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早稲田中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「早稲田中学校の社会」
攻略のための学習方法

[地理分野]
日本の地名・地勢や気候、各地の産業の特色などの基本的事項について広く出題されている。
漁業・食糧危機といったあるテーマに沿った出題や、九州・北海道といったひとつの地域にスポットを当てた出題などがある。
地図やグラフ・統計資料を読み取って、その分野や地域についての総合的な知識を問う、というような問題が多いので、地図・白地図や資料集を常に活用して知識をまとめておくようにする。
また、貿易とのつながりで世界地理が多く出題される傾向にあるので、日本地図だけでなく世界地図にも親しむためにも、白地図で位置や周辺地域との関連も見ておきたい。
 
[歴史分野]
各時代から出題されている。
問題の形式も、ある分野の時代の流れを追うものや、一つの時代にポイントを絞って問うもの、いくつかの歴史的な事柄で小さく区切って訊いてくるもの等、さまざまである。
歴史分野でも、史料が多く用いられる。何の史料かがわかっていないと答えられない問題もあるので、資料集でたくさんの史料に触れておきたい。
また、外交史・文化史のように多少マイナーなくくりで流れを追う問題も出されることが多いので、年表で分野ごとに流れをまとめて覚えておくと良い。
重要事項の年代もよく訊かれるので、ここでも年表を活用して総合的に頭に入れるようにしたい。

[政治分野]
この分野では、難解な細かい知識を問われることはない。
基本事項がしっかり頭に入っていれば対応できる。
「日本国憲法」「三権の仕組み」など、基礎的な知識をしっかり固めておく。
また、この分野と関連して時事的な問題が出されることが多いので、新聞・ニュースでその時々の話題の出来事をチェックしておく。

[まとめ]
高偏差値の学校の試験であり、難しい問題も散見される。特に、選択肢の問題にはテキストレベルを超える問題もみられ、最新の情報を必要とされる設問も多い。テキストを一通りマスターしたら、ハイレベルの教材でさらに細部の知識まで補強しておきたい。
本文や資料の文が多めだったり、本文から答えとしてふさわしい部分を抜き出したり(平成25年度)と、国語の読解力が必要とされるような部分がある。また、時代ごとに並べ替えたり、○×の正しい組み合わせを選んだりと、正確な知識がないと答えられない設問もある。
テキストをまずはマスターし、問題集で確認する。資料を読み取る問題が頻出なので、地図・白地図・資料集でさらに知識を確実なものにする。年表を使い、体系的に整理する。重大ニュース集で近年の社会的な出来事を把握しておく。
社会の基本的な学習方法で正確な知識を身につけておくこと、そのうえでもう一段階高度な学習でさらに詳しく踏み込んでおくことが望ましい。
高い得点での勝負になるので、あいまいな知識では足元をすくわれるので要注意だ。

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2016年度「早稲田中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

総問題数34問、記号選択と適語記入がちょうど半々という構成である。記号選択の問題に難しい問題がみられ、適語記入は基本レベルの問題が多いので、選択に時間がかかる部分は後でゆっくり考えたほうがよいだろう。
文章量も多めで書き抜き問題もあるので、読むスピードは培っておきたい。

[大問1]地理分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

世界遺産を題材にした、日本地理と世界地理の問題となっている。

Ⅰ.日本地理
問1からレベルがやや高い。明治時代の産業遺産は多くの県にまたがっていて件数も多いので、資料集などでしっかり見ていなかった人は難しかったかもしれない。さらに問2などは当時、これから登録が審議されるという段階の話である。もっとも、島原・天草の乱の関連だとわかればあとは基本レベルの問題ともなるのだが。ちなみにこの申請はのちに取り下げられている。世界遺産を学習する際はその位置も正確に覚えておきたい。
Ⅱ.世界地理
エジプト・インド・中国・アメリカについて、人口や貿易相手国など、資料集を活用した問題が出されている。大きな特徴のある国や、日本と関係の深い国はしっかりチェックしておこう。
Ⅲ.ユネスコに関して
問1はパリの経度を使った計算になる。正確には知らなくてもイギリスとの位置関係でだいたいは計算できるだろう。ブラジルが日本の真裏にあたるのは覚えやすいだろう。
問2のユネスコ憲章は他校でも出題されるところなので、この機会によくチェックしておくとよい。

[大問2]歴史分野

  • 難度:
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

戦後70年にちなんで、70年ごとの出来事などが問題にされている。

問4では日中戦争で軍の衝突があった都市というやや細かい質問がある。紛争の推移まで覚えていなければならないので難しかったかもしれない。

問6のように、各戦争で日本が同盟を結んだ国などはよく訊かれるところなので、別の戦争と混同しないように正確に覚えてしまおう。

問9は、一般的な教科書レベルの学習では出てこない答えだったか。ところどころ難しい問題が織り交ぜられている。他の基本事項の問題は落とさないようにしたい。

[大問3]政治経済分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

故・植木等氏のエッセイを題材に、憲法についての問題が出ている。

ここは基本的な問題が多い。問3は選択肢を注意深く読まないと見落としがあるかもしれない。問5は法律の制定された時期に関する問題だが、ひとつだけ時期がわかりやすくずれているので難しくはないだろう。

攻略のポイント

基本事項の問題は落とせないので、まずはテキストをマスターするつもりで丁寧に暗記する。その中でも、やや細かい部分まで訊かれる問題もあるので、一通りの暗記で満足せず、テキストレベルの最高水準を目指すつもりで取り組むとよい。いわゆる難問集などをこなす必要はないだろう。
地図・資料集もしっかり活用し、活字だけの勉強にとどまらないように心がけたい。
その上で、例えば大問1で出された世界遺産に関する問題のような詳しい事項まで覚える余裕があれば言うことは無い。
なお、年度によって分野ごとの出題量に偏りがあったりするが、来年度はどうなるかわからないので、どの分野も手を抜かず学習しておくこと。

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