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出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「早稲田中学校の理科」
攻略のための学習方法

[計算問題について]
【大問1】→【大問2】→【大問3】→【大問4】と後ろに進んでいくほど難易度が上がり、時間もかかる。
よって、【大問1】から順に進めていけばよい。
【大問1】のように「理由」を聞かれている問題は、理科知識が基本となっているわけだが、考えさせることに重点を置いている。
よって、「よくわからない、知らないから」ととりあえず選ぶといったことはよろしくない。
国語でやるような「消去法」など、まず解答としてふさわしくないものを外していくなどして、ふさわしいと思われるものを、選択肢の一つ一つよく考えて解いていってほしい。
 
[理科の知識問題について]
理科は結局、「物理・化学・生物・地学」どの分野に偏ることもなく、全般的な理科知識が合否を分ける。
これは計算問題と違って、数をこなしていくしかない。どんどん覚えていこう。
準備としてはやはり、一問一答式の問題集を使っていきたい。受験の最後まで使えるものがふさわしい。
本当に何度も何度も繰り返し、100%頭に入れておいてほしい。
ただ、一問一答式の問題集は、勉強の仕方に注意をしてほしい。
そのままの丸暗記では模試はともかく、入試では役に立たないのである。「理解」をしながら覚えていないといけない。
例えば、今年度の問題だと、典型的なのは【大問3】であろう。
天体の問題はえてしてそうではあるが、丸暗記そのままでは役に立たない。
問2も夏の大三角の知識は当然必要であるが、それがどのように位置しながら動いていくかを理解していないといけない。
また問3は、午後6時ということは地平線の下に太陽が位置して、その後を大三角が追っているということを、また図形的に理解していないといけない。
もはや暗記だけではどうしようもない。
できるようにするにはどう進めていけばいいのか。「理解」できたというのはどのレベルなのか。
それは生徒自身の言葉で、説明ができるということである。答えが言えるだけでは話にならない。
一問一答式の答えのほうからその現象を説明できるようにしたり、天体系の問題なら、なぜその答えになるのかを説明できるようにしておきたい。
その一問一答式の問題だけ解けておしまいということにしないよう注意が必要だ。
説明できるということが、応用問題を解ける、入試に耐えうる力を持っている、ということになるのだ。
 
[学習の姿勢]
常に「なぜ?」は追及してほしい。
今年度では、もちろん【大問1】や【大問2】の問2はそのままといえるが、理由を聞いている。知識の丸暗記ではだめなのだ。
「なぜ、そうなのか?」を出来るだけ追求してほしいのだ。
「受験勉強」とは、世の中にあるイメージノような「つめこみ勉強」では決してない。
さらに、これも注意してほしいのだが、単にわからないことを先生に質問すればいいという姿勢ではよくない。
聞く前には必ず自分自身で考えてほしいのだ。質問の負の面として、質問をすると、質問を発した瞬間からその質問した本人はその問題を考えなくなってしまうということがある。受け身の勉強になってしまうことに要注意だ。

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2015年度「早稲田中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

30分で大問4つなので、そんなに忙しくはないであろう。難しめの計算問題は一度飛ばしておいて、いったんまで終えてから返ってきた方がよいと思われる。計算問題は数が多く難しい問題が入っている。しかし、知識問題ではさほど差はつかないと思われるので、計算問題は重要だ。高いレベルの計算問題まで準備して入試にあたらないといけない。

【大問1】 地学(天気)

  • 時間配分:7分

問1 放射冷却と風との関係は聞いたことはないであろう。これはできなくともよいであろう。
問2 基本問題。必答。
問3 基本問題。必答。
問4 基本問題。必答。
問5 一般的に天気図からの読み取りは正答率が低くなる。この問題も勉強して準備するというのはなかなか難しい。普段から、言われたことを暗記ではなく、考えながら学習してきたかどうかが問われる。考えさせる指導を受けてきたかどうかがポイントなのである。
問6 問5に同じ

【大問2】化学(密度)

  • 時間配分:7分

理科の計算問題はそのほとんどが典型問題である。算数のように考えさせる問題ではなく、いつかどこかでやった問題が出題されるのがほとんどなのであるが、今回の実験データからの計算はあまり経験がないことであったろう。

問1~5
 表から食塩36gのところで変化が起きていることが読み取れるか否かがポイントである。これができないと次からが続かない。2は高得点の生徒と全くできなかった生徒で大きく分かれてしまったのではないだろうか。
このような問題ができるようになるには実は塾で展開されているような講義型の授業ではだめなのである。講義型の授業でわからなかった生徒ができるようになるということはないといっていい。
まず、文章を読ませ、わからないところがあればそこは解説。それ以上は生徒の頭で理解できたことを聞く側がまとめてあげて、生徒自身に気づかせる形でないと本当の理解には到達しない。わからせる話では理解はできないのだ。

【大問3】物理(てんびん)

  • 時間配分:7分

難しめであるが、典型問題である。カリキュラムの中で出てきたとき、きちんとできるようにしてきたかどうかということである。

問1 基本問題。必答。
問2 基本問題。必答。
問3 3では正答率は一番低いであろう。
問4 基本問題。必答。
問5 決して難しい問題ではない。できなくてはいけない。必答。

【大問4】地学(天気)

  • 時間配分:7分

知識問題と典型問題ではない計算問題の出題である。

問1 樹林の知識は弱い生徒が多い。弱点だと分かっている生徒はしっかりまとめて頭に入れておこう。必答。
問2 条件をしっかり読まないと間違えてしまう。
問3 問2ができている生徒はこちらもできるだろう。
問4 知識とは言い切れない。
問5 3問の計算の中では一番正答率は高いであろう。必答。

攻略のポイント

①知識問題
 まず理科は知識問題を固めることが第一である。難しめであるが、一般的な受験カリキュラム内の知識から聞かれている。単純に勉強してきたかどうかということなので、差はつきやすい。一問一答式の問題集でなるべく早めに知識は固めていってほしい。

②計算問題
 理科の計算問題はそのほとんどが、典型問題であり、やったことのない計算問題が出る確率は低い。そこは算数のように思考力を問いたいわけではない。
2も難しめであるが、結局は化学の比例計算である。過去問を進める上では、ただ単に正答が出ることで、終わりにするのではなく、説明できるレベルまで上げていかないといけない。でなければ、今年の個の問題はできるが、少し変化すると出来ないことになりかねない。
3もレベルは高いが、今年の計算問題の中ではやったことのある人が一番多かったのはこれになるであろう。できるようにして受験を迎えたい。
4は典型問題とはいえない。しかし、難しいとも言えない。問題文をしっかり理解できるかどうかである。
2と3がしっかりと取れるように準備しておくべきである。

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