苦手科目の取り組み方
ーマイナスな固定観念をプラス思考へー
人には得意・不得意があります。
得意な科目であれば楽しいですが、苦手な科目だとやる気もなかなか起きません。
そんなお子様の苦手科目と向き合うには?
保護者様からのご相談
「得意科目の勉強ははかどるが、苦手科目の勉強は全然はかどらない・・・」
◎プロ家庭教師からのアドバイス
苦手な教科に対する難しい、勉強が楽しくない、というマイナスな固定観念を、これならできる、わかるというプラス思考に変えるための最初の手立てをご紹介します。ここから始めてみてください。
苦手意識克服のための6つの学習改善法
苦手意識を持っている教科に対しては、どうしても学習が後回しになり、結果として勉強時間が足りていない上、お子さん本人のやる気も伴わないので、基本からきちんと理解できていない様子であることが多いです。
対策として次のような方法をご紹介します。
1:学習内容のハードルを思い切って下げて、基本からおさらいを始め、どこで苦手意識を感じているのかを見定め、克服していきましょう。
2:一回20分、でも必ず学習する。
一回の学習時間を、これならできる、続けられる、とお子さん本人が思える量に減らして、そのかわり、回数を増やして時間の分散を図り、繰り返し学習することで、精神的な負担を軽減し、同時に知識を定着していきましょう。大人は一度にたくさんの知識を詰め込めますが、子供には向きません。繰り返し学習することで、少しずつ、憶えていきましょう。
3:苦手教科から、逃げない姿勢を作りましょう。毎日の学習の最初の20分を苦手教科から始めましょう。
4:一人でも勉強できる学習様式の工夫を。問題集を1ページ、プリント3枚、ノート1ページ書く、という風にお子さんがとっつきやすい形、終わりが見える、達成感の感じられる学習様式・内容に工夫して、継続をめざしましょう。
5:ゴールから逆算しましょう。4教科合計点での合格判定です。不得意科目なのに、あせって、あれもこれもできなきゃ、と盛り込み、時間をかけてお子さんに精神的負担をかけるより、大胆にこの教科はこれだけ、と狙いを定め、残りを切り捨てる方法もあります。苦手なことより、得意な教科を頑張ったほうが点数は伸びるものです。
6:親御さんは、毎日の日常会話に苦手教科の知識を刺激するキーワードを盛り込んで、興味・関心を持たせていきましょう。ただし、ワンポイント的に。しつこくたずねるのは逆効果になるので、注意してください。
たとえば、
(算数)このコップ一杯のジュースは、何ml?何L?
(国語)安心の対義語って?
(社会)この玉ねぎ、どこ産でしょう?
(理科)本日の天気を天気図から予想して?
など、ほんのちょっとしたことで、活性化を図りましょう。
苦手科目別指導例
ここでは、各教科ごとに私が教え子に指導している例を紹介します。
是非、ご参考ください。
算数:
苦手な単元の基本問題を何度も解かせる。
同じ問題を十題ほど選んで、テスト形式で、制限時間内で満点になるまで、何度も挑戦させます。この繰り返しの中で、ミスをしない計算方法をマスターし、基本的な考え方や、図の描き方を習得します。十分に理解できてから、発展問題にも挑戦してみると、難しい問題がわかる、できる自分に驚き、自信がつくとともに算数のおもしろさに気づくことでしょう。
算数では、計算を軽視できません。計算ができるだけでは力不足です。比や分数、分配法則を使って、簡単に計算できるところまで習得しましょう。計算でエネルギーを使っているようでは、問題を深く考え、解いていく流れを憶えていることができず、分かっているのに正解に辿り着くことができません。解けた問題をもう一度解いて、計算方法を極めてみましょう。
国語:
毎日一題、長文(説明文の方が良い)を音読させる。
音読を聞いてあげることで、読む速さ、語彙の意味を理解できているか、接続詞に注意しているか、文意を理解しているか、文の流れは分かっているかを知ることができます。聞きながら、間違っているところや、押さえておきたいところは、その都度チェックを軽く入れていきます。
お子さん本人も音読することで、自分の耳で聞き、目で見て、確認することができるので、深い理解ができます。
精神的にも、自分が読むのを聞いてくれる、というのは、発表の場が与えられるとともに、一緒に勉強している感じを持てるようで、よい刺激になるようです。
社会:
<地理>
まずは身近な食べ物、毎日自分が食べているものの産地を確認し、地図で場所を確認することで、頭の中の日本地図を育てていきます。地名と地図が結びついたら、その場所の地理的特徴、気候を考え、それを踏まえてどんな産業が盛んなのか、だんだん詳しくさぐっていきましょう。
<歴史>
時代の流れを大きく言えるところから始めます。
狩猟時代→農耕→豪族→貴族→武士→市民の時代
そして、
狩猟時代 旧石器→縄文時代
農耕 弥生時代
豪族 古墳→飛鳥時代
貴族 奈良→平安
武士 鎌倉→室町→戦国→安土・桃山→江戸
市民 明治→大正→昭和→平成
という風に、まずは、骨格を確認・記憶して、それからそれぞれの時代の統制者の名前とできごとを見ていきましょう。
<公民>
小学生にとっては、抽象語が多く、言葉が難しくてなじみにくいところですが、範囲はとても限られています。ここは、一問一答形式で、カードを使って、一気に憶えてしまいましょう。ゲーム感覚で、スピードをあげて。
理科:
<化学>塩化ナトリウム→塩、酢酸→酢、塩素→漂白剤、炭酸水素ナトリウム→重曹など、難しい化学式名を家の中にある身近なものと結びつけておきましょう。また、簡単な実験(重曹にお湯を注ぐと泡が出てきます。その正体は炭酸水素ナトリウムが分解して出てきた二酸化炭素です。)をして、興味・関心を持たせると、ぐっと化学が身近に感じられ、学習にも意欲が出てきます。
<物理>
ここは、やはり簡単な実験で、実感してみることが大事です。
板の上にビー玉を乗せ、板の角度を徐々に変えてみて、ビー玉の転がる速さの違いを実感する、などの実験で十分。ただし、実験方法を決め、記録を取り、そして実験結果から考察する。この作業を通して、科学的な目を養い、深く物事を考えていく力をつけましょう。
<天体>
一晩でいいから。2時間おきに、月と星の観察をして、天体の動きを実感します。
冬の空が、空気が澄んでいるので、分かりやすい。まずは、みつけやすいオリオン座→冬の大三角形をみつけてみましょう。記録を付けて、位置の変化で、動きを実感しましょう。
感心してあげて、褒めてあげてください。
中学受験の試験問題は、生活に密着している内容から出題されることが多いです。親御さんはお子さんの学習を机の上だけにとどめず、毎日の会話や生活の中でも、工夫してみてあげてください。
中学受験の学習内容は、年齢不相応に大変で、お子さんたちは、よく頑張っています。時には、教えることよりも、感心してあげて、褒めてあげてください。「そうなの?そんなこと知らなかったよ。すごいね。よく知っているね。」の一言が、お子さんの自尊心をくすぐり、やる気につながります。
勉強部屋の環境は整っていますか。勉強部屋には、ゲーム・携帯電話・マンガは、持ち込まないようにしましょう。ほんの5分の休憩のつもりが、あっという間に1時間になりかねません。また、子供の成長は早いものです。机といすの高さは調整できていますか。高さが体に合っていないと、姿勢が悪くなり、視力にも悪影響が出てきます。是非一度、確認してあげてください。
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分かるだけじゃない、いつの間にか定着
渡辺先生[横浜国立大学卒]プロフィール
持ち前の明るさで、生徒をリラックスさせて楽しい授業を展開するが、目標達成に向けて妥協を許さない指導スタンスは、毎年多くの女子生徒を志望校合格に導いている。
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信条は、徹底した基礎固めが難関校突破の鍵!
塩津先生[慶應義塾大学卒]プロフィール
塩津先生は、“わかったつもり”を見逃さない徹底した足固め指導に定評があります。いつまでに目標を定めて、いつまでに何をやるべきか。中学受験算数のポイントを細かく分析し、親子共に最後に達成感を感じられる受験へと導く。
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藤田先生は、目標から逆算した学習スケジュールを見える化するだけでなく、実行した内容や様子を生徒自身、可能であれば保護者にも記録してもらい、さながら『交換日記』のように作りあげていく。また、得意とするオンライン授業でも、一方的な講義ではなく、様々なデバイスを駆使して変化をつけ、類題を用いたアウトプットも欠かさず、動きのある授業を展開することで、気付けば能動的な学習のサイクルが形成されていく。
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何かを理解するとき、“自分で見つける”のと“人から聞いて知る”のとでは学びにおける“喜び”の質が違う。片岡先生の指導では、練り尽くされた図解と教え過ぎない指導によって、生徒は宝探しをするように“自分で見つけ出す学習”へと自然に導かれる。
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