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早稲田中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「早稲田中学校の理科」
攻略のための学習方法

早稲田中の理科の得点は、40点満点(算数・国語は60点満点)で、今年度の合格者平均は約8割。昨年大幅に易化し、本年度も昨年同様の難易度であった。知識を中心とした標準レベルの問題も多いが、考察力・計算力を問う問題も見られる。実験や観察に関する説明文やグラフ・表・図をしっかり読み取らないと解けない問題も出題される。基本知識の定着はもちろんのこと、秋以降には、過去問や出題傾向に近いタイプの問題の演習も十分に行って頂きたい。多少レベルの高い問題も想定して演習に取り組んで欲しい。

<分野毎の学習法>

生物分野 本年はモンシロチョウについての出題であった。知識問題中心で、思考力が試される設問も見られた。近年では、メダカ・コロナウイルスについて・植物の光合成・食物連鎖・花と遺伝子等の出題が見られた。この分野の学習法としては、まずは生物すべての分野について基本知識をしっかり身につけて頂きたい。植物・動物ともに、資料集や図鑑で姿・色などを確認しながら学習を進めることも大切である。ウイルスと感染症・環境問題など生活に関連した内容の出題にも注意が必要。光合成・蒸散などの植物の働き・だ液など人のからだの働きに関しては、実験や観察を通して考えさせる問題の演習をしっかり行って欲しい。

地学分野 本年度は火山噴火についての出題で、やや細かい知識問題や計算問題も見られた。地震に関する出題であった。近年では、地震波の伝わり・プレートと地震・地層・化石とプレート・天体に関する出題が見られた。今後も地震・火山・地層・岩石・天体・気象など幅広い単元からの出題が予想されるが、火山噴火・プレート・地層・地震と同傾向の出題が近年相次いでいることには注意が必要である。台風・フェーン現象・日食や月食・金星の見え方なども出題の可能性があり力を入れて学習すること。

物理分野 本年は熱の伝わり方に関する出題であった。計算問題もあったが、それほど難度の高いものではなかった。近年では、電気・光と音・LEDと手回し発電機・滑車などについての出題が見られた。今後も力のつり合い、電気、光、熱を中心とした出題が予想される。この分野の学習としてまずはてこ・滑車・浮力など力のつり合いに関する計算問題練習に時間をかけたい。多少難しめの問題にもチャレンジするとよいだろう。電気に関しては、豆電球の明るさはもちろんのこと、LED、手回し発電機、電磁石、電熱線の発熱などの演習もしっかり行うこと。光については、鏡による像を中心に学習すること。また熱量の計算問題はやや難しめの問題も想定して練習すること。

化学分野 今年度は水素と酸素の反応がテーマの出題で、グラフの読み取りと計算問題が中心であった。計算問題はそれほど難度の高いものではなかった。近年の出題を見ると、水溶液の性質と判別・溶解度・中和反応などの出題が見られた。計算問題を含む出題になることが多い。この分野の対策としては、気体や水溶液の性質、指示薬の色の変化などについて基本知識を確実に固めた上で、計算問題の練習に時間をかけたい。溶解度・燃焼・水溶液と金属の反応・中和、いずれもレベルの高い問題を含めて演習をしっかり行って欲しい。

早稲田中で合格点を取れる力を身につけるためには、まずは夏休み中までに各分野の基本の学習を終えておきたい。そのうえで、9月以降は入試問題と同タイプの総合的な問題演習にも時間をかけて欲しい。もちろん9月以降でまだ苦手な単元に関してはさらに力を入れて定着させる必要がある。9月以降の模試や総合的な演習は、まだ仕上がっていない分野を見つける絶好のチャンスでもある。できていない問題については、なぜ間違えたのかの分析をしっかり行い、苦手分野の克服につなげて欲しい。

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2024年度「早稲田中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は4、小問数は20で40点満点。試験時間は例年通り30分であった。
記号選択問題、計算問題、適語を答える問題が中心で、グラフを描く問題も見られた。
今年度に関しては、記述問題はなかった。
実験・観察の説明や表・グラフ等を読み取った上で考えるタイプの問題が中心。30分という時間は少し短く感じられるであろう。問題・グラフ・図の読み取りをあせらず落ち着いて行えるかどうかが攻略のためのポイントとなろう。

【大問1】 地学 火山の噴火

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問1 想定される災害について地図上に示したものは「ハザードマップ」。大雨や火山噴火に関連して出題される可能性の高い重要用語
 
問2 表を見ると、火山Aは「火山灰が届く範囲がせまい」、火山Bは「火山灰が届く範囲が広い」とあるので、噴煙の高さは火山Bの方が高い。火山Aはなだらかな形の火山で、火山Bはドーム状の火山で、火山Bの方が激しい噴火をする。

問3 火砕流には火山灰や噴石の他に大量の火山ガスが含まれている。このガスが浮かびあがろうとするので、摩擦力が減り、火砕流が斜面を下る速さが速くなる。

問4 岩石をスケッチした絵の選択問題。火山Aの岩石は火山岩であり、「黒っぽい」という表現から玄武岩であると考えられる。岩石を拡大した様子は、玄武岩などの火山岩は斑状組織、深成岩は等粒組織である。

問5 北西の風なので、火山灰は南東方向に広がる。秒速9mの風に乗ると、2時間では、9×60×120÷1000より、火口から64.8kmまでの範囲に火山灰が降り始める。

火山の噴火に関する出題。問4までは火山の形状や特徴、岩石の特徴などやや細かい知識問題が並んでいる。細かい知識問題は早稲田中入試の特徴の一つである。問5に計算問題が見られるが、難問ではない。

【大問2】 生物 モンシロチョウ

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

問1 モンシロチョウの卵から成虫まで成長する過程についての選択肢問題。間違いやすいのは幼虫の脱皮の回数。1令から4回脱皮して5令までなり、その後さなぎになる。

問2 モンシロチョウはさなぎで冬越しする。卵で冬越しするのは、オオカマキリとトノサマバッタ。

問3 再度つかまえた50匹の1/5にあたる10匹に標識がついているので、つかまえた50匹はこの地域のモンシロチョウの1/5であると考えられる。

問4 再度つかまえるまでに10日かかったことから、標識をつけたモンシロチョウが死ぬなど減っている可能性がある。この場合、標識をつけている割合が1/5より小さくなるので、この数値をもとに計算すると、モンシロチョウの数は多くなる。より正確な調査をするためには、再びつかまえるまでの日数を10日より大幅に縮めればよい。

モンシロチョウに関する出題。前半は基本的な知識問題。後半は中学入試で時々見かける内容であるが、思考力が求められる。

【大問3】 化学 水素と酸素の反応

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

問1 グラフより50㎤の水素に対して25㎤の酸素を加えると残った気体がなく、水素:酸素=2:1で過不足なく反応することがわかる。従って、100㎤の水素と50㎤の酸素が反応し、20㎤の酸素が残る。
  
問2 酸素50㎤に対して水素を加えていったときの残った気体を表すグラフを作成する問題。

問3 窒素は反応に関係しない。水素40㎤と酸素20㎤が反応するので、酸素が20㎤、窒素が20㎤、合わせて40㎤残る。

問4 水素と酸素の体積の合計は初め100㎤だったので、31.2㎤が反応により減っている。水素と酸素は2:1の体積比で反応するので、酸素は31.2÷3より10.4㎤であることがわかる。従って、10.4÷50×100より20.8%。

問5 ACはいずれも水素40㎤と酸素20㎤で反応するので、生じた水の重さが等しくなる。

水素と酸素の反応についての出題。グラフを読み取った上での計算問題が中心であるが、難度の高い計算問題は見られない。「過不足なく反応するときの水素と酸素の比が2:1である」ことの判断ができるかどうかがポイント。

【大問4】 物理 熱の伝わり方

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

問1 (a)伝導による熱の伝わり。金属は木よりも熱を伝えやすい。
    (b)放射による熱の伝わり。キャンプファイアの火による熱も太陽による熱と同様に放射で伝わる。

問2 浴槽の形・大きさ以外に、実験開始時のお湯の温度・水の量(重さ)をそろえておく必要がある。

問3 ふたをすることにより、お湯が「蒸発」しにくくなる。

問4 34℃の残り湯と同じ量で10℃の水を接触させると、水の温度は22℃になる。
10℃から40℃まで30℃あげるのと、22℃から40℃まで18℃あげるのを比べると、18÷30=0.6より、40%へらすことができる。

問5 操作1で、AXは22℃になる。
    操作2AYは16℃に、BYは28℃になる。
    操作3BYは22℃になる。
    操作4では28℃のXと22℃のYを接触させることになるので、XYを混ぜた水の温度は25℃になる。

熱の伝わり方に関する出題。後半の計算問題は、同じ重さ同士のお湯や水を接触させているので、接触した後の温度は平均値なる。従って難しい熱量計算はないので、それほど難しい処理にはならない。

攻略のポイント

早稲田中学の理科のここ数年の問題を見ると、知識・思考力・計算力いずれも標準もしくはそれ以上のレベルが要求される問題が並んでいる。また、30分という試験時間に対して問題数は決して少なくはないので、時間の使い方も勝負を分けるポイントとなる。ただし、昨年度・今年度と続けて、やや細かい知識問題が見られるものの、難しい計算問題や難度の高い考察問題はほとんど見られず、合格者平均点は約8割と高得点勝負になっている。来年度以降は反動で難化することも十分考えられるので、以下の対策をしっかり行って欲しい。
本校の理科を攻略するため対策としては、まずは各分野の知識を確実に固めることが必要不可欠である。テキスト・資料集・図鑑などを利用し、知らないことが出てきたら調べ覚えるという姿勢が大切である。夏休みを目標に、早い段階で各分野の基本をしっかり固めたい。その上で、秋以降はリード文や実験結果の図、表、グラフを基に考えるタイプの問題や、計算問題の練習を十分に行いたい。難度が高い問題を想定して問題演習に力を入れて欲しい。

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