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出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2014年度「早稲田中学校の理科」
攻略のための学習方法

[計算問題について]
【大問1】→【大問2】→【大問3】→【大問4】と後ろに進んでいくほど難易度が上がり、時間もかかる。
よって、【大問1】から順に進めていけばよい。
【大問1】のように「理由」を聞かれている問題は、理科知識が基本となっているわけだが、考えさせることに重点を置いている。
よって、「よくわからない、知らないから」ととりあえず選ぶといったことはよろしくない。
国語でやるような「消去法」など、まず解答としてふさわしくないものを外していくなどして、ふさわしいと思われるものを、選択肢の一つ一つよく考えて解いていってほしい。
 
[理科の知識問題について]
理科は結局、「物理・化学・生物・地学」どの分野に偏ることもなく、全般的な理科知識が合否を分ける。
これは計算問題と違って、数をこなしていくしかない。どんどん覚えていこう。
準備としてはやはり、一問一答式の問題集を使っていきたい。受験の最後まで使えるものがふさわしい。
本当に何度も何度も繰り返し、100%頭に入れておいてほしい。
ただ、一問一答式の問題集は、勉強の仕方に注意をしてほしい。
そのままの丸暗記では模試はともかく、入試では役に立たないのである。「理解」をしながら覚えていないといけない。
例えば、今年度の問題だと、典型的なのは【大問3】であろう。
天体の問題はえてしてそうではあるが、丸暗記そのままでは役に立たない。
問2も夏の大三角の知識は当然必要であるが、それがどのように位置しながら動いていくかを理解していないといけない。
また問3は、午後6時ということは地平線の下に太陽が位置して、その後を大三角が追っているということを、また図形的に理解していないといけない。
もはや暗記だけではどうしようもない。
できるようにするにはどう進めていけばいいのか。「理解」できたというのはどのレベルなのか。
それは生徒自身の言葉で、説明ができるということである。答えが言えるだけでは話にならない。
一問一答式の答えのほうからその現象を説明できるようにしたり、天体系の問題なら、なぜその答えになるのかを説明できるようにしておきたい。
その一問一答式の問題だけ解けておしまいということにしないよう注意が必要だ。
説明できるということが、応用問題を解ける、入試に耐えうる力を持っている、ということになるのだ。
 
[学習の姿勢]
常に「なぜ?」は追及してほしい。
今年度では、もちろん【大問1】や【大問2】の問2はそのままといえるが、理由を聞いている。知識の丸暗記ではだめなのだ。
「なぜ、そうなのか?」を出来るだけ追求してほしいのだ。
「受験勉強」とは、世の中にあるイメージノような「つめこみ勉強」では決してない。
さらに、これも注意してほしいのだが、単にわからないことを先生に質問すればいいという姿勢ではよくない。
聞く前には必ず自分自身で考えてほしいのだ。質問の負の面として、質問をすると、質問を発した瞬間からその質問した本人はその問題を考えなくなってしまうということがある。受け身の勉強になってしまうことに要注意だ。

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2014年度「早稲田中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

理由を答えさせるなど、理科知識についてもただ単に知識を問う問題とはなっていない。考えさせるものになっている。
通常の勉強から、「なぜ?」を問うような勉強の姿勢が求められているといっていいであろう。
しかし、時間は少なめである。もし、時間が余るくらいだとすると、まだ考える時間が不十分で、選択肢を簡単に選んでしまっているせいかもしれない。

【大問1】 生物分野(発芽)

  • 時間配分:7分

問1から問3までが、生物の発芽・成長の理由を聞いている。
受験勉強の中でそのまま学習したことはないであろう。しかし、学習したことが必ずヒントになっている。
勉強を丸暗記でやり過ごしてきたか、考えながら勉強してきたかが問われる。
今年度は【大問1】の問1~問3と【大問3】の問3~問5、この6問からどれだけ正解できたかが合否を分けているはずだ。
この6問中半分はできていないといけないだろう。

問1 半分常識で判断するしかないが、だからこそ、どのように発芽で根や芽が出ているかをイメージできているかが大切。
問2 発芽のときの呼吸は一度は聞いているはずである。実験問題で頻出である。
問3 酵素が働くときに手気温があることが思い出せたかどうかというところである。
問4 典型問題。必答。
問5 (a)と(b)は必答。光として基本問題。必ず聞いているものとなっていないといけない。(A)は入れにくかったのではないだろうか。

【大問2】化学分野(物質の性質)

  • 時間配分:7分

【大問1】よりは、知識を単純に聞いている。難易度は低い。
問1 イメージとしては逆になっているのではないだろうか。やっていないと厳しいだろう。
問2 「イとウ」ははずすとして、「エ」は断面が円だと表面積が小さくなり、逆に冷えにくくなる。
これは生物が寒冷地だと体型が丸くなるのと同じである。生物のほうで聞く話を思い出せるかということもあるだろう。
問3 基本問題。必答。
問4 基本問題。「スチールウールが鉄なのになぜ燃えるのか?」は、授業で教えていないといけない問題。
(授業の進展上、どうしても「鉄はなぜ燃えるか?」は説明する授業にならざるを得ない。教えていなければ、ただ単に知識を詰め込む授業になっていると思われる)
問5 典型問題。必答。
問6 基本問題。必答だ。ミスなく解いてほしい。

【大問3】地学分野(星の動き)

  • 時間配分:7分

「天体の動き」は理科の知識の分類に入るが、ただの丸暗記では入試の問題には対応できない。
「なぜ、そうなるのか?」を理解しつつ憶えていかないとだめなのである。問3~問5が合否を分けるレベルだと思われる。
問1 基本問題。必答。大三角の配置と二等辺三角形。
問2 基本問題。必答。
問3 「午後6時に、沈みそうな状態なので・・・」で、理解できないといけない。暗記だけでは解けない。
問4 「星座の季節とどこにあるか?」これも暗記は基本にあるわけだが、理解が必要。
問5 月の動き。典型問題だ。

【大問4】物理分野(実験観察データの理解)

  • 時間配分:7分

実験観察問題であるが、難易度は高くはない。できていないといけない。
問1 比較実験の基本問題。必答。
問2 基本問題。必答。
問3 おなじく比較実験の基本。必答。
問4 データの読み取り。(a)と(b)はさほど難しくないだろう。必答。(c)は少し難しいかもしれない。

攻略のポイント

【大問4】は優しい。対して、【大問3】は計算があり、かつ量も多い。
難易度・時間のかかる順で並べると、【大問4】→【大問2】→【大問3】→【大問1】といったところであろう。
見た目でやさしさが判断できる【大問4】をはじめにやって、その次に【大問2】。ここまで素早く済ませて、【大問1】と【大問3】に時間をかけて、ミスなく仕上げたい。
【大問3】は難易度でいうとやさしいのであるが、それだけに素早く正確にできたかどうかで大きく差がついてしまう。
ミスは多くとも1問までであろう。

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