早稲田中学校 入試対策
2018年度「早稲田中学校の社会」
攻略のための学習方法
地理分野
日本の地名・地勢や気候、各地の産業の特色などの基本的事項について広く出題されている。
漁業・食糧危機といったあるテーマに沿った出題や、九州・北海道といったひとつの地域にスポットを当てた出題などがある。
地図やグラフ・統計資料を読み取って、その分野や地域についての総合的な知識を問う、というような問題が多いので、地図・白地図や資料集を常に活用して知識をまとめておくようにする。
また、貿易とのつながりで世界地理が多く出題される傾向にあるので、日本地図だけでなく世界地図にも親しむためにも、白地図で位置や周辺地域との関連も見ておきたい。
歴史分野
各時代から出題されている。
問題の形式も、ある分野の時代の流れを追うものや、一つの時代にポイントを絞って問うもの、いくつかの歴史的な事柄で小さく区切って訊いてくるもの等、さまざまである。
歴史分野でも、史料が多く用いられる。何の史料かがわかっていないと答えられない問題もあるので、資料集でたくさんの史料に触れておきたい。
また、外交史・文化史のようにポイントを絞って流れを追う問題も出されることが多いので、年表で分野ごとに流れをまとめて覚えておくと良い。
重要事項の年代もよく訊かれるので、ここでも年表を活用して総合的に頭に入れるようにしたい。
政治経済分野
この分野では、難解な細かい知識を問われることはない。基本事項がしっかり頭に入っていれば対応できる。
「日本国憲法」「三権の仕組み」など、基礎的な知識をしっかり固めておく。
また、この分野と関連して時事的な問題が出されることが多いので、新聞・ニュースでその時々の話題の出来事をチェックしておく。社会統計などで、現代社会の実態も理解しておこう。
まとめ
高偏差値の学校の試験であり、難しい問題も散見される。
特に、選択肢の問題にはテキストレベルを超える問題もみられ、最新の情報を必要とされる設問も多い。テキストを一通りマスターしたら、ハイレベルの教材でさらに細部の知識まで補強しておきたい。
本文や資料の文が多めだったり、本文から答えとしてふさわしい部分を抜き出したり(平成25年度)と、国語の読解力が必要とされるような部分がある。また、時代ごとに並べ替えたり、○×の正しい組み合わせを選んだりと、正確な知識がないと答えられない設問もある。
テキストをまずはマスターし、問題集で確認する。資料を読み取る問題が頻出なので、地図・白地図・資料集でさらに知識を確実なものにする。年表を使い、体系的に整理する。重大ニュース集で近年の社会的な出来事を把握しておく。
社会の基本的な学習方法で正確な知識を身につけておくこと、そのうえでもう一段階高度な学習でさらに詳しく踏み込んでおくことが望ましい。
高い得点での勝負になるので、あいまいな知識では足元をすくわれるので要注意だ。
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2018年度「早稲田中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
記号選択・適語記入の問題が39問、短文記述が1問の計40問。地理分野15問・歴史分野15問・政治経済分野10問という割合である。
長文記述や長時間考えるような設問はないので、てきぱき答えていこう。ただし、単純な知識だけでは答えられない問題もあり、そこはゆっくり考えたい。とにかく最後まで目を通し、じっくり考える問題は最後に落ち着いて取り組みたい。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:11分
- ★必答問題
うどんの産地を題材とした問題。
問一 稲庭うどんは秋田県の名物。野馬追祭りは福島県、ねぶた祭は青森県、花笠祭は山形県の祭りである。
問二 群馬県の名物は「かかあ天下とからっ風」などと聞いたことがあるだろう。からっ風は冬に吹く北西の季節風。西高東低の冬型の気圧配置の時に起こりやすいので、家屋の北西側に木を植えるのがよい。
問三 山口県の人口最大の都市は山口市ではなく下関市。
問四 アメリカ・カナダが多いのが小麦。アはエビ、ウは大豆、エはタマネギである。
問五 季節を遅らせて出荷するのは抑制栽培。漢字で書けるようにしておこう。
問六 ポルトガル語を公用語とするブラジル。日系ブラジル人が多く働いている。
問七 (1)瀬戸内気候で雨が少なく、主に農業用水の確保のため、ため池が多く作られた。
(2)海岸沿いや岬の突端に多いアは風力、山岳部の火山に近いウは地熱で、イが風力発電ということになる。
問八 岡山県と香川県を結ぶのは児島―坂出ルートの瀬戸大橋。香川県にはオリーブの生産で有名な小豆島がある。
問九 瀬戸内気候で雨の少ないイが小豆島のグラフ。エは冬の気温が低いので中央高地の
気候である。
問十 地球の自転と同じなので1時間で15度。経度差が5.6度なので、60分×5.6÷15=22.4で、22分24秒になる。
<時間配分目安:11分>
【大問2】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:12分
- ★必答問題
各時代の乱や役に関連して人物や出来事について訊かれている。
問一 アは大化の改新(645年)、イは壬申の乱(672年)、ウは白村江の戦い(663年)についての説明。
問二 日本書紀は最古の歴史書。古事記をまとめたのが太安万侶。
問三 平将門は関東地方に勢力を持ち、自らを新皇と名乗った。
問五 六波羅探題は承久の乱の後、朝廷ににらみを利かせるために京都に置いた役所。
問六 難しい。有名なシャクシャインの戦いは1669年なのでもっと後である。
問七 枯山水は水を使わずに山水の景色を表す庭園の作り方。砂が水の流れを、岩や石が山などを表現している。
問八 加賀の一向一揆。一向宗(浄土真宗)の信者が反乱を起こし、100年にわたって自治を行った。
問十 関ヶ原は現在の岐阜県にある。アは愛知県、ウは滋賀県、エは福井県の説明。
問十二 徴兵令に対しては、氏族が地位を失うことに反発したり、地租改正と合わせて農民の不満が高まって一揆が起こったりしている。
問十三 (1)日英同盟(1902~1923年)の期間から、オ・イが当てはまる。
<時間配分目安:12分>
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:7分
日本国憲法や基本的人権について。
問一 一般に「義務教育」と言われるが、これは親が「子供に教育を受けさせる義務」であると同時に子供が「教育を受ける権利」でもある。憲法では「普通教育」と書かれている。
問二 (1)自営業者の所得にかかるのも所得税なのでアが間違い。
(2)2016年度の歳入のうち、税収が約6割、公債金が約3割5分となっており、借金が3分の1を占めている。
問三 (1)基本的人権は人が「生まれながらに」してもっている権利である。
(2)前文についても試験で訊かれることがあるので、条文だけでなく前文にもよく目を通しておこう。
問四 ア・イのプライバシーの権利やエの日照権などは新しい権利として近年認められるようになった。
問五 保育園に入りたくても入れない子供を「待機児童」という。
問六 大日本帝国憲法のもとで十分な人権が保障されず、軍部の専制を許し、戦争を引き起こした反省を込めて、日本国憲法はつくられた。国民が憲法を守る義務があるのは当然だが、まずは権力を持つものがその力を過度に行使しないように憲法に従うべきなのである。
<時間配分目安:7分>
攻略のポイント
記号選択と適語記入中心のシンプルでオーソドックスな試験である。しかし、選択肢問題でも、細部・周辺事項まで正確な知識がないと正解を選べない難しい問題も多く、けっして楽ではない。極端な難問奇問は無いものの、高い実力が要求される。
丁寧な学習でテキスト・副教材の細部までよく理解し、マスターを目指したい。資料集などで統計に強くなっておくことも大事である。
また、社会的な出来事にもよく目を配り、時事問題にも十分な対策をとっておこう。
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