多様な設定・形態の小説に多く触れておくことが、このような問題では力となるだろう

ともあれ、まずは長文読解の基本的な力をつけることが第一である。時間・場所・登場人物などの変化で場面の変わり目をチェックする。人物の性格も考慮し、その言動や情景などから、心情を理解する。あらすじをまとめ、誰のどんな気持ちを描いた話なのか・主題を考える、といった基本の取り組み方を練習しておこう。

 

【説明的文章の読解】

国際化・日本文化・哲学など、幅広いテーマの文章が使われている。

選択肢問題でも記述問題でも、要点・要旨がしっかり見抜けているかどうかがポイントになる。論理的文章の読解の基本をしっかり身に付けよう。

段落の整理。形式段落を意味段落でまとめ、小見出しをつけるとわかりやすい。段落のつながりをよく確認しよう。各段落の要点を傍線などで目立つようにしておく。要点をまとめ要旨を把握する。おおまかに要約も考えておくと良い。問題を多くこなして論理の流れを正確にたどれるようになっておこう

 

【選択肢問題と記述問題】

選択肢問題は、似たような選択肢で紛らわしいとか文が長すぎて手間がかかるとか、いわゆる意地悪な選択肢ではない。しかし、素材文の細かい部分まで正確に読み取れていないと正解できない問題が多く、また、正解をあるだけ選びなさいといった全体を正確に読むことが必要な設問も多い。

選択肢問題のコツというよりも、読解力そのものが必要な問題という印象である。類似問題を多くこなすことはもちろんだが、本文を細部まで正確に読み取る注意力も十分に高めておきたい。

記述問題は2023年度では40~50字以内・25~35字以内という、その差10字の範囲内でまとめる問題になっており、字数調整に慣れておかなければならない。問われる内容は、傍線部近くだけ読んでも答えられないものが多い。次の場面や、さらに先の段落、全体のテーマなども含めて答えを探さなければならないものがある。

要点のまとめや気持ちの変化の流れなど、やはり読解がしっかりできていることが重要となる。「自分の考えを述べよ」といった論説タイプの記述ではないので、本文をしっかり読めていれば得点できる。過去問で慣れておかれたい。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2023年度「早稲田中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

文章量は2題合わせて約8400字。ただし総解答数は18問しかないので時間は十分にある。記述問題も35字とさほど重いものではない。素材文の細部まで見落としのないように正確に読み取り、選択肢問題でも注意を怠らず、正確に読み着実に答える。過去問で時間の感覚をつかみ、確実な読解を心がけるようにしたい。

【大問1】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:27分
  • ★必答問題

本当の父親とその友人である主人公(タケパパ)とともに暮らす小学生の暮らしを通して、「フツー」とは何かが語られる。

問1 ⅰ. 父親である英弘が憲弘のことを「思いやりのある子」「空気を読める子」と評価している。その二点をまとめた「思いやりが合って空気を読める子」を書き抜く。

          ⅱ. 英弘の心無い言葉に怒りを覚えた主人公だったが、実の息子である憲弘が父親に怒りの視線を向けているのを見て、自分は面に出さずに済んだのである。

問2 美佳子の考えとして、女性は「家の中の仕事を担当する人」であるのが「フツー」だという古い価値観を持っており、その女性である自分が料理をうまくできないことを恥ずかしいと感じてしまっている。

問3 主人公は、フツーかフツーじゃないかのとらえ方は人それぞれであり、誰もが誰かから見ればフツーじゃない存在なのだから、「フツーじゃない」のが当たり前であると言いたいようであるから、選択肢アが合う。

問4 子どもの世話も十分にできず細かな心遣いもできないが、人それぞれの違いを認め

て受け入れられる柔軟さを持っていることが、その言動からわかる。

問5 本当の父親と父親役の人と一緒に暮らす生活を当たり前に受け入れ、どちらに対しても親子の情を持っている。

問6 やや特殊な現状の生活を「フツー」に受け止めていた憲弘だったが、「フツーじゃない」自分たちを肯定してよいのだという大人たちの会話を聞いてとまどいを覚え、「フツー」なのは自分だけだったのかと、「真面目に・残念そうに」つぶやいたのである。

問7 子どもにはまだむずかしい会話を聞いて「真剣に・残念そうに」つぶやく憲弘を、三人はほほえましく感じて笑っている。

【大問2】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:23分

エコトーンとしての人里の考察を通して、失敗するまで気づかない人間の浅はかさに警告

を発している。

問1 a. 様相  b. 特異  c. 奪(えば)

問2 ウ. エコトーンとは「環境の状態が移行する場所」で、「それまでそこにあった姿の自然の再生、更新の場として存在している」とある。

問3 人間が自然の巻き返しを嫌い、自然の論理を徹底的につぶしてしまった結果出来上がるのが「人里もどき」であるから、選択肢アが合う。

問4 昔の生態学は「予定調和的なバランスがあって、自然はそれを目指して動いている」という「自然のバランス」が強調されていた、とある。

問5 個体それぞれが利己的にふるまう結果として種族が維持され進化が起こるのであって、「自分たちの種族を保存するため」(選択肢)ではないと考えれば、選択肢を選べる。

問6 「賢く利己的」を考えて、その逆を答えとすればよい。動物たちは先を読み、「どうも損になりそうだと思ったら、もうそれ以上進まない」のに対し、人間は「利己的にふるまい過ぎてしっぺ返しを食ったときに、やっとそれをやめる」ので「浅はか」だというのである。

攻略のポイント

まず、文量の多い素材を読むスピードが欲しい。問題数は少ないので考える時間の余裕はある。本文に注意深く目を通し、ポイントを見逃さないように正確に読む。解答のテクニックというよりもまっとうな読解力が求められているようである

記述問題は字数指定の幅(5~10字)が狭いので、過去問で範囲内にまとめる感覚を養っておこう。

素材文・設問の難易度がやや高めではあるがクセの無い試験なので、他の難関校の問題なども利用するとよいだろう。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

早稲田中学校の科目別
入試対策一覧

中学受験のために
家庭でできること

インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは

リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。

TOP

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。