一つの問題に時間がかかりすぎ、塾の宿題が消化しきれない
保護者様からのご相談
算数「解けない問題をじっと見つめていて、10分、20分…と過ぎてしまい、宿題・予定の勉強の範囲が終わらない。」
国語「記述問題の解答に非常に時間がかかる。」
算数:
大問(小問1, 2として)ひとつについて10分と決めて(例えばタイマーをつける)、それでわからない時は解説を見ることにする。
国語:
50字程度なら6~7分、100字くらいなら7~8分と決めて、その時間内で書く。書けなければ後まわしで、時間があったら書く。
入試では4科で何点取れたかが大切。1つの問題で合否は決まらない。
私は、実際の指導で、以下のようなアドバイスをしています。
◆入試においては、算・国とも何点取れたか、4科で何点取れたかが大切であり、ここの問題ができたか否かで合否は決まらない。
◆特に算数では、難問はいくらでもあるので、解ける問題を増やしていこう。
◆実際の入試では、7割以上も得点できれば、大抵合格できるはず。
◆真剣に考えてできない問題(書けない問題)は、解説や模範解答を見て解けるように。
◆うまい表現はもらってしまおう。
◆次回、似たような問題に出会った時に、しっかり得点できればいいよ。
◆試験問題には制限がある(50~60分)。
◆その時間内に何点取れるかが大切だから、1問にあまりこだわるのは、受験を考えた場合、得策ではない。
◆試験時間(解答時間)の大切さを知ろう。
問題にかける時間のルールを決め、模試の成績が上昇!
この傾向は、真面目なおとなしいタイプのお子さんにありがちです。
「この問題が解けないとマズい…」と悩んで、時間を浪費してしまうことが多いです。
家庭教師先の親御さんから、「いつまでも考え込んでいて困る…」との相談を受けたことがあります。
そこで、本人・親御さん・私との3人で、「算数について、大問は小問の数により10~15分、一行問題は5分以内」と決め、実行させました。
お子さんは、初め、納得しない様子でしたが、親御さんの協力の下、しっかり実行していったところ、2ヶ月くらいしてから模試の成績が上昇し、算数の偏差値が40台だったのが、55を超えるようになりました。
お子さん本人に自信がついて、算数が苦手科目から得意科目に変わりました。
国語では、記述問題で完璧を目指すあまり、自信がない問題について「ここの部分か、あっちの部分か…」と迷い、結局白紙になってしまう。
そこで「とりあえず、このあたりかな…と思うところを書いて途中点をもらう、そういう大まかな書き方をしてみたら?白紙では0点だから。」とアドバイスしてみたところ、不十分ながら記述問題も書くようになり、書けるようになったことをほめると、書き方に対する抵抗感(完璧を目指す)が減ってきたようで白紙がなくなり、中間点(途中点)がある程度確保できるようになってきました。
じっくり考えることも大切。でも今は「受験に徹する」ことが必要。
試験時間内にどれだけ解答できて得点できるか、にこだわってほしいです。
特定の問題にあまりに時間をかけ過ぎないこと。
取れる問題をしっかり取るという「受験に徹して」欲しいです。
宿題を出している塾としては、「この期間にこれだけの問題を処理して、基礎力・応用力をつけてほしい」という目的があるわけですから、その課題を毎日しっかり処理していってほしいです。
もちろん、じっくり考えることは大切です。
時間の管理をしてあげましょう。
「何分でこの問題を終わらせる」という習慣を、毎日の家庭学習でつけてほしいです。
特に、6年生の2学期からは、時間がいくらあっても足りなくなります。
親御さんは、お子さんの「あと少し…、ちょっと待って…」という言葉に負けない。
そのためにはタイマーなどで解答時間を設定することが大切です。
過去問を解く時なども、しっかり時間を決めて解くことが、本試験に慣れるという意味で必要でしょう。